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T.F.Lovers  作者: 氷硝栖
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F.Lovers〜萌芽〜5

暇つぶしになれば幸いです。

怒涛の入学式が終わり、クラス発表へ。

『クラス発表についてだが、この体育館の出入り口各6箇所全てに設置してある。各自自分の名前を見つけ出し、速やかに新しい教室へ向かうがいいッ!』

とは二神さんの言葉。


「短い入学式だったけどなんか濃度がすごかったというかなんというか…すっげぇ疲れたわ」

ぐっちー談。

「校長先生と生徒会長の温度差でやられちゃったね。なかなか見ないキャラクターの濃さだったよ」

陽華談。


新入生たちが各出入り口に設置されてあるというクラス分けの看板へ歩き出す。もちろんぼくたちも例外ではない。


「もっちーと一緒のクラスだったら気が楽なんだけどなぁ」

「それはぼくが一番願っていることだよ…」


【新入生クラス表】

新入生総勢90名

各クラス30名となる

以下、クラス表。よく確認してから教室へ。


自然と高鳴る鼓動。

当たり前だ。

このクラス分けがこれからの学校生活が決まると言っても過言ではないのだから。

せめてグッチーとは同じクラスでありますように。同じでなくとも平和なクラスであれば嬉しいです。

まさに神頼み。

祈りながらゆっくりと3クラス分の中から自分の名前を探す。

………1組には自分の名前は無し。次は2組か。


ーーと。


バシィィン!!

左肩に衝撃。

そして耳元での絶叫。


「もっちーとオレ同じクラスじゃん!!」

「ほ…ほんと…?」


色々な刺激が合わさりすぎて言葉を失いかける。


「ほんとだって!!ほら、3組のとこ!」

「3組だったんだ…どこだ…?」


【1年3組】

ーーー

ーーー

園宮 健太郎(そのみやけんたろう)

田口 幸助(たぐちこうすけ)

ーーー

ーーー

ーーー

最上 月世(もがみつくよ)

森川 陽華(もりかわはるか)


以上30名


「………………ッッッ!!」


一瞬声が出なかった。

バクバクと心臓がやかましいぐらいに拍動している。

手汗も尋常ではないぐらいかいていた。


「………………よかった……」

「ちょっ、えっ、もっちーなんで泣いてんだよ!」

「え……?」


目元をぬぐう。そこには確かに涙が頬をつたっていた。

なんでだ?

なんで泣いてるんだ?

安心したからか?

それぐらいに新しい環境というのは不安をかりたてるのか?


「もっちーそんなにオレと同じクラスで安心したのかよー!好きになっちまうぜ!」

「……ぼくソッチ方面にいく予定は今のところないからごめんね」

「マジな返事は心にヒビ入るからやめてくれよ!」

「ごめん、ありがとう。もう大丈夫だよ」

「ほんとか?」

「うん。クラスも確認したしぼくらの教室に向かおう。初日から遅刻はみっともないしね」

「そりゃそうだ。じゃ、とっとと向かおうぜー」


踏み出す。一歩を。

踏み出す。外へ。

踏み出す。新しい世界へ。


ぼくらの未来はまだ決まっていないのだから。

自分たちで未来を決めていくために。


新たなる世界への一歩を、ぼくらは確かに踏み出した。

自分の意志で。

また書き次第投稿します。

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