表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

恋愛系

世界一の幸せもの

作者: 青葉 甲

 今から少し遡って5億年前のときこの世界を作った神様は思った。


『この世界作ったはいいけどつまらないですね・・・』


 退屈でしょうがなかった神様は考えた。


『そうです!ずっと続く戦争物を見てればいいんです!』


 なぜそんなことを思ったのかは神様にも分からない。でも戦争をするようにこの世界を変えた神様はさらに考えた。


『うーんとずっと続くようにするにはどうしたらいいんでしょう・・・』


 そして考えに考えた末ある四つのルールを決めた。


 ・この戦争は黒か白に分かれて戦うことどちらに着くかは自動で決まる


 ・自分の色のものに殺された場合は最後に寝たところからのやりなおしとする

 (自殺も含む)


 ・敵の色に殺された場合はその色に染まることその場合相手の本拠地からのやり直しとする

 (しかし敵の情報を聞こうとして拷問などをした場合その者は罰する)


 ・新しい決まりができた場合それが悟られないように静かに頭に入る


『さてこの戦いを見ますか!楽しみですね』


 神様は上機嫌だった。さてこんな昔話は終わりにして現代に帰ろうか。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 さてこんな昔話も終ったことだしこれは僕の物語じゃないからね後はこいつに任せるよ。夢でうなされてるけどまいいだろうじゃあね

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 いつも僕はこの夢を見る。一番古い記憶なんだけどあんまり好きじゃない。


『おい!起きろー!朝だぞー!』


『もう朝・・・ってなんでここにいるの・・・』


『しょうがないでしょ!いつまでも起きないんだから!』


 彼女は僕の幼馴染の風香(ふうか)だ。いつもうるさい。

 あんまり人と喋るのがが好きじゃない僕でもまともに喋れる唯一の人だ。


『・・・朝から大声はやめて頭に響くから』


『そんなにうるさかった?ごめんね?』


『・・・いいよ気にしない後着替えるから外に出てて』


『了解さすがにそれは見ちゃいけないもんね』


 風香が部屋の外に出る。今日は大事な学校初日だ。しっかりしていかないと。

 着替えていると姿見が目に入ってきた。前髪は伸びて目を隠してしまっている。

 これはワザとそうしている。目は見られたくないからだ。


『神儀まだー?』


『・・・もうすぐだからまってて』


 そういえば僕の名前は神儀(じんぎ)らしい。というのはこれは風香がつけた名前で僕の本当の名前は知らない。

 ちなみにここは前線より少し山に入ったところにある町だ。名前はスイレーン。


『・・・お待たせ行こうか』


『あのねーその話し方どうにかなんないの?もっと昔のときみたいに・・・』


『風香!その話はするな!』


『!ごめん・・・』


 風香が頭を下げる。


『・・・ごめん』


『・・・うんごめんいきなり怒鳴ったりして・・・』


『・・・ううんいいの私が悪かったわ

 でも忘れないでね?あなたには私がいるからね』


『・・・その言葉そのまま返すよ君には僕がいるからね?』


『うんそうね・・・』

(何でこの馬鹿はそんなストレートに言ってくれるのかしらその正直さを私に頂戴・・・そしたらこの気持ちを伝えられるのに・・・)


(・・・?どうしたの?どこか具合でも悪い?』


『ううん平気!早く学校行きましょう?遅れちゃうよ!』


『・・・最終的には走ればいいよ』


『そんな日ごろから鍛えてないわよ!あなたとは違うの』


『・・・そうだね 少し早歩きで行こうか』


『あなたの早歩き早過ぎない!?ちょっと待ってよ!』


『・・・遅いほら手』


『えっ?どういうこと?』


『・・・手を繋げば着いてこられるでしょ?』


『あはは・・・そうですよね~』

(期待させないでよ!ってこいつは私のことそんな目で見てるはず無いよね・・・)


