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大賢者の転生人生譚  作者: 柊 裕
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第4話 疑問と再会

我は来た道を戻りつつ部屋へと移動していた。出る時には食堂の空気が重苦しくなってしまっておったが我からしてみては問題ではないため、気にせずに移動していた。

特に急ぐ理由もなかった我はゆっくりと歩いていたのだが後ろから「おにーさま!」という声が聞こえたため後ろを向くとクリスタがこちらへと走ってきていた。

「おにいさま、おとうさまとけんかしていましたがだいじょうぶですか?」

四歳にして似つかわしくないはっきりとした物言いに驚きつつも安心させるように孫にする様に優しく頭をなでてやると笑顔で「ばいばーい!」と言ってメイドに手を引かれつつ自分の部屋へと戻っていった。

クリスタと別れた所で我は足早に部屋へと向かった。というのも何故前世で使用していた聖剣具や魔剣具が今の魂魄倉庫に入っているのかが我の探究心が刺激されているのだ。

それに探究心を抜きにしても若い頃から共に戦ってきた戦友のようなものだからか、まだ一緒に入れる事に喜びを感じると共にこれから生きていく第二の人生を共に生きていけることに思わず口が吊り上がってしまった。

そんなことを考えていると自分の部屋の前へと着いた。部屋の扉の大きさはやはり大人が入れる程で取っ手の位置もそれに合わされている為、五歳の我の身長では扉を開けるのは大変だが魔法を使えばどうとでもなるものじゃ

魔力の腕(マジックハンド)

唱えると背中から透き通る程の透明さを持つ水色の腕が伸びてきて取っ手を握り開いた。

この魔法は先程説明にあった腕を任意の数、魔力で生み出すという魔法なのだが本来はいつもは存在しない体の部位が増えるので操作が難しいのだが、我は戦闘で使うために何日も時間をかけてみっちりと練習し第三以降の腕として戦闘でも問題なく使えるまでにした為新しい体になったばかりでも生活のサポート位なら問題なくこなせる程には操作が可能なのじゃ。後で戦闘で使えるように鍛練で感覚を思い出さぬとなと考えながら部屋に入ると先ほども見た部屋が広がっていた。目覚めた時には見る時間のなかった部屋の内装を改めて身回すと部屋の調度品や家具は質素ながらもしっかりとした作りで十分満足できる物であった。

「うむ、良い品ばかりじゃのう。なら気をつけてやらねばのう。」

そう呟きながら魂魄倉庫を発動する。その中には間違いなく愛剣ともいえるグラムとシュワユーズ以下十数振りが名を連ねていた。

《戦王と紫電の聖剣 シュワユーズ》

《守護者と守填の聖剣 デュランダル》

《王者と砲射の聖剣 エクスカリバー》

《聖者と断罪の聖槍 ロンギヌス》

《射手と必中の聖弓 イチイバル》

《天使と守翼の聖盾 アイギス》

《覇王と権威の聖冠 レガリア》

《聖女と慈愛の聖杖 ケリュケイオン》


《騎士と断絶の魔剣 グラム》

《愚者と蛮勇の魔剣 デェルウィング》

《炎魔と万化の魔剣 レーヴァテイン》

《凡人と増殖の魔剣 ハーヴェスト》

《暗殺者と刺殺の魔剣 リジル》

《獣王と変貌の魔輪 ヴィルヘルム》

の聖剣具八つと魔剣具六つの計十四の武具を所持している訳で我が前世で所有していた聖剣具、魔剣具は全部入っているようだ。

別にただの少し聖なる力などを宿しているという物ではなく全部が遺物級で二つ名がつけられている。聖剣具、魔剣具には強い順に|遺物級、精霊級、伝説級の三つがあり、伝説級でも普通に上位の魔法武具と同等の力が宿っているのだが遺物級は一つでも持っていれば大国の千人規模の騎士団と同等の戦力になるといわれている程の力を持っているものを十四も所持しているといったら驚くだろうが我が前世の八十年以上もの時を使って集めた物なのだがいざ新しい人生の始まりの時から持っていると思うと流石にやり過ぎだと思ってしまう。次に二つ名の事じゃが強い力を持つものに付けられ、称号と能力に関する言葉がつけられる為、装備者の身体やステータス、剣具自体の能力に補正と中々強力なので持っておっても損はないのじゃが……武具内に秘められた力を使うために契約をするのじゃがその契約の儀のどれもがきつい内容で最初に契約の儀に挑んだ時は完全に全力を使ってしまい満身創痍で動けなくなってしまったというのは我の人生でも懐かしく忘れられぬ記憶じゃ。

段々と思い出に浸っていってしまい目的を忘れてしまいそうなのでそろそろ始めるとしよう。

今回呼び出すのは一番最初の愛剣であるグラムを呼び出すことにした。何故かというと付き合いも長く今回の一件にも詳しいのではないかと思ったのじゃが違うのじゃったら他の物に聞くとしよう。そう考えをつけ魔法陣を浮かび上がらせる。黒に浮かび上がる魔法陣の周りを薄く紫の靄が覆うように出ていた。これは魂魄魔法が黒魔法である為それらしい色をしているだけだ。この世界には七色魔法と呼ばれる赤、青、緑、黄、白、黒、無色の七つが主で他にも固有魔法や種族魔法などの特別な魔法が存在する。

おもに七大魔法は赤の炎系の火力重視の攻撃魔法、青の水や氷系の物理型攻撃魔法、緑の風や雷系の斬撃,防御貫通魔法、黄の木や岩系の物理防御魔法、白の光や治癒系の補助魔法、黒の闇や時空系の補助魔法、無色は強化や付与系の補助魔法である。全部の魔法に攻撃、防御、補助魔法があるが今回はその魔法の最も得意な事を説明しただけじゃ。

そんな黒魔法の魔法陣に手を突っ込んで中にあるはずの物を探す。探すこと十数秒、指先に何かが巻き付くような感じがした。巻き付いて来た方へ手を動かすと昔握りなれた触感を感じた。目的の物を見つけたと感じた我は魔法陣から手を引き抜く。魔法陣から手と一緒に一振りの剣が現れた。

黒を基調とした中に仄かに紫色の魔力が刀身から柄頭まで巡っており、横長の台形状の鍔の真ん中にある濃ゆい紫色の紫宝玉が光を放っていた。このまま話をしてもよいのだが折角だからとグラムに魔法をかける事にした。

『精霊の顕現』

今度はさっきとは違い黄緑色の魔法陣である。というのもこれは精霊魔法と言って精霊を強化したり、精霊の力を纏ったりと精霊に関する種族魔法なのだが、今回のは簡単にいうと物などに宿った精霊を呼び出す魔法でその精霊の格によって消費魔力が変わる為、今回の様にいう遺物級の魔剣に宿る精霊を呼ぶ際にはバカにならぬ量の魔力を消費するのだが、今の我は最盛期の七割程の魔力量を引き継いでおるので一,二回ほどなら問題はない。

魔法陣に注ぎ込んでいた魔力が少しづつ漏れ出していく。その魔力は一つの球体となり段々と大きくなっていった。集まっていった魔力は直径が子供の背丈と同じぐらいになると形を変えながらも段々と人の形になっていった。完全に人の形になりかけた時に全身が眩しくはないほどに輝いた。

「お久しぶりです。ユリアス様。」

それから数秒と経たずに輝きが収まるとそこには黒い甲冑を身に着けた女騎士が頭を下げて騎士の礼をしていた。

やはりストーリーを描くのは難しいですが少しづつでも良い作品を書けたらと思います。

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