入学準備、知らんけど
カエデが噂を肯定したこともあって、僕らの関係はより多くの人の耳に入った。貴族の方々含め王国の人々みんながお祝いしてくれ、本当に嬉しかった。
もしかしたら、『あなたにこんな人は相応しくない!』的な面倒な人がいるかなー、とか思ってたけどいなくて良かった。
え?お義父さんは仕事が増えて大変だって?頑張ってね!お義父さん!(他人事)
気のせいかもしれないけど、貴族の人たち・・・と言うより公爵家や侯爵家の人達はなんか安堵したような顔もしてたんだよね。
王様に聞いても、なんでだろうな、としか返されなかったし。まあ、気の所為だったのかな?
「独り言ばかりでは準備は進みませんよ?トウヤ?」
「はーい。・・って声にでてた?」
「ええ、バッチリと。それよりも準備を進めてください。入学は来週ですので時間に余裕がある訳ではありません。」
普通なら1週間もあるじゃん!って思うけど、王族ならではで学院で直接しなければならない手続きや寮の案内、学園都市支部のギルド登録など、やらなければならないことが嫌ってほどあるのだ。
だから遅くても3日前までには学園都市の宿に着いておかなければならない。
「庶民学校ならこんなに時間かからないのに・・・」
「・・・それは私との出会いが間違いだったということですか?」
「・・・え?ちがうよ?」
「私のことはきらい・・・ですか?」
「そんなわけない!一番好きだよ!だから、泣かないで・・・」
そんなわけない。出会いが間違いなわけない。世界に、人生に光をともしてくれたのはカエデだから。カエデのいない世界では生きていけないくらいにカエデが一番好きで・・・
「······ふふ、焦ってますね。」
「······あ!騙したなぁー!」
「悲しかったのは事実です。」
「うっ」
たしかに、配慮のかける言葉だった。彼女を不安にさせるようなことを言った僕がこれは10:0で悪い。
「どうしたら許してくれますかお嬢さん。」
「そうですね〜。なら今夜、添い寝をしてもらいます。」
「喜ん····っぇえええ!?」
そ、添い寝!?
「あれ?何故そんなに顔を赤くしているのですか?前はあんなに私を抱き枕にして恥ずかしさに溺れさせたくせに。もしかして押しには弱いんでしょうか。」
っいや!ダメでしょ!いくら婚約者といえどもまだ18だよ!?責任の取れる年齢じゃ······こっち、16で成人だった。
って、事を致す訳じゃないんだからね!
普通に倫理的に常識的に考えてダメかなぁとか思っただけですから。ええ。恥ずかしいとかそういうことは一切、いっっっっさいないんですが。ええ。
「ぴゃっ!?」
「ふふ、変な声を出して····そんなに恥ずかしいですか?」
急に抱きしめられるのは慣れましたよ。その上ね、、、、当たってるじゃないですか。その······アレが······
「当ててるんです。あと、王族なのでそのままデキても乳母さんがもう王城に来ているので大丈夫ですよ。」
外堀が埋められてる!そして心を読まないで!
とまあ、イチャイチャしながらも準備は終了した。すぐ終わるはずだったのにもう深夜になってる。これは半分くらいはカエデが悪いよね。




