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T.F.Lovers  作者: 氷硝栖
3/6

F. Lovers〜萌芽〜2

暇つぶしにでもなれば幸いです。

正門をまたぐとそこには真っ白なコの字型の校舎が。うん、真っ白としか言えないよね。

「パンフとかで見てたけど、やっぱり近くで見ると圧巻だな」

「うん。なんというか綺麗を通り越してなにかの実験施設かと思っちゃうよね」

「もうすでに校内はゾンビで溢れかえってたりして…?」

「えぇっ!?」

「冗談だよ」

「もう、驚かさないでよ…」

「すまんすまん、もっちーの反応が面白くてついな」

悪気のまったくない笑みを見せられたら怒る気もなくなるもんだよ。楽しいほうが勝ってしまうんだ。

「そういえば入学式って体育館でいいのかな?」

ふと疑問。

「そうだと思うけどな。さすがに校庭でやったりはしねーだろ」

「まぁ、たしかにそれはないね…」

2人して新しい学校に迷いつつ体育館を目指して探索再開。

しかし、その探索はすぐに終了することになった。


『この先ズバッと真っ直ぐ行けば式場!!新入生よ、迷わず突き進むがいい!!』


理由は勢いしか存在しない文字が書かれた看板を発見したから。

「うん…なんというか、すごいね」

「新しい学校にきて一発目がこれだもんな…」

グッチーですら言葉を失う始末。

これは中々のクセ者が棲んでいるに違いない。

「とりあえず迷わずにすんだみたいだし、体育館に行こう」

「そうだな。体育館に行けば教職員がいるだろうし」

困惑しながら進むと無事(?)に体育館に到着。

入り口付近には『入学式会場』と書かれた立て看板も発見。体育館の鉄扉は開かれており、中にはチラホラと人の姿が確認できた。

「よかった、あの看板のおかげで迷わず来れたね」

「あの看板があって迷ったらそれはそれで問題だろーよ」

「それもそっか」

確かにあの看板が間違っていたら、それを書いた人は相当な方向音痴かバカに違いない。

体育館の入り口へと歩を進めて行く先には受付が。

「おはようございます。あなた方は新入生の方ですか?」

「おはようございます。はい、看板を見つけてここまできました」

「生徒手帳はお持ちでしょうか?」

「「はい」」

上着の胸ポケットから生徒手帳を取り出して渡す。

森川陽華(もりかわはるか)さんと田口幸助(たぐちこうすけ)さんですね。確認がとれましたので中へお進みください。まもなく入学式が始まりますのでお好きな席でお待ちください」

あっさりと通される。

「お好きな席ってことはまだクラス分けは発表されてないんだな」

「そうみたいだね。とりあえず適当な場所に座る?」

「あんまし後ろも嫌だし真ん中の列の左端から3番目とかでどうよ?」

「えらく具体的だね…。しかも2人分の席空いてるし…」

土足のままで歩けるように緑色のフロアシートが敷かれている上を進んでお目当ての席にたどり着く。

時刻は午前9時前。もうすぐ式が始まるのだろう。周りの教職員たちが慌ただしく動いているのが確認できる。

体育館に入った時はあまり埋まっていなかった席も今は8割以上が同じ制服を身につけている人間で占められていた。

「やっと始まるっぽいな」

「うん。演台にマイク設置してたしもうすぐだと思うよ」

それから待つこと数分。

1人の教職員が壇上へ。

『大変長らくおまたせいたしました。準備に少々時間がかかりましたが、ただいまより第7回作世(さくせい)学園入学式を開会いたします』

また書き次第投稿します。

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