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現実でレベ上げしてみたら、、、。  作者: 健ちゃん
第2章 ダンジョン編
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第63話 ギルドマスター

 蒼は女性の受付さんについていき階段を登り、ある部屋の前にきた。


 コンコンッ!


 女性の受付さんが扉を叩く。


「入っていいよ。」


 ガチャッ!


 誰かの声が聞こえ、女性の受付さんが扉を開けた。


「失礼します。熊井様をお連れしました。」


 女性の受付さんが蒼を伴って中に入った。


 蒼が部屋に入って見たのは…黒髪ロングの体つきが細い男性?だった。


「ありがとう。君は戻ってくれていいよ。」


 ギルドマスターが女性の受付さんに言った。


「失礼しました。」


 女性の受付さんが退室した。


「熊井くんでいいかな?ソファーに座ってもらってもかまわないよ?」


 ギルドマスターがソファーを指さした。


「失礼します。」


 蒼はソファーに座りギルドマスターの方向を向いた。


「やぁ私がこのダンジョン協会、ギルドマスターの深月 煌(ふかづき こう)だよ。君は熊井 蒼くんで合ってるよね?」


 煌は蒼を優しい瞳で見ながら言った。

 

「そうです。私が熊井 蒼です。」


 蒼は少し緊張しながら言った。


 ダ、ダジャレじゃないからね!


「そう緊張しなくていいよ。それよりも君って見た目より物がたくさん入る袋を持っているんだよね?それは本当かい?どうやって手に入れたんだい?ねぇねぇ教えておくれよ。」


 煌は目を少し輝かせて蒼を見た。


「持ってますよ。この前自衛隊が調べたダンジョンの第20層のボスの宝箱から出てきました。」


 蒼はアイテムボックスから適当に袋を取り出して、内ポケットから取り出したかのように取り出した。


「それが例の袋なのかい?普通の袋にしか見えないんだけど?君はあのダンジョンの第20層のボスを倒したんだね。」


 煌の目が光ったように見えた。


「そうですけど、なんかおかしいんですか?」


 蒼は首を傾けた。


「そうだね。あのダンジョンの第20層のボスは自衛隊でも歯が立たないのに君は倒したなんてすごいね!」


 煌はしてやったりと思った。


「あっ、やべっ!」


 蒼は口に手を置いた。


「あの蟹は銃が効かなかったから自衛隊はボロボロで逃げ帰ったんだ。それなのに君はあれを倒してその袋を手に入れたって言ったよね?」


  煌はニヤッと笑った。


「はぁーそうっすよ。だけどそれぐらい俺の知り合いならできますけど?」


 蒼は頭を抱えてながら言った。


「へぇーそれが君の本来の喋り方なんだね?これからその喋り方でいいよ。君の知り合いには1回会ってみたいな!今度紹介してよ。」


 煌は心底楽しそうに言った。


「今度できればな。…でなんで俺を呼んだ?袋とか蟹とかは違うんだろう?」


 蒼は首を傾けて煌をにらんだ。


「君に頼みたいことがあってね!君って僕のお墨付きの冒険者になりたくない?なってくれれば高額の給料と地位、特別な冒険者の免許証をあげるよ?」


 煌は蒼に普通なら魅力的な提案をした。


「うーん。金は間に合ってるし地位は少し欲しいけどいらないしどうせデメリットがなんかあるんだろ?」

「はは!そうだね。デメリットは指名依頼を受けないといけないのと少し行動が制限されるくらいかな?それぐらい良いよね?」

「いやいやいや、良くないって!めんどいじゃん!」


 蒼は頭を横に軽く振った。


「ならさ、指名依頼は受けても受けなくても別にいいからさ、ならない?」


  煌は手を合わせて少し頭を傾けた。


「ならいいかな?だけど騙すのはやめてくれよ?そうなったら…潰すからな?」


 蒼は殺気を煌にぶつけた。


「だ、騙すなんて酷いなぁ。僕がそんなことするように見える?」


 煌は蒼の殺気を受けて少し怯えた。


「見える!」


 蒼は容赦なく答えた。


「酷いっ!流石に僕はやらないよ?信じて?帰るなら特別な冒険者の免許証を受付で受け取ってから帰ってね?なんか頼みたい時は電話するからね?」

「分かった。なら帰らせてもらうぞ?」

「バイバイー。気をつけてねー?」

「じゃあな。」


 蒼はギルドマスターの部屋から受付に向かった。


「あのーギルドマスターから特別な冒険者の免許証を受付で受け取ってって言われたんだけど?」


 蒼はさっきとは違う受付の人に聞いた。


「はい。そのことについてはギルドマスターから聞いてます。これが特別な冒険者の免許証です。」


 受付の人は蒼に免許証を手渡した。


 ありがとうございます。」


 蒼は免許証を受け取り家に帰った。

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