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Episode.15-D~お互いがお互いを命綱にしたっていい~
前話:Episode.14-G
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夏を告げるような陽射しが、教室の窓から差し込んでいた。
ざわめくクラスの空気。
その理由はひとつ――テスト結果の返却。
プリントの束が担任の手から配られていくたびに、ため息や小さな歓声があちこちでこぼれた。
圭の結果は、いつも通り。
安定した点数に内心で小さく安堵する。
そして、隣の雪那。
手元の答案用紙を見つめていた彼女は、しばらくしてこちらを向いた。
「……ありがとう」
小さな声だったけれど、はっきりとした言葉だった。
「君のおかげで、赤点……なかった」
表情は大きく変わらないが、頬がほんのわずかに緩んでいるように見えた。
圭は微笑みながら、「よかった」とだけ返す。
それから少しの沈黙のあと――
「……もしよかったら、夏休みにどこか遊びに行かない?」
その言葉は、いつもの雪那からは少しだけ意外だった。
けれど、そこには確かな“選択”の意志があった。
圭は驚いたように彼女を見たが、すぐに柔らかく笑った。
「うん。……ぜひ、行こう」
夏の始まりは、もうすぐそこにあった。
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