第34話 第6層のボス君のことは忘れないよ!多分!
さて、俺が泣いてる間に第6層のボス部屋に到着していたようだ。
エルってそのままだとボス部屋の中に入らないような気がするんだけど、どうするんだろ?
「なぁエル?お前ってそのままだとボス部屋に入れないんじゃね?」
蒼はエルの体を見た。
「心配ご無用じゃ!我は人化ができるからのぅ!蒼よ驚くでないぞ?」
エルは少しだけ光った。
「何を驚くん…だ?」
エルの人化した姿は…それはそれは美しくちょっとドキッときてしまった。なんか赤髪の女の子になっていたし、後…全裸だった…。
蒼の顔が赤くなった。
「グハッ!俺にそれは目に毒だぜ。エ…ル。」
蒼は口から血を少量出した。
「おい!どうしたんじゃ!大丈夫かえ?」
エルは蒼を心配して近づく。
「おぉーっとそれ以上近づいてきちゃいけねぇ。それ以上くると俺のムスコが…!せめて服を着てくれ!」
蒼のムスコが少し大きくなった。
「お主、まさか我と交尾でもしたいのじゃ?」
「ぶっ!」
蒼は吹き出して顔を更に赤くした。
「そうか、そうか。いかに我が美しくても交尾だけはさせんのじゃ。我の初めては我の将来の旦那だけのものじゃ。すまんのぅ。」
エルはクネクネ動きながら将来の旦那を想像した。
「いやそれは…べ、別にどうでいいもから服を着ろ!服を!」
蒼は顔を手で隠し、隙間から覗きながら言った。
「別にどうでもいいとはなんじゃ!我の初めては生まれてからずっと守ってきたのじゃぞ!」
エルは少し頰を膨らませながら言った。
「分かったから。いい加減服を着ろぉぉぉぉ!」
「うるさいのぅ。ほい!これでいいかえ?」
エルがほい!と言った瞬間…エルはゴスロリの服を着ていた。
…そこで何でゴスロリファッションンンンン!
「我の友達が教えてくれた今時の流行じゃ!」
エルは誇らしげに殆ど壁な胸をはった。
「お前の友達、なに教えてんじゃぁぁぁぁ!」
「我の友達を侮辱するでない。あやつは我と同じ古龍の1体じゃぞ!」
エルは少し頰を膨らませながら言った。
「なんで古龍がそんなこと知ってんだよぉぉ!」
「我らは長生きじゃからのぅ。たまに人に化けて人間の町で過ごしたりすることも珍しくないのじゃ!」
エルはまたもや誇らしげに殆ど壁な胸をはった。
「軽いなぁぁぁ。古龍ってぇぇぇぇ!」
蒼は目ん玉が飛び出る勢いでつっこんだ。
「それより早くここを出たいのじゃ。行くのじゃ!」
エルが扉を開けようとする。
「ちょっ、置いてくなぁ!」
「はよせい!」
グタグタだったがやっと第6層攻略できるぜ!扉を開けるとそこには…大っきいライオンがいた!さてと、いつも通り鑑て「ドバッ!」いを…?
まぁそうだよね。うん。横にいたエルは…いつのまにか大っきいライオンの足元に移動して手を突き出していた。
そして大っきいライオンは土手っ腹にそれは、それは、大きな穴が空いていたとさ…。はぁー。
「蒼、倒したのじゃ!次に進むぞ!」
エルはまるで虫を払うかのようにボスを倒した。
「あーはいはい。今行きますよ。」
蒼はエルに置いてかれまいと早足で歩く。
すまん。大っきいライオン。名前も知らずに倒してしまって。君のことは忘れないよ!多分!
そして俺とエルは第7層に向かったのであった!




