第5話 突発的な出来事
家に帰ってきた。
「ただいまー。」
蒼は少し疲れた表情で言った。
…と言っても誰もいないが。
そう我が家には俺しか住んでない。理由は簡単だ。この妖街に俺だけで越してきたから。俺の親は良いところに就いているから金だけはある。
…ここに来たいって言ったのは俺だが。少し寂しいな。今までお帰りと返事が返ってきたが今はないし。
蒼は少し悲しげな表情をした。
「お帰りぃー。ひっひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひっひ。」
どこからか女性の声が聞こえてきた。
「ひぇっ?」
蒼は周りを見て誰もいないことを確認した。
ちょっと待った!今おかしくなかったか?今俺の家には…まじで誰もいないはずだ。
しかも今、俺の近くで聞こえてき…た。ちょ、ちょ、ちょー!えー、何?怖っ!!!いくら俺がステータス画面見えるからって、こんな怖いことあっていいのか?あれか?まさか事故物件。
そういえば、この家借りる時なんか言ってたような…。自業自得じゃん!ていぅかよく今まで気づかんかったな!ある意味すげぇわ!何がいるのか鑑定使えばわかるかな???周りに視線を向け適当に鑑定!
―レイス(女)―
レベル25
☆スキル☆
呪術 物理耐性
☆称号☆
怨霊 地縛霊 下位霊
☆状態☆
死 軽度の興奮
はっ?何これ?レベル25だって?俺まだレベル17だぞ。か、か、勝てねぇ。ていぅかこんなチートじゃねぇか?普通の人レベル0だし、攻撃できなねぇぞ。
あっ!だから晴明先生みたいな人いるのね。俺なんかあったっけ?あっ、回復魔法あったわ。なんか霊とかってHPマイナス方面ぽいし回復させて0にすればある意味死ぬんじゃ?よし。
蒼は右の手のひらを鑑定結果が出た場所に向け回復魔法を唱えた。
「ヒール!!!」
「ぎyaaaaaaぁー!!!ぐSo、よくmO、死ねeeeeぇー!!!」
透明な女性が現れ、蒼にとびかかってきた。
「なんかでてきたー!!!もいっちょ、ヒール!」
蒼は透明な女性に向けて回復魔法をぶつけた。
「Kyaaaaぁー!!!いmA、いくwあーaなた…。」
透明な女性は徐々に消えていった。
よし!倒したわー。なんか最後に「今行くわ、あなた…。」って聞こえたような???まっいっか。
《レベルが17から21に上がった。》
「えっ!今ので4も上がったのか?効率いいな!」
これから霊を狙っていくか!いやいや、それはねぇわ。怖すぎっしょ!誰かもう1人ぐらいいねぇとな。
晴明先生は…逆に言ったら止められそうやな。やけど他にいるか?黒田は?いや足手まといやし、逆に危なそう。あの称号見た後だとなぁー。やっぱり晴明先生かな?明日頼んでみるか?まぁやってみるだけやってみよう。
あっ、ついでに自己ステータス見とくか。
―ステータス―
レベル21
☆スキル☆
ステータス 鑑定 アイテムボックス 回復魔法 身体強化 神聖魔法
☆称号☆
黒い悪魔を倒す者 虫の天敵 魔法使い 戦士 変人 主人公(笑) 霊の天敵 魂の送還者
☆状態☆
生 冷静?
「はぁー???」