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環境戦隊ガドガイアー  作者: 黒井羊太
第二話「爆破5秒前!轟火、怒りの鉄拳!」
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エピローグ

初出動ながら、強敵・ボムマウスの二度にわたる襲撃を打ち砕いたガドガイアー!

レッドの心中に去来するものは?

「諸君、ご苦労だった」

 長官が五人を振り返りながら、労いの言葉を発する。

「今回はアースの初出動と言う事もあって、前回とはまた違った、非常に意義深い出動だった。……轟火君」

「はい!!」

 突然名前を呼ばれ、緊張する轟火。それを見て、長官はフッと笑う。

「リーダーは大変だ。とても重い責任があったり、時に的確な判断が必要だったり……ただ闘えばいい、と言う物ではない。それは今回身に染みてよく分かった事だろう」

「は……はい……」

 思わず声が小さくなる。今回の作戦で、自分にはあまり良い所が無かった。もっと被害を小さくするスマートな戦い方があったはずだ。それを出来なかった事を考えていると、自分が惨めになってくる。

 長官は更に言葉を続ける。

「だがな、こんなことでめげるんじゃないぞ! リーダーにはリーダーで、やり甲斐がある事でもあるんだ。……信頼する仲間がついてきてくれている意味を考えるんだな」

 温かい言葉だ。轟火は、さっきまで落ち込んでいたのが嘘のようにパッと明るい表情になって

「はい!!」

と大きな返事を一つした。


 オペレーションルームから出て、廊下を歩いていると、後ろから声を掛けられる。振り返ると、光月先生だった。

「轟火君、お疲れ様でした」

「お疲れ様でした、光月先生」

「……長官に言われてしまいましたが……あなたは決して一人じゃないんですよ」

「はい」

 苦笑いで返す。今回は、どうも気負いすぎていたような気がする。改めて、俺達は仲間なんだと気付かされた。

「残念な事ですがあのカリメアという組織はこれからもどんどん事件を起こしてくることでしょう。だからこそ、みんなで力を合わせて頑張って立ち向かって行きましょう。ね、リーダー!」

「……はい!!」

 轟火の顔からは、はっきりと自信が読みとる事が出来た。




「敗れたか……」

「も、申し訳……ありません……」

 首領の重い声に、ディオナルドはからからの喉で答える。弁解など出来ない。ただひたすら謝り通すだけだ。

「し、しかし今回は怪人の巨大化に関するデータが様々手に入りました! 巨大超獣化理論の実践、巨大化による戦闘力の増強と被害規模……」

 ぺらぺらと言葉を重ねる。この場合、無駄だと知っているが、重ねなければこの沈黙にディオナルドはきっと耐えられない。

「しかし、あの最後の技で全て帳消しだな……」

 ギクリとする。確かにそうなのだ。ボムマウスが与えた被害は、最後の技によって完全にとはいかないものの建物以外は元通り、いやそれ以上に回復してしまったのだ。

「あああ、あの技については、今研究を重ねてまして!」

 必死の言い訳。また怒られる、と思ったが、意外な言葉が首領から出る。

「……そうだな、研究を続けろ……」

「は?」

 思わず間抜けな声が出る。が、自分の言った事が認められたのだとすぐに気付き、

「あ、あぁはい! 早急に!! では、失礼致します!!」

 いそいそと部屋を出る。

 部屋には小さな呟きだけが残る。

「間違いない、あの力は……」



第ニ話「爆破5秒前!轟火、怒りの鉄拳!」完

次回予告

やあ皆! レッドこと、轟火 拳だ!俺の活躍、見てくれたかな!?

ボムマウスは強敵だったけど、アースの力で粉砕さ!

さて、次回は!

太白山で次々と行方不明者が!しかし問題は行方不明者達が戻ってきた後!

おいおい!何故ゴミを散らかすんだ!

この調査に、ブラックが単身挑む!そしてブラックに襲いかかる黒い影とは!?

次回、「絶対守護!優しきマキシムの叫び!」


次回も、君の心と! ネイチャーコネクトぉ!



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