第25話 嫌な予感が!
部活も決まったし、晴明先生の所で入部届けの紙を貰い今日のところは帰ることになった。
〜帰り道〜
北乃と一緒に下校中なんだが違う世界に入り込んだようです。ヘルプミー!なぜこんなことにー!そう、あれは…
〜数分前〜
「北乃ー。ちょっとだけ寄り道していかんー?」
蒼は横道に指をさして言った。
「ん!別に…いいよ…。」
「ならこっち行こうぜ!」
「ん…。」
帰り道の横道に入り適当に歩く歩く歩く…。
なんかでっかい門が見え、通り越したら…。
空が赤黒く、周りは平原のような所しか見えない。後ろを振り返るとさっき通り過ぎた門がなくなって平原のような所が続いてるだけだった…。
蒼は別の世界にきたようだ。
おい!なんでやねん!またあれかあれなのか?俺が泣くようなことが起きる予感が!その前に北乃は大丈夫なのか?さっきからやけに静かなんだけど…?
「なぁー北乃?」
蒼は前を向きながら言った。
「なぁってば!…。」
蒼は後ろを振り返る。
そこに北乃はおらず、いたのは……
「おマエ、クッていイか?」
なんかお腹が膨らんでいてその他の所がガリガリの変な奴がい…た?ちょっ!すかさず後ろに跳んで距離を取る。
「なんだ!ぉおまえぇ、北乃を何処にやりやがった!まさか!俺だけここにいるのか?
おーーーーい、誰かいないのかーーーーーーー!」
蒼は大声で叫び他に誰かいないのか調べる。
「ナにヲいっテるんダ?こコにはいっパイいるだロ?なァー?ミんナ!」
変な奴は手を広げて周りを見る。
「はっ?ッ!!!」
蒼は自分の周りを見た。
いつの間にかに30体以上のバケモノたちに取り囲まれていやがるぞ!くそっ!何だこいつら?鑑定Ⅲ!
―餓鬼 (男)1068歳―
レベル198
☆スキル☆
餓鬼Ⅲ 火魔術Ⅲ 悪食Ⅴ
☆称号☆
餓鬼道に巣食う者 飢餓人
☆状態☆
生 空腹
☆備考☆
餓鬼道に住み、生者を憎む。数十体で群れる。
1/2→
パラメータもっと!ポチッ!
―パラメータ―
HP1050 MP1780 SP730
Pow260 Vit198 Spe386 Int560 Luk69
←2/2
ついでに知らないスキルと称号もっ!鑑定Ⅲ!
―餓鬼Ⅲ―
罪の数だけ空腹度が増えて固定され、レベルが上がるスキル。
餓鬼はパラメータの上がり幅が低いので鬼には対抗できない。
―悪食Ⅴ―
何でも食べることができるスキル。
食べたものによってはパラメータが微上昇する。
―餓鬼道に巣食う者―
餓鬼道で住む者に与えられる称号。
餓鬼のスキルを獲得する。
名前が餓鬼に変わる。
―飢餓人―
常に空腹である者に与えられる称号。
悪食のスキルを獲得する。
ふっ!俺に比べてこいつら雑魚だな。しかし、ここは餓鬼道らしい。どうすれば、帰れるだろう?まあいい。今はこいつらを殺るか!久々の無双ができるぜ!
まず、さっき話しかけてきたやつからだ!
蒼はアイテムボックスから進化刀を取り出しながら一歩で距離を詰め、上から下へ斜めに斬りつける。
ズパリとまるで豆腐を切ったかのように簡単に斬れた。すぐさま死体をアイテムボックスに入れ、次の餓鬼へ。斬って斬って斬りまくる。
蒼は餓鬼の胴体を斬って上半身と下半身を斬り分けたり、ある時は首を斬りつけ頭を首から下の部分とお別れさせたり、またある時は上から下に真っ直ぐに斬りつけて右と左に斬り分ける。
5分も経たぬうちに俺以外誰も立っていなかった。
《レベルが258から272に上がった。》
ふぅー意外とレベルが上がったな!あっ、やべ!1体くらい残して場所吐かせればよかったのに!
蒼は餓鬼の死体をアイテムボックスに入れ始めた。
蒼が餓鬼の死体をアイテムボックスに入れ終わった時にドスッ!ドスッ!ドスッ!っと大きな音が段々と近づいてきた。
「オィ何シテるんダ。生者ガ何故餓鬼道にイんダ?」
蒼の目の前に鬼が現れた。
「おいおいおい、餓鬼の次は鬼かよ!」
蒼は飽き飽きした顔で言った。
「ソこのオ前、まさカ紛れコンだノカ?」
鬼が蒼に指をさして言った。
「大きな門を通り過ぎたらここにいたんだけど?」
「…ソれは次元門ダ。ナらば元ノ場所に戻しテヤる。ツいてコイ!」
鬼は背中を向け、歩き始めた。
「どうもお世話かけます!」
鬼が現れた!…って、なんでこんなことばかり起きたんだよ!毎回毎回、ふざけやがって!クソが!
運悪すぎでしょうが!くっ!まぁ、戻してくれるんならついてくけどさぁ!嘘ついてたら分かってるよな?一応、鑑定Ⅲ!
―エリート大鬼 (男) 10562歳―
レベル794
☆スキル☆
棍術Ⅴ 剛力Ⅴ 身体強化Ⅴ 罪測定Ⅴ
☆称号☆
獄卒長 人外なる理 戦士 審判者
☆状態☆
生 冷静
☆備考☆
鬼の中でも最強の老鬼。勝てる可能性が0%に近い。閻魔大王の次に強い。
1/2→
…?うぇぇぇぇぇぇぇぇん!なんで、いじめるのぉぉぉぉぉぉ?あとちょっとで俺も最強の男だー!とか思ってたのに!やっとこの前のから復帰して、いつもの状態になれたのに!こればかりは酷すぎるよぉぉぉぉぉぉ!しかももっと上もいるようだ。ひでぇ、ひでぇよぉ〜。もう確認する気が出ねえよ〜!
蒼は涙をたくさん流し始めた。
「急ニ泣きだシテドウしたンダ?」
エリート大鬼が後ろを向き蒼を見ながら言った。
「なんでもないです。ただ自分の中の自信がポッキリと折れただけです。…グスッ!」
蒼は手で目をこすりながら言った。
「ソうか。辛イことモあるガ、頑張ッてイきナ!」
エリート大鬼は親指を立てて、にかっと笑った。
「はっ、い。頑張っ、て生きっ、てきます。」
「頑張ナ!」
「はぃぃぃ!」
少し嬉しかった。だがな原因はお前達だからなぁ!くそっ!ふざけやがってぇぇぇぇぇ!!!




