Episode.14-H~あ、カフェも静かにしないと、ダメですよ〜^^~
前話:Episode.13-D
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カフェの奥――観葉植物の影に隠れるように設けられた、落ち着いたスペース。
そこは、半分が柔らかなソファ席になっていて、窓際から午後の光が柔らかく差し込んでいた。
「……ここ、良さそうだね」
圭の一言で、四人はその席に腰を下ろした。
そして、なぜか自然な流れで――
圭の右に凛、左に雪那。
両サイドから、ぴたりと距離なく座られる形となった。
(……なんでこうなった)
圭は軽くため息をつきながらも、勉強道具を机に広げていく。
雪那は静かに問題集を開き、時折、圭のノートを覗き込むように視線を寄せてくる。
その様子はあくまで飄々としていて、感情を読み取るのは難しい。
一方で凛は、というと――
「せんぱい、ここわかんない〜」
と、やけに圭に体を近づけてくる。
無意識か、それとも意図的なのか、距離がやたらと近い。
(狭い……)
圭は肩の可動域を奪われたまま、板挟みの状態でノートに視線を落とした。
雪那はと言えば、特に気にしている様子はない――ように見えた。
しかし、ふと凛の動きを見るたびに、わずかに圭との距離を詰めるようなそぶりを見せる。
(……牽制、してる?)
圭がそのことに気づいたとき、ちょうど向かいの椅子席に座っていた結菜が声をかけてきた。
「圭くん、こっち来て。ちょっと見てほしい問題があるの」
「え? あ、うん。わかった」
助かった――と内心で小さく息を吐き、圭は身を起こしてソファ席を抜け出す。
その背後で、凛がぽそっと小さく呟いた。
「……抜け駆け禁止なのに」
その声は、きっと結菜にも届いていた。
けれど、結菜は何も言わずに、にこにこと柔らかく微笑んでいた。
カフェの落ち着いた空間に、少しだけ甘く張りつめた空気が漂っていた。
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