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せつな  作者: 666
春編
69/817

Episode.9-H~勉強しないやつにどうやって勉強をさせるか~

前話:Episode.8-G

https://ncode.syosetu.com/n6562kv/61/

「いただきま〜す!」


 昼休み、今日も凛は圭の席の隣に当たり前のように腰を下ろしていた。

 まるでそこが彼女の定位置かのように、自然な仕草で弁当箱の蓋を開ける。

 教室の空気は明るかった。

 凛の周囲には、常に誰かの視線が集まっている。

 クラスのマスコット的な存在――そう言ってしまえば簡単だが、

 彼女の明るさと人懐っこさは、学年もクラスも越えて届いているようだった。


「有栖川さん、今日も元気だな〜」

「センパイと一緒にいるの見てると癒されるわ〜」


 そんな囁きがあちこちで聞こえてくる。

 圭はそれを聞き流しながら、持ってきたサンドイッチを口に運ぶ。

 別段気にしているわけではないが、落ち着くとも言えない空気だった。


「なぁ、凛」


 口をもぐもぐさせながら顔を上げた彼女に、圭は何気なく問いを投げかけた。


「テスト、近いけど……勉強してるか?」

「……」


 返事はなかった。

 視線を向けると、凛はどこか遠い目をして、耳を指で塞いでいた。


「おい。現実から目を背けるな」

「むぅ……勉強の話題は禁止だってば……」

「禁止されてない。されてないけど、お前は勉強しないといけない側だ」

「ぐぅ……そんなのわかってるよ。でもね、センパイ。他の人はさ、ちゃんと地頭がいいから追い込みで間に合うんだよ。でも私は違う……追い込み以前に土台がないの!」


 圭は呆れ顔でため息をついた。

 だが、だからといって放っておけるはずもない。


「いいか、だから今からやるんだ。放課後、勉強するぞ」

「……マジで?」

「マジで」


 観念したように、凛は両手で顔を覆い、椅子にもたれかかった。


「はぁ〜〜……じゃあ、センパイの顔に免じて頑張ります。やるだけやってみます……」

「よろしい」


 少しばかりスパルタ気味の会話も、中学の時の記憶を想起して懐かしさを覚える。。


「で、どこでやるの?」


 凛が顔を上げる。

 その問いに、圭はしばらく考えてから答えた。




【選択肢1】:

 凛の家→10-Hへ

https://ncode.syosetu.com/n6562kv/77/


【選択肢2】:

 カフェ→10-Iへ

https://ncode.syosetu.com/n6562kv/78/

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