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大賢者の転生人生譚  作者: 柊 裕
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第10話 買い物

 そうして自己紹介を終えた後にリリフィーナは今の身なりに気づいたようで外出の前に身なりを整えると言って急ぐようにもう一度店の奥へと戻っていった。

[この顔で行ったら我の事を知っているものに感づかれるかもしれぬのう。]

今思い出したが移動の時には顔を上げないやローブのフードを深めに被るなど成るべく顔を見られないようにしたが突然の出来事で顔が見られた時のことまでは考えが巡っていなかったのを思い出し、早速対策することにした。

手先に体の中の魔力を集中させて魔法を発動させようとする。

今回も黒色魔法で、『隠者の顔│《ハーミット・フェイス》』といいので簡単に言うと顔を変えるもので主に斥候や諜報員が使用していたもので魔法陣を顔に接触させないと効果を発動させないといけない代わりに特殊な魔法やスキル出ないと解除できない程、強力な魔法である。

頭の中で変えたい顔を思い浮かべながら魔方陣を手の平に展開した。

そして手の平で魔方陣を顔全体に覆いかぶせるようにくっつけた。すると魔法が発動し、魔法陣が顔から後頭部へと移動していくとそれにつれて顔と髪の毛の色も変わっていった。

そうして魔方陣が消えた後に、自分の顔がどうなっているのかは少し気になるが前世で何回も使ったことがありその時の感じと似ていた為問題なく発動したと考えて行動することにする。

そうして自分も出る準備をしていると身なりを整えていたリリフィーナが戻って来た。

 鍛冶作業で汚れていたと思われる顔は綺麗なっていて、服装もシンプルな長袖の服と長ズボンに上着を羽織るオシャレではないが外出用の動きやすい服装に着替えていた。

 だがそんな服装でも変わらず魅力の溢れる顔はまるで目の前の光景に驚いたような様子になっていた。

「どうかしたかのう?我の顔に何かついておるのか?」

そう聞くと慌てて首を横に振って否定した後に口を開いた。

「やはり貴方はシャルルですよね?どうして顔が変わっているのですが?」と質問をされた。

別に答える必要はないが信用関係構築の為には、教えておいた方がいいのだろう

「まぁ、そうじゃのう……街の中を人目を気にせず歩けるようにする為の魔法の様な物じゃ」

そういうと少しの間考えている事をした後に、納得したようで「付いて来て」とだけ言って

肩掛けカバンを持って外へと移動してきた。

そしてそれに続いて店から出ると店に来るまでの道を戻るように進んでいった。

「シャルルは何処かのドワーフの冒険者なのかな?」と聞いてきた初めて会ったときは子供かと聞いて来ていたが、そっちの方が辻褄が合うのだろうと思ったがここは素直に子供だと返す事にする。後は自分が貴族だと知られない程度に教える事にした。

『自分はこの街でひっそりと生まれたもので外見の割には身体能力は自信があるのだが武器が必要だと思った為に来た。』と返し、話し方の方も『よく自分と話していた老人の話し方を真似ている。』と話すと納得してくれたようだ。

その後は他愛もない様な話をしながら町の中を歩いて行った。

「その歳で体を張った仕事って大変でしょ。」

「まぁ‥‥好きでやっておる訳でもあるからのう。その様な事はないぞ。」

実際前世での話ではあるが若い頃の冒険者として活動していた時は毎日が充実していたと思う。

だが充実していたと思う一番の理由はクレアとの出会いだと思っておる。

後で時間を見つけて手紙を送ろうと考えているとリリフィーナが足を止めた為、我も足を止める。

そしてリリフィーナが顔を動かし隣を見た為、我も同じくそこへ顔を向くとリリフィーナの店よりも大きく立派な店構えの家が立っていた。

ちなみにリリフィーナの店の大きさは思っていても口には出さない。

「ここはこの町の鍛冶師がよく利用している鉱石の素材店よ。色々な鉱石が置いてあってここに来れば大半の武器が作れるって言われてるの。」

ほぅほぅ中々に良い店のようじゃな!今の時代の事を知らない我からすればこういう情報はとても助かるのう。

リリフィーナが中に入ろうと取っ手に手をかけると何かに気づいたようでこちらを向いて話しだした。

「じゃぁ、私は中で買い出しするけどシャルルはどうする?」

「我は着いてゆくぞ。今はリリフィーナの護衛じゃからのう。」

そう言って腰に差している直剣?の柄を手で触り、見せるかのように前に突き出した。

「それにもしもの時はこ奴を試したいしのう。」

「それは子供の言うセリフじゃないと思うけど……」

流石に今回の我の言葉を聞いたリリフィーナは引きつった笑い顔で突っ込んできた


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