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せつな  作者: 666
春編
123/1444

Episode.15-D~お互いがお互いを命綱にしたっていい~

前話:Episode.14-G

https://ncode.syosetu.com/n6562kv/113/

 夏を告げるような陽射しが、教室の窓から差し込んでいた。

 ざわめくクラスの空気。

 その理由はひとつ――テスト結果の返却。

 プリントの束が担任の手から配られていくたびに、ため息や小さな歓声があちこちでこぼれた。

 圭の結果は、いつも通り。

 安定した点数に内心で小さく安堵する。

 そして、隣の雪那。

 手元の答案用紙を見つめていた彼女は、しばらくしてこちらを向いた。


「……ありがとう」


 小さな声だったけれど、はっきりとした言葉だった。


 「君のおかげで、赤点……なかった」


 表情は大きく変わらないが、頬がほんのわずかに緩んでいるように見えた。

 圭は微笑みながら、「よかった」とだけ返す。

 それから少しの沈黙のあと――


「……もしよかったら、夏休みにどこか遊びに行かない?」


 その言葉は、いつもの雪那からは少しだけ意外だった。

 けれど、そこには確かな“選択”の意志があった。

 圭は驚いたように彼女を見たが、すぐに柔らかく笑った。


「うん。……ぜひ、行こう」


 夏の始まりは、もうすぐそこにあった。

夏へ→N.1-A

https://ncode.syosetu.com/n6562kv/126/

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