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異世界転移で追放されたけど自由に生きたい  作者: なぎちゃ
二章.王国で無双やってみよう
21/54

21話.はい、おしまい

『神』を倒し、白い空間に一人になった俺、『神』を殺した感覚が残る右手をしばらく眺める。達成感と自分の急成長を感じながら俺は白い空間から脱出した。


強い光が目の前を覆い、もう一度目を開いた時には元々いた場所に俺はいた。すぐそばには『勇者』の姿が。あの空間に移動する前に『勇者』の首をはねたはずなんだけどなぁどうして生きているのか?まあいいか


「おい、まだやるか?」

『神』の加護がなくなった今、本格的に『勇者』に勝ち目はないように思える。ただでさえ加護があっても勝てなさそうだったのに。なのに『勇者』の反応といったら


「当たり前だろう」

「.......そうか、じゃあ来いよ」

俺は構えを取る。『勇者』は相変わらず真正面からの突進、学ばないなぁこいつ。


『勇者』の攻撃をひょいっと躱し蹴りを入れる。バキッと顔面にヒット、軽く吹っ飛ぶ『勇者』、立ち上がってはまた正面から攻撃をしてこようとする『勇者』、逆に何か狙ってんのか?


「学ばねぇな。ホントに」

俺は魔力を足に集中させる、魔力を貯めた右足をそのまま正面に蹴り出す。

『衝撃蹴』(インパクトキック)

魔力によって空気を振動させる技、蹴りの威力を何倍、何十倍にも増幅させる基本的な魔力操作の応用である。脳が揺れる。その場に崩れ落ちる『勇者』、あとはこいつを殺して終わりだ。俺は気絶している『勇者』のそばまで近寄る。そんで頭を踏み潰そうと足を上げる

「はい、おしまい」


その時だった、遠くの方からぞろぞろと人が近づく気配がしてきた。冒険者か?こいつの仲間?クランは跡形もなく潰した。けど、全員ここにいたとは限らないし生き残ったやつもいるだろう、そいつが他の人間を呼んできたのかもしれない、いつの間にかいなくなってたしね、一番初めにデカい爆発も起こしちゃった、そりゃ野次馬も来るか......はぁ憂鬱、憂鬱。


ここで問題が一つ。俺はこいつを殺していいのだろうか?こいつは仮にも有名な冒険者らしい、Sランクの冒険者だしね、そんな有名人を殺してしまったら大問題だ、犯人捜しも当然されるだろう、その結果俺が犯人だとばれて指名手配でもされたらめんどくさいことこの上ない、だが、ここでこいつを生かしても問題がある。そう、こいつは俺の顔をがっつり見ているのである。こいつの証言から俺が探されるのは当然と言えるだろう。


生かしても殺しても追われる身になってしまう。.....どうしよう。なんか解決できないかな?寄ってくる人間全員殺すか?いやそれは最終手段だな、顔を見られた人間を残らず殺すなんてめんどくさすぎる。


「どうなっているんだこれはぁ!?ここをこんなにしたのは貴様かぁ!?」

鉄の鎧に身を包んだ一人の男がこの荒れ果てた戦