表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
環境戦隊ガドガイアー  作者: 黒井羊太
第一話「登場!地球の環境は俺たちが守る!」
4/33

激しい戦闘!そして!

ついに追いつめた犯人、その名もボムマウス!だが奴は一人ではなかった!

襲いくる戦闘員たちに俺たちは……!?

「ヤァ! セイィ!」

 轟火の拳が呻る!戦闘員はまともに食らい、吹っ飛んでいく!ドサッと倒れた途端、音もなく粉となって消滅してしまった!

 そしてまた新しい戦闘員が現れ、轟火の周りを取り囲む!

「くっ! キリがない!」

「何をしている! こんな雑魚に苦戦している場合じゃないだろう!?」

 囲みを作っていた戦闘員を後ろから蹴飛ばし、隼人が言う。

「わ、分かってるさ!」

 少しムッとして言葉を返す。その間にも戦闘員を一人、また一人と倒していく。倒れた戦闘員は、最初の戦闘員と同様に、倒れた途端に粉だけを残して消滅していった。

「喧嘩している場合ではありませんよ。今は目の前の敵に集中してください。」

 落ち着いた穏やかな声で、光月が言う。息一つ切らさず、また相手を見もせずに次々なぎ倒していくのは流石中国武術の達人、といったところか。

 と、そこに戦闘員が吹っ飛ばされてくる!飛んできた先を見ると、

「ソウダ、喧嘩、ダメ……」

 やや怒った顔で、マキシムが言う。その背中には参加する気のないみうが乗っている。

「そうよ、闘うべき相手がいるんだから。ね☆」

『お前も戦え!』

 ハモる轟火と隼人のツッコミ。

 そんな事を言ってる間にすっかり戦闘員達に囲まれてしまった!

「ちょっとぉ、囲まれちゃったじゃなぁい……」

「ウィー……」

 みうの呟きに、戦闘員達は不適な笑みを浮かべる。そしてこの状況、一番満足しているのはボムマウスだ。

「フッフッフ……どこの誰だか知らないがなかなかやるな。だが、我等の計画、知られた以上は生かして帰さぬ!」

 腹の爆弾型オブジェの中から二つ、爆弾を取り出し、構えるボムマウス!

 この危機的状況の中、轟火は……静かに笑った。

「フフフフ……」

 ピタリと動きを止め、ボムマウスが訝る。

「? 貴様、気でもふれたか?」

「違うさ、俺たちの真の力! 見せてやるぜ!」

 ババッと五人が横一列に並ぶ!

「ネイチャーコネクト!!」

 一斉に叫ぶ!すると手の甲にクリスタルが現れ、輝き出す!

 クリスタルの光は体を駆けめぐり、腕、肩、体、顔、足に至るまで覆い尽くす!

「うぉっ!? 何だ、この光は!?」

 ボムマウスがその光に思わず眩む。他の戦闘員達も同様に、あまりの眩しさに直視できないでいる。

 光はやがて収束し、ボムマウスたちは改めて五人を見る。

 そこに立っていたのは、先程までの姿とはうってかわって、全身強化スーツであるNature Power(NP)スーツに身を包んだ五人だった。

「き、貴様等!一体何者だ!?」

 ボムマウスの言葉に、轟火が反応する!

「悪しき野望をこの手で粉砕! 燃え上がる火力のエネルギー! ガイアーレッド!」

 そしてそれに隼人、みう、光月、マキシムが続く!

「清い心で悪を一掃! 流れ落ちる水力のエネルギー! ガイアーブルー!!」

「闇の時代は今日でおしまい! 降り注ぐ陽光のエネルギー! ガイアーオレンジ!」

「正しき心で悪を吹き飛ばす! 吹き抜ける風力のエネルギー! ガイアーグリーン!」

「はびこる悪は粉骨爆砕! 沸き上がるマグマのエネルギー! ガイアーブラック!」

『地球のエネルギーで悪を討つ! 環境戦隊! ガドガイアー!!!』

 シャッキィィーーーン!!!

 完璧にポーズが決まる!

 彼等の変身に驚き見とれていたボムマウスを始め戦闘員達はハッと我に返り、身構える!

「え、えぇい! ガドガイアーだかガ○ガ○ガーだか知らんが、物の数ではない! やれ! お前たち!」

『ウィ~~!!!!』

 一斉に飛びかかる戦闘員達!


 ガイアーレッドに変身した轟火の元に戦闘員が襲いかかる!

「ウィ~~!!!!」

 掛け声と共に、殴りかかってくる!

「ふっ!」

 それを拳で払いのけながら、よろけた戦闘員を後ろから蹴飛ばす!

「ウィ~~!!!!?」

 つんのめって頭から転倒する戦闘員。次の戦闘員の方を振り向き、殴りかかる!

「はぁぁぁっ!!」

「ウィ~~!!!!」

 もろに顔面直撃、吹っ飛んでいく戦闘員!

「次!かかってこい!」

「ウィ~~!!!!」

 襲いかかってくる戦闘員!!その手には金属バットが!!

「!?……いいぜ! 俺の能力、見せてやる!!」

 ババッと身構える!手の甲のクリスタルが光を放つ!!

「ウオオォォォ!! ファイヤーパワーチャージ!! フレアー・フィスト!!」

 キュィィィィィィィィィィィィィン!!!

