第70話 哀れな怪物
蒼は初期スタート地点から移動し、歩いていた。
「はぁー。めんどくさい事になったぜ。だりぃー。」
蒼は1つ1つ部屋を開けて化け物を探した。1階の部屋は何処にもいなく、2階に上がろうとした。
「ウボァァァァァァア!」
化け物が2階に上がる階段にいた。
うわっ、なんだアレ。巨大な人型で肌が黒く右腕と左腕の大きさが違うし、歯並びがバラバラでキモいぞ!こういう時こそ鑑定Ⅳじゃー!鑑定Ⅳ!
―神に作られし化け物 (?) 0歳―
レベル300(+300)
☆種族☆
巨鬼人
☆スキル☆
進化 暴食Ⅴ
☆称号☆
化け物 大罪者 哀れな怪物
☆状態☆
生 空腹
☆備考☆
悪戯神が作りし化け物。今回のゲームのためだけに作られた。人を見ると追いかけて食べる。
1/2→
―パラメータ―
HP10000 MP0 SP10000
Pow10000 Vit5000 Spe500 Int500 Luk0
←2/2
―暴食Ⅴ―
食べるほどにパラメータが上昇するスキル。
現在、食べた物のパラメータの100分の1が加算される。
―化け物―
人間離れした怪物に与えられる称号。
自分より弱い者に恐れられる。
―大罪者―
7つの大罪の内の1つを持つ者に与えられる称号。
悪い考えを思いつきやすくなる。
―哀れな怪物―
くだらないことのために作られた怪物に与えられる称号。
何このステータス。可哀想すぎだろ!悪戯神はクソだってことがよく分かったぜ!今回の裏には悪戯神がいることも分かった。
パラメータが偏りすぎて俺なら簡単に倒せるぜ!SpeやIntが低いのはターゲットが逃げやすくするためか?Lukが0はヤベェな!こんなことのために作られたからか?可哀想に。
まあ殺るけどな!殺っとかないとクラスメイトが殺られるしな!
「すまんな。神に作られし化け物よ。こんな茶番に付き合わさせて。今楽にしてあげるよ。」
蒼は化け物を進化刀IIで一刀両断した。
《レベルが371から386に上がった。》
「あっ、ついでに強奪Ⅴ!」
《対象のスキルを選んでください。》
「暴食Ⅴ!」
《暴食Ⅴのスキルを強奪しました。》
これで終わりっと。化け物の死体をアイテムボックスに入れてみんなの所に戻ろ。
「あれあれー?なーんでコイツ殺られてんの?一般人じゃあ勝てないはずなのに?これじゃゲームが盛り上がらないじゃん!せっかく悪友と見て楽しもうと思ったのに?おかしいーぞー?」
蒼が死体をアイテムボックスに入れようとした時、空中に少年が現れた。
「まさかと思うけどお前が悪戯神か?」
「そうだけどなんか文句でもあるの?」
悪戯神は蒼を見て頭を傾けた。
「あるに決まってるだろ!こんな茶番に付き合わされるこっちの身にもなれや!
デスデス君とかいう奴が山田先生殺しちゃったから帰った時にめんどくさい事になんだよ!」
蒼は怒りを悪戯神にぶつけた。
「そんなの僕関係ないしー。暇つぶしにするぐらいイイだろ?僕達は基本暇なんだよ。人間なんてたくさんいるし1人ぐらい消えたっていいじゃん。」
悪戯神はあっけらかんと言った。
「ざけんな!俺らを早く元の場所に返せ!化け物がいないからこのゲームは成り立たないだろ!」
「そんなの作ればいいじゃん!めんどいから君で遊ぼっと!転〜移!」
悪戯神は蒼を無理矢理転移した。
「ちょっ、ふざけんな!」
蒼は無理矢理転移させられた。