『・・・?ほんとに大丈夫?顔色悪いよ?』


『いやなんでもないの!平気へいき!ほらいきましょ!』


『・・・分かったよ行こう』


 学校は歩いて15分。なんだかんだで学校というものに行くのは人生で初めてだ。

 勉強はしてきてるけどどこまで通用するか分かったものじゃない。


『神儀様ですね?校長がお待ちです』


『・・・校長がですか?分かりました風香はどうする?』


『私もついてく』


『こちらです神儀さま』


 黒いスーツの人に案内され校長室へ。


『校長お連れしました』


『はいご苦労様です下がっていいですよ』


『ハッ』


『・・・僕なんかに何の用事ですか』


 校長は若い女の人だった。美人でスタイルもよかった。


『そんな謙遜しないでください閻魔様』


『・・・よく知ってますねその名前』


『有名ですよ?あの黒の軍団を一人で倒したって言うことですし

 まさかこんな人とは思わなかったですけどね』


『・・・失望しましたか?僕がこんなので』


『いえそんなにでもその前髪はどうにかしてほしいですね』


 そういって僕の前髪を上げてくる。


『っっ!なんですか!その目は!』


『・・・どこもおかしくないでしょう?普通の人と一緒です』


『私が言っているのはそのことではありません!なぜそんなに暗い目をしているのですか!まるで地獄を見てきたかのような・・・』


『・・・今自分で答えが出たじゃないですか用事はそれだけですか?風香行こう』


 そういって僕と風香は校長室を後にした。できることならもう来たくない。この目を見て驚かなかったのは風香だけだ。


『見せてよかったの?その目』


『そろそろ僕も前を向かないとな』


『!その話し方・・・』


『・・・一言しか無理だけどねゆっくりならしていくよもう苦しくないからね』


『そう・・・良かったわこれからは横にいさせてね?もうおいて行かないでよ?』


『・・・もちろん』


 教室に着いた。黒板には校庭集合と大きく書いてあったこの学校では二日目に入学式をやるそうだ。僕の知ってる情報と違うけど情報が古いのかな。


『これから君たちの担任をする鈴木です宜しくね皆』


 どうやら僕たちの担任は男の先生のようだ。


『君たちは詠唱って言うのを聞いたことはあるかな?できる人はいるかい?』


 何人かが手を上げる。風香も手を上げなぜか僕の手まで上げてきた。


『今年は優秀だねじゃあ一人ずつやってもらうよ』


 一人一人が思い思いの詠唱をしていく。まるで輪唱のようだ。


『えっと次は風香さん?だっけやってくれるかい?』


『はい!行きます』


【風神とは武士を蹴散らす悪魔なり七海八山遮る者なくば

 泰平の風を吹かし閻魔の通りし道を清める慈悲ぶかき神なり】


『風神降誕!』


『ほうこれが風香君の詠唱かい実践でも使えそうないい詠唱だね』


 詠唱をすると人の見た目が変わる。風香の場合は翼が片方だけ生えることだ。


『・・・良かったの?その姿を皆に見せて』


『あなたが変わろうとしてんのに私だけ逃げる訳には行かないでしょ?』


『・・・そっか』


『ええっと次は神儀くん?って読み方あってるかなじゃあ頼むよ』


『・・・はい行きます』


『・・・閻魔降誕』


 詠唱なしでそのまま題目を言う。黒い炎をまとう。これは詠唱の高等技術で破棄詠唱と言われるものだ。本来の詠唱と違い100%は引き出せないけど僕は詠唱を使いたくない。


『!破棄詠唱を使える人が出るとはね中々驚きだよ』


 破棄詠唱は詠唱とはちがい体の変化があまり出ない。


『もういいよありがとう』


 そういわれ大人しく解く。


『なんで詠唱しなかったの?私あなたの詠唱聞いたこと無いわよ?』


『・・・言いたくない』


『何で?』


『・・・もしこれを使うことがあるなら心に決めた人に使いたい』


『そっかそういうことなのね・・・ほら授業行くよ!』

(私のためには使ってはくれないんだろうな・・・なんでだろ心が痛い・・・)


