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妖狩:第二部  作者: 定春
第二部:『狂った兄弟を阻止せよ。』
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EPISODE84「序曲」

アメリカから来た三兄弟の刺客に襲われた妖狩エージェント一行。

それぞれが思うように力が出ないなかで苦戦するが、そこに“雲雀”という自称最強を名乗る少年が現れた。


 雲雀は自分の式神『獏』を呼び出し、三兄弟の内の長男に狙いを定める。


そして自ら10秒カウントを課して、10秒の内に長男・ジャックを瞬殺してしまった。


雲雀はジャックを倒した後、彼が持っていたナイフを自分の物にして、刃を日光に当ててじっくり見たり、振り回して見たりとかなりこのナイフを気に入っているようだ。


残りの次男、三男は兄が即死したことのショックで取り乱してしまった所にさらに雲雀は標的を


「うーんとじゃあ…次は…。」


「こんな所で死んでたまるかよ、逃げるぞバイス!」

「うん!」


次男・トムは触れた物を爆弾に変える術式を持っており、石を砕き、粉にして地面に叩きつけて爆破。

二人は姿をくらませた。


「ちぇ、何だよつまんね!」


雲雀は戦う相手がいなくなり、いじけて帰ろうとするが、風雅が呼びとめる。


雲雀は式神『獏』を引っ込めて、面倒くさそうに振り返り、ボロボロになった妖狩エージェントたちを見つめる。


「あは、“先輩たち”ボロボロっすねぇ!」

「せん…」「ぱい…?」


雲雀の口からは皆が唖然とする一言が放たれた。風雅たちの頭には依然として?が浮かんだままだ。


「だーかーらー!俺も妖狩エージェントなの!」


『何だってーーー!!』


「さっきから分かるように特殊防護服着てんのに…とりあえず、これから来るミッションは全部俺が受け持つから。」


またしても唐突な発言に全員が訳がわからなくなるが、腕を回復させた凱が真っ先に「どういうことだ!」と突っかかる。


「あーもう、うるっさいなぁ。いいか、俺は“最強”なの!

これから来る“律”?とか財団HAND?の敵は全部俺が倒すの、オジサンたちの時代は終わり!」


「龍我くん、オジサンって言われてるよ。」「っ!」


       ※石動 凱は22歳である。


再び凱が声を掛けようとするが、雲雀はすでに去ってしまっていた。


一体彼は何だったのだろうか。そんな事を思っていると

花がガレージから出てきた。


「花、東さんは?」


「止血はできたけど、傷がまだ完全には塞がってないの。急いで救急車呼んでくれる?」


とらあえず一命は取り留めた。


風雅はいち早くケータイを出して救急車をガレージまで呼び、指名手配となっているため下手に顔を出すわけには行かず、


無理やりだが東が自分で救急車を呼んだという体にして妖狩エージェントたちはその場をあとにする。


その時だった。ガレージの近くで雷牙は何かを見つけて取り外した。


    一応の隠れ蓑 牛鬼会のアジト(廃学校)


「琥珀ちゃぁぁぁん!!!!」


この離れ離れになった子猫との再会を涙して喜ぶような声の主は牛鬼会の副長・琵琶 一華。


可愛いものに目がなく、琥珀や暦のことを溺愛している。

そして北海道に行って以来の久々の再会を琥珀と一華は噛みしめる。


一華からの熱い抱擁を琥珀は真っ直ぐに受け止め、極楽のような表情を浮かべる。


「あぁ琥珀ちゃん琥珀ちゃん琥珀ちゃん!!会いたかったよぉぉぉ!!可愛い!お肌ぷにぷに!最高!(琥珀ちゃん腕の火傷大丈夫?火傷させたやつはウチがぶち殺してやるからね!)」


「あーおっぱい柔けぇ(久しぶりに会いたかったよぉぉぉ!一華姉大好き!うん、火傷は大丈夫だよ。いつかアタシの腕を汚した罰は受けてもらうから。)」


お互い心の声と本音が逆になっているが何故か意思疎通できているらしい。


雷牙は机にガレージの近くで見つかった謎の卵型の機械を置いて、ずっとにらめっこしていた。


気にかけた真白が雷牙に話し掛ける。

「雷牙くん、その機械何だい?」


「俺たちはあの三兄弟と戦っていた時、思うように力が出せなかった…。」


「あー何か体が妙に重くて妖力の波が乱れていたような。」


「その原因がコイツにあるとしたら?コイツが起動している間、俺たちの妖力の波を乱れさせ、相手を有利にする財団製の機械と見た。」


「でもあの雲雀くんって子はピンピンしてたね。」

「一体何者なんだアイツは。俺たちの後輩らしいが。」


「アタシ知ってるわよ、雲雀のこと。」 『!?』


二人の背後には琥珀が立っていた。しかも音も立てずに。

琥珀の情報によると雲雀は自分と同じ中学校に通っている同級生らしい。


「万年不登校、成績不振、傍若無人な振る舞い。同級生からも無視される、悲しいやつよ。ま、あくまでアタシの知ってるウワサ話だけどね。」


「事実なのかウワサなのか分からないラインだね…」


「調べる必要があるな。」 「あっ、風雅くん。」


風雅もその輪に交わる。

いきなり自分は史上最強の後輩です。と言われても何も疑わず信じる方が馬鹿なので、風雅は琥珀の手を借りて中学校まで話を聞きに行くことにした。

                 

                EPISODE84「序曲」完                


           次回「独奏」

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