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環境戦隊ガドガイアー  作者: 黒井羊太
第四話「断固粉砕! 怒れる光月の戦う理由!」
29/33

グリーンの死闘!

遂にグリーンと紅虎の全力の戦いが始まる!

 グリーンが気合いと共に紅虎に襲いかかる!連撃!しかし紅虎もそれを両手でさばいていく!

 激しい攻防、ブルーも戦闘員も、それを見ていることしかできなかった。いや、正確にはあまりの早さに見る事すらできなかった。瞬き一つの間に攻防が入れ替わる、めまぐるしい展開。剛柔入り乱れ、果たしてどちらが今攻めていて、どちらが守っているのか、それすら分からない。

 これがグリーンの本当の実力……次元が違いすぎる……!

「良いぞ! これぞ本気の死合! もっと全力を尽くせ!」

「おぉぉぉぉおおお!!」

 激しさは時と共に激しくなる!間合いは十分外だと言うのに、ブルーは二人の拳圧をはっきり感じていた。

 いや、違う。ブルーは目を凝らして二人の攻防を改めて見つめた。

 ……グリーンの攻撃の際に僅かながら風が発生している!なるほど、風の力で拳を加速させている!

「凄すぎる……」

 ブルーが呟く。それを聞いていたかのように、二人がバッと離れ、間合いを取る。

「ククク、いいな、良いぞ光月! 貴様、風の力を使うのか! 攻撃には加速、防御には俺の体に空気を纏わせ、まるで羽交い締めのように抑えつける! これでは上手く攻撃もできんわ! ハ~ハッハッハ!」

「……もうバレましたか」

 あ、あの激しい攻防の中でそんな事までしていたのか……

「この戦い振り、かつて聞いた伝説を思い出すわ。多くの武道家達の肉体を壊し、心をへし折った伝説の武道家。その名は……そう、『風神』と言ったかな?」

「……」

 グリーンは答えない。

 ブルーは動揺する。

 風神!?風神だって!?誰もが恐れ、そして憧れた武道家!強さを求める人間なら誰でも知っている!

 紅虎は構わず言葉を続ける。

「暴風のように、通った後には武道家が散らかされている。そこから付いた二つ名が『風神』。しかしその名はある日を境に消えてしまう。野垂れ死んだとも言われていたが、はてさて実態は違ったようだな。まさかこうして」

「随分おしゃべりですね。疲れて音を上げましたか?」

 グリーンの冷たい声が遮る。味方であるはずのブルーですらぞっとするような冷たさだ。

「フフ、そうだな。言葉は要らぬ! さあ! 殴り合おうぞ!!」

 再び始まる攻防!徐々に速度を上げ、風を巻き上げる!拳と拳のぶつかる衝撃が、幾度も周囲を、そしてブルーを襲った。

「くぅっ!?」

 直視出来ず、目を背ける。と、その視線の先には同様に視線を背けたカリメアの戦闘員達。

 目が合う。そして数瞬の後、お互いに自分たちは戦わねばならない状況にある事を思い出した。

「いっ、行くぞ! 戦闘員達!」

「「ウィ、ウィーー!」」

 お互いに少し戸惑いながら、こちらでも戦闘が始まる!



「今だ! ウォーター・スライサー!」

「ウィッ!?」

 ブルーと戦闘員達の目まぐるしい戦い!戦闘員達に遅れを取るブルーではないが、多勢に無勢。数を頼みに戦う戦闘員達に圧され始める。

「くっ! このままでは!?」

 このじり貧の状況に焦り始めるが、しかしどうする事もできない。

 と、戦闘員と一人がブルーを後ろから羽交い締めにする!

「ウィー!」

「しまった!」

 必死に足掻くが、振り解けない!正面から襲い来る戦闘員達!ブルーは覚悟した。が、その衝撃は訪れなかった。

「フレアー・フィストぉ!」

 ボッ!と音を立て、戦闘員達は消滅していく。この技は!

「よう、ブルー! 遅くなったな!」

「遅いぞ! ……だが、助かった」

 レッド!そして続いて戦闘員達が吹き飛んでいく!

「サンライト・ブラスト!」

 ドォ~ン!

「ヌゥワァァァア!」

 バァ~ン!

 オレンジ!ブラック!次々と戦闘員達を吹き飛ばしていく!

「私達もいるわよぉ。遠~くのパトロールの現場から直行したんだから、遅刻は大目に見てねぇ」

「ブルー、スマン。グリーンハ?」

「グリーンは、怪人と戦っている。正直、割って入れる状況じゃない」

 四人が振り返ると、グリーンと紅虎は今だ激しさの増す攻防を繰り広げていた。あまりの激しさに、ここから見た三人は唖然とする。

「……確かに入れそうもないな。隙が見あたらない。あの場はグリーンを信じて任すしか無さそうだ」

「じゃあ、せめて邪魔が入らないように、戦闘員達はあたしたちでやっつけちゃいますかぁ!」

「ソウダナ。俺達ハ俺達ノデキル事ヲヤルダケダ!」

 三人がいれば心強い!ブルーは改めて戦闘員達に立ち向かっていった。

死闘は続く!

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