『・・・?分かった戻ろう』


 僕たちは先生の元に戻り先生の授業を受けた。

 校庭に出たのは詠唱のためだけだったらしく後は座っての戦争の仕組みを言われただけだ。


『・・・ということで近々黒が攻めてくると言う情報が入っているんだ

 君たちは戦う力を蓄えなちゃいけないよ

 もちろん普通の授業もするがぎりぎりまで削って実技をやるからね!』


 皆いやそうな顔をしている。なぜだろう?何で自分の命がかかっているのにそんな顔が出来るのだろう。僕には理解できない。


『今日はここまでにするよ明日の入学式に遅れないでね』


 一時間目なのに終わっちゃった。皆待ってましたとばかりに教室に戻りバッグを持ち帰っていく。風香もバッグを持っていく。僕は頃合を見て静かに離れ先生のところへ行った


『・・・先生修練場ってあります?』


『ん?あぁ神儀くんかあるよただし私も着いていこう剣の貸し出しには教師同伴なんだ』


『・・・そうですか一つ質問いいですか?』


『あぁいいよなんだい?』


『・・・剣は何本まで折っていいですか?』


『・・・・・えっ?折っていいのは何本か?うーんとまぁ何本でもどうぞでもそうそう折れないよ』


『・・・OKじゃあ行きましょうか』


 所変わって修練場。でかい木が一本生えてるだけだが先生によると斬っても斬っても生えてくるのだそう。剣を一本先生が持ってきた。僕はそれを受け取ると刃を見た。


『・・・この剣前に12人が持ちましたね』


『!分かるのかい?あたりだよその剣は確かに12人に貸し出していたよ』


『・・・そんなことはどうでもいい斬れれば十分』


『じゃあやってね私は一応見てるけどあまり熱が入らないようにね』


『・・・了解です』


 ちょんと木に剣を当てる。あっ少し力加減を間違えた。剣と木が同時にばらばらになってしまう。


『・・・すみません早速折れちゃいました』


『君なんて力をしてるんだい・・・この調子じゃすぐに剣が無くなりそうだからもうお開きにしてくれるかい?』


『・・・はいすみませんでした』


『怒ってないよただ注意ねもう少し弱めにしないと模擬戦で大変なことになるよ』


『・・・さよなら』


『はいさようなら明日の入学式に遅れないでね』


 うん。やっぱり覚悟を決めた。風香と昔話でもするか。そろそろ僕も向き合わないといけないだろう。忌まわしい過去から。


『おそーい!!』


『・・・大声はやめてっていってるじゃん』


『あっごめん、で?私をほったらかしてどこ行ってたの?』


『・・・修練場大して意味は無かった』


『そうなんで行ってきたの?あなたは必要無さそうじゃない』


『・・・あの頃の話をする覚悟を決めてきた君の質問にも答える』


『!もういいの?もっと時間をかけても・・・』


『・・・今がいいこのときを逃したらずっとこのままだ』


 そうこのタイミングが良いのだ。後数日でたぶん敵が来る。その前に言っておきたい。僕の想い人に。


『・・・ほら着いたよご飯食べるでしょ上がって』


『うん・・・』(何で私これから大事な話なのにこいつの部屋に入るってだけでどきどきするんだろう)


 今日はおでんでも作ろうと思う少しでも緊張なく話せるように。


『・・・何から聞きたい?』


 土鍋を出し大根を風香がつついているときに僕は切り出した。


『そうね・・・まずはあなたの自己紹介から』


『・・・15歳地獄(ゲヘナ)出身大して裕福でもない家に生まれる得意なのは体を動かすこと』


『うん知ってたわじゃあ私を拾った経緯についてこれは私は覚えていないわ』


『・・・10年前町で生き残ったのが風香だった』


『なぜ私だけだったの?』


『・・・重いよ?』


『構わないわよ今更』


『・・・僕は君とは生まれたときから一緒だった家も隣同士でよく遊んでた

 いつものように遊んでたあの日・・・君を拾った日に黒が攻めてきた』


『最前線だもんねあそこはだからついた町名が地獄(ゲヘナ)なのよね』


『・・・黒が攻めてきた日僕は始めて人が死ぬを見たそして人をはじめて殺した』


『どうして?』


『・・・いきなり黒が襲ってきて手始めと言う様に僕と君の両親を殺した

君のお父さんが剣を手に取ったけど成すすべなく・・・ そして今度は僕たちを殺そうと迫ってきた だから僕は剣を取って黒の首をはねた 後は町にいた黒を一人ずつ斬っていった 気づけば町には僕と君だけが残った』


『でもそのときはまだそんな目じゃなかったまだ生きようとしてた目だったのにそこまで黒く変えたのはなんなの?』


『・・・拾った君にご飯を食べさせたくて傭兵に入ったそこで出会った黒が僕と君の両親だった』


『っ!』


『・・・僕は両親に会えた喜びで内心舞い上がっていた

でも僕たちの両親は何の躊躇もなく僕の首に剣を刺そうとしただから僕は4人を殺さなくちゃいけなかったたとえもう会えなくても・・・』


『そこからだったのね世界に絶望したのは・・・

そして黒のあの軍を全部一人でつぶして回ったのね』


 僕は首肯の意を示す。


『・・・なんであの時来たんだあの時穴場で待ってれば翼は失われなかったのに』


『あなたが心配だったからよ日に日に目の輝きがなくなっていくあなたを見ててとても堪えられなかったのよあたしの詠唱はそういう意味あなたと一緒にいたいその気持ちが出てきただけよ』


『・・・でも僕のせいで君は翼が一つなくなった』


『それがなんだっていうの?全部あなたに護られきりで一つでもあなたの役に立てた名誉の負傷よ』


『・・・でも』


『でもじゃない!何で私があなたに着いて行ったか知ってるの!?

仲間の保護じゃなくてあなたの保護を求めた理由が!』


『・・・知らない』


『あなたが好きだからよ!あなたに拾ってもらったあの日からずっと!なのに

「あなたは毎日血だらけで帰ってきて少しのご飯を食べて後は食べていい」

なんていってすぐ寝るそんなあなたがいやだったの!

