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妖狩:第二部  作者: 定春
第二部:世界からの刺客編
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EPISODE69「魔石」

北海道、並びに他の五カ国で開催されていた地獄の殺し合い“ウォーゲーム”の予選が終わり、五カ国の中でも勝ち残った代表とも言うべき妖たちが北海道に集結し、妖狩エージェントたちに宣戦布告を仕掛けたのだ。


 凱の前にはドイツ代表であり、“圧縮”の術式を持つミハエルと財団HANDの幹部“エンジェル”のJの二人を相手取ることになったが、最初にミハエルを撃破し、残るはJだけとなる。


「まだまだ“祭”は終わってねぇぞ、石野郎!」

「石野郎じゃない“J”だ!」

Jは十代前半の子供の見た目をしているが騙されてはいけない強力な術式を隠し持っているからだ。

凱は何も考えずに突っ走っていくが、Jは指を動かしたと同時に凱の足元からクリスタルが発生し、身動きを取れなくしたのだ。

「げっ!」

「おいおいまさか何も考えずに突っ込んできたわけ?馬鹿丸出しだな!」

その時、馬鹿丸出しという言葉とJの言い方で頭の中に龍我が現れ、龍我にも罵倒されている気分になり怒りで無理やりクリスタルの足枷を割って脱出した。

「脳筋め!」

「脳筋で結構!俺はただてめぇを倒すだけだ!」

しかし凱の拳がJに当たろうという瞬間に、Jの肌はダイヤモンドになり、凱の赤熱化した拳を破壊した。

「痛ってぇ!!」

「やっぱ馬鹿だ!」

さらに追い打ちを掛けるように空中に色とりどりのクリスタルを生成し、凱目掛けて投げつける。全てクリーンヒットし、吹き飛ばされてしまう。

「この嘘つきが、この世に絶対的で完璧なものなんて無いだ…この俺の能力こそが完璧なんだ!!」


          ー「“魔石ジュエル”」ー


妖力を宝石、鉱石に変換し生成する“Jの天使”の能力。攻守ともに優れております自称最強の防御力と誇る。


 再び立ち上がった凱に宝石の弾丸を発射するJ。しかしタダでは立ち上がらない男である彼は大剣で弾丸をガードし、再び攻撃に徹する。

「『玄武』“武装アームド”!!」

地面に片手をつきながら『玄武』を“武装アームド”する。最初に両腕が黒曜石のように黒く染まり、そして装甲が付けられていく。そうして出来上がった“武装アームド”は巨大な盾である。

「それが君の“武装アームド”か…雑魚いね。」

「ちゃんと戦ってから言いやがれガキ。(たく、龍我よりむかつくぜ…。)」

Jは再び宝石の弾丸を作り出し、凱に放つが、両腕に付いた盾からはバリアが展開され、宝石の弾丸を弾くことに成功した。

「うぉらぁぁ!!」

走り出して盾で殴るが、Jは宝石の壁を作り出してガードするが、凱はさらに力を込める。

「“さい”!!!」

妖力をさらに込めた一撃を放ち、宝石の壁を砕いた。

「この!」

だがJ本人は体を宝石に変えて凱の拳を防いだ。


「“魔石亜人ジュエル・モンスター”。これで俺の術式が最強だと分かっただろ!?」

「こんなので最強かよ…笑わせやがって。」

再び凱は魔石亜人となったJに“砕”をぶつける。

「無駄だって俺の術式は財団HAND、いや妖の中でも完璧で無敵なんだよ!!?」

それでも構わず凱は“砕”を打ち続ける。

「無駄なんだよ脳筋野郎!!」

Jからの攻撃が来れば盾のバリアで防ぎそしてJを吹き飛ばす。

「“双拳・岩穿いわうがち”!!!!」

二つの拳から放った“砕”の強化技によりJは少しだけたじろいだ。

「ぐっ、この俺が!だが俺の最強の宝石たちが身を守ってくれた…十回も!」

「本当にそうか?自分の胸をよく見てみな!」

凱に言われた通りに自分の胸を触ってみると、少し段差が出来ているかのように感じた。触ると若干痛い。

下を向いて胸を見てみると…


ヒビが入っていた。

「な、何だよこれ!?なんで、え?なんでヒビが…?え、分からない…!」

「この世に絶対的な最強も、完璧もねぇんだ。どんな物にも“目”がある。俺はそこを突いた。」

以前の凱も自身の盾に絶対的な自身を持っていた。だが風雅に物が持つ“目”を突かれ、粉々に砕かれた。

そして風雅との戦いを経て絶対的な完璧がないことを知った。

ミハエルもJも自分が完璧で最強だと言うことを自慢していたからいい薬にはなるだろう。

「俺聞いたことあるぜ、ダイヤモンドってたしかに硬いけど弱点さえ突けばよぉ簡単に割れちまうんだよなぁ!!」

そして自分のダメージを自覚した時、今まで受けた“砕”のダメージが全て帰ってきた。全身の骨や筋肉が震え、砕かれ、細胞が暴れまわる。果てには吐血し、体にヒビが入ったショックで動悸が激しくなる。

さらに凱は自分の目の前にバリアを展開した。

「終ぇだ…天使…!」

「何をする気だ…やめろ、やめろぉぉぉぉぉ!!!!」


         「“玄帝亀甲波”!!」


 亀甲型のバリアをそのまま正拳突きで押し出してJにぶつけた。吹き飛びながらヒビが入った胸の宝石は完全に粉砕され、血反吐を吐き、頭の上に天使の輪が完成し爆発四散した。

これにて“Jの天使”は撃破され、凱は“武装アームド”を解除した。

「皆が心配だな、よし龍我んとこ行くか!」

全ての骨折、出血は不死の術式により完治し、仲間の元に向かうことにした。

                EPISODE69「魔石」完


          次回「玉兎」

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