 甲高い音と共に、レッドの拳が徐々に赤く染まっていく!!

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!」

 その拳を振り下ろされる金属バットめがけて繰り出す!!!

 触れる直前、バットは中程からドロッと溶けて、先端は千切れて飛んでいってしまった。

「ウィ~~!!?」

 驚く戦闘員。その間に、懐に潜り込むレッド!

「燃え尽きろ!」

 ガッ!!

 全身のバネを使ったアッパーカットが炸裂する!!戦闘員は上空へ飛ばされた後、殴られた顎から火が生じ、一瞬で燃え尽きていった。

「さぁ!次は誰だ!?かかってこい!!」


「セリャァ! トウッ!」

 ブルーに変身した隼人が声を上げる度に、戦闘員が吹っ飛んでいく!

「ウィ~~!!!!?」

 周りの敵を一通り倒し、自分の手の平を見ながら、改めて自分の力に驚く。

「流石N.P.スーツだ…力が沸き上がってくるようだ…!」

「ウィ~~!!!!」

と、後ろから急に戦闘員が襲いかかる!ブルーも気付くが防御が間に合わない!!

「くっ!!?」

 一撃殴られるのを覚悟したが、

「ソーラーパワーチャージ!! サンライト・ブラストぉぉ!!」

 一瞬、戦闘員が光に包まれる。

「ウィッ!?」

 その瞬間、光を浴びた戦闘員は、自分の身に何が起こったか理解する間もなく消し飛んだ。

 ブルーにはそれが誰の仕業かすぐに分かった。

「ちっ、余計な真似を…」

「あぁら、危なかったくせにぃ」

 みうの緊張感のない声が聞こえる。そう、先程の光はみうの、いや、オレンジの特殊能力による物なのだ。

「!!」

 オレンジの方を振り返ったブルーの表情が強張る!

「危ない!!」

「!?」

 ドン!

「ウィ~~!!!!」

 オレンジの後ろから襲いかかる戦闘員!ブルーはオレンジを突き飛ばして、その攻撃を受け止める!!

 ガシィィィ!!

「ウィィィ~~!!!?」

「甘かったな……これでお別れだ!」

 腹を蹴飛ばされ、戦闘員はたまらず腹を押さえて後ずさる!

 好機!とばかりにブルーは身構えた!

「ウォーターパワーチャージ!! 行くぞ!! ウォーター・スライサー!!」

 ビャッ!!!

 チョップで空を切ると、手の平が通過した場所に、薄い三日月状の水の刃が現れ、戦闘員めがけて飛んでいく!!

「ウィ~~!!??」

 スパァーン!!

 水の刃が戦闘員を通過する!しばらく何も起こらなかったが、思い出したように戦闘員の右側と左側がさよならしていく。

 ブルーは、自分が突き飛ばして尻餅をついてしまっているオレンジの元へ向かい、手を差し出しながら言った。

「これでチャラだな?」

「むぅ~……」

 手に掴まり、立ち上がりながら口をつぐんだ様子で悔しがるみう。

「まだ戦闘中だ! もう油断するな!」

「ブルーもね♪」

 二人はまた、戦場へ躍り出ていく!


「ここは一つ、穏便にいきませんかね?」

 光月ことグリーンは戦闘員達に向かって話しかけた。が、聞く耳を持つ戦闘員達ではない。一斉に襲いかかってくる!

『ウィ~~!!!!!』

 それに対し、グリーンは……!!

「はぁ……」

 溜息を一つ吐いた。次の瞬間パッと顔を上げ、身構える!その目は先程の説得を試みる目などではなく、武人の目だった。

「ウィンドパワーチャージ!! 魔斬波!!」

 クリスタルが輝き、一陣の風が起こる!!

 ビュワァァァ!!

 風に当たった戦闘員達は次々に吹き飛ばされ、壁にめり込んでいった。その体はやがてバラバラになって崩れ落ちた。強烈な突風、そしてそれによるカマイタチの仕業だ。

「忠告はしましたよ」

 静かな戦いが、一つ終った。グリーンは仲間を助けに、再び歩き始めた。


「……来ないのか?」

 マキシムが変身したブラックは、周囲の戦闘員に声を掛ける。ブラックを取り囲むまでは早かったのだが、それ以降一定の距離を保ったまま近づこうとしないのだ。

 それもその筈、ブラックはただ立っているように見えるが、全く隙がないのだ。

 業を煮やした戦闘員がブラックに覆いかぶさるように一斉に飛び掛る。が、次の瞬間、ブラックの怪力で戦闘員たちがあらぬ方向へ吹き飛んでいく。無残に落下した戦闘員たちは粉だけを残し消えていく。


 そうこうしている内に、最初に現れた戦闘員達はみんなやっつけてしまった。

 それに驚いたのはボムマウスだ。組織の下っ端、ただの戦闘員とはいえ、そんじょそこらの一般人に負ける程弱くは出来ていないはずだ。だからこいつ等に任せた。なのに全滅した。何故?

「さぁ! 後はお前だけだ! ボムマウス!」

 指差して、レッドが叫ぶ!その声に我に返るボムマウス。

「ふ、ふん! 戦闘員共を倒したくらいで調子に乗るなよ!! 今度は俺が相手だ!」

「望む所だ!!」

 五人とボムマウスが激突する!!

次回、ついにボムマウスと激突!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