 最初の頃のあのあなたに戻ってほしくてついて行ったらあなたは黒にたった一人で挑んでつい動いたの あなたの力になりたい一心だった

 だからもう戻ってよ・・・あの頃のあなたに戻ってよ・・・』


 そういって抱きついて来た。なぜだか僕の目から涙が出てきた。どす黒い色をしていた。でも流れるたびに感じる。世界は絶望だけではないと。幸せや希望などもあるのだと。


『ありがとう風香こんな僕を好きと言ってくれて』


『!戻ったのね綺麗な目だわ・・・ほんとに綺麗』


『風香には負けるさもう一つ大事な話があるんだこうなった自分には言う権利はないのかもしれないけど聴いてくれるかい?』


『えぇあなたに言えない権利なんてないわ』


『こんな僕でも良かったら付き合ってくれないか?』


『!・・・はいよろこんで!』


 僕はその日見た風香の笑顔を忘れることはないだろう。その時自分の詠唱が変わったことに気づいた。


『【これより始るは汝を護るための儀なりこの泰平の風の炎を纏い汝を護ることをこの儀にて誓う】』


『焔真降誕』


『?詠唱?でも色が違う黒じゃない綺麗な赤・・』


『実はね僕の詠唱一回君がいるときに唱えたことあったんだよ?

 ただその詠唱はすごく怖いって君が言うからやめていたんだよ』


『そうなの?覚えてない・・・』


『すぐ倒れちゃったからね覚えてないのも無理はないと思うよだから言ったでしょ?

 詠唱は心に決めた人のために使いたいって何で気づいてくれなかったのかな?』


『それが私だって思わなかったのよ・・・あっなんか違う・・・』


『何が違うの?』


『なんか詠唱が違う・・・ちょっと言ってみる』


『【我も誓う共に歩みそなたの共に居りそなたを助け一生の伴侶として共にいる事をこの儀で誓うと】』


『風雷神降誕』


『綺麗だ・・・すごく』


 風香の翼には二対の翼が生えていた。


『この詠唱ほとんど結婚の宣言だよね・・・』


『いいじゃないかいずれは・・・ね』


『なんでそういうことをストレートに言うかな!ずるいよ!』


『いいじゃないか!もう!』


 抱きしめる。驚いていたがすぐに抱き返してきた。


『いつかさ結婚しようね・・・』


『もちろんいつかじゃなくてこの学校を卒業したらね』


 このまま二人は抱き合って寝た。もう今までの僕はいない。


 そして二日たったある日のこと。



『君たち!準備はいいか!黒がすぐそこまで迫ってきている!黒が見えたら迎撃開始だ!』


『『『『了解!』』』』


『風香手を繋いでくれるか?』


『えぇもちろん私から頼もうとしてた所ですもの』


『あのねぇその口調はやめてっていってるでしょ?ほら自然体』


『偵察班より入電!黒が見えたとのこと!』


『よし!皆詠唱準備!』


 皆思い思いの詠唱を唱える。


『じゃあ僕たちも行こうか』


『えぇ行きましょう』


『【これより始るは汝を護るための儀なりこの泰平の風の炎を纏い汝を護ることをこの儀にて誓う】』


『【我も誓う共に歩みそなたの共に居りそなたを助け一生の伴侶として共にいる事をこの儀で誓うと】』


『先陣は僕が切る隣に居てよ?』


『もちろん!』


『じゃあ先頭は神儀君と風香さんで!後の皆は続いて!』


『お前達!この戦勝つぞ!』


『『『『おぉー!』』』』


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


『パパー次は何して遊ぶ?』


『んー何しようか』


『ほらご飯できたわよ!遊びはそこまで』


『ぶー!ご飯食べたら遊ぶよ!』


『いいよ神香今日は何かな?』


『今日がおでんよ貴方の好きな』


『憶えててくれたんだねじゃあ食べようかいただきます!』


『いただきます!』


『はい召し上がれ』


『うんおいしい!二回しか食べさせてあげてないのに完璧に再現じゃないか』


『当たり前よ私を誰だと思っているの?』


『世界で一番愛してる僕の伴侶だと思ってる』


『なっ!そういうことをストレートに言うんじゃありません!』


『ママー行儀悪いよーパパを見なさい!』


『子供に言われてしまったなぁ風香?』


『ムー神儀!後で憶えてなさいよ!』


『パパーこのおでんって何かあるのー?』


『うん?このおでんはね僕がママに告白とプロポーズをしたときに僕が作った料理なんだよ』


『もう結婚して十年かぁ早いものね』


『うんそうだね結婚から10年だね今更だけどありがとね』


『こちらこそねこれからもね』


『私もいるよー!』


『うんこれからもよろしくね二人とも』


 これ以上に幸せなことなどあるのだろうか。家族に囲まれ暖かい食事を取る。今僕は胸を張って言える。


『僕は世界で一番幸せものだね!』


『当たり前よ!』


『パパ大好き!』


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