第15話 北乃と2人で話してみた!
〜放課後〜
結局、北乃と話す機会がなかったので尾行と言う名のストーカーしてみるぜ!
北乃が靴を履いて学校を出た。
コッソリ後ろから尾行中…。
蒼は電柱に隠れてコソコソと移動した。
あれ?ここって、俺の家に行く道じゃん。まさか!家の近くに引っ越してきたのか?
少しずつひっそりこっそりと歩いていく!俺ならできるはず!北乃の家を見つけることが!
俺の家を通り過ぎたな。そして俺の家のよ…こ? なんだってぇ!ご近所どころか真隣じゃん!
「ねぇ…。そろそろやめたら…。」
シノは後ろを向きながら言った。
「…。」
蒼は電柱に隠れるのを続行している。
「そこの電柱に全然隠れてないあなた…。」
シノは指をさして蒼を指定する。
えっ!俺バレてた?あっそうか!俺の身体じゃあ、電柱程度では隠れきれんわ。
「バレてたらしょうがない。」
蒼は電柱からそっと出てきた。
「全然隠れてすら…いなかったから…。すぐ分かった…。…で何か…よう?」
「北乃って霊や妖とか信じるか?」
「何言ってるか…分からない。…くだらないこと…聞かないで…。」
シノは蒼を睨みつける。
ご褒美です!ありがとうございます!
「お隣さんだったからジョーク言って和ませようとしただけだ。ほらここが俺ん家。なっ!」
蒼は家に指をさして話した。
「そう…。」
シノはどうでもよさそうな表情で話す。
「「…。」」
蒼とシノは互いに見つめ合う。
話すことが何もない。どうしよう。気まずい…。
「あ、そういうことだから。今後ともよろしく!」
蒼は急いで家に入った。
「よろしく…。」
こうして転校生の北乃との会話は終わった。
〜家に入った後〜
結局、北乃のこと全然分からずじまいだったな。良い奴か、悪い奴か?で考えると特に分からないで終わるし。少しずつ仲良くなってけばいいかな?
そう言えば猫が好きって言ってたし、クッキーで作ってみるか?幸い猫の型は家にある。クッキーなら作るの得意だし、やってやんよ!猫型クッキー。
蒼はキッチンでお菓子作りを始めた。
〜北乃の場合〜
変な人…だった…。何を考えているのか…よく分からない…。何か…不思議だな…。これから…よく喋ることに…なるのかな…?
だけど…私に近づくと…みんな不幸に…なる。不幸から…身を守るために…強くなった…。自分の身を…守るだけで…精一杯なのに…周りの人たちまで…守る余裕…なんてない…。私のせいで…周りの人が不幸になったら…また転校することに…なっちゃう…。これ以上…両親に迷惑は…かけられない…。
誰か…私をこの不幸から…助けて!お願い…誰か!お願い…。
シノは自分の部屋で枕に抱きつきながら眠った。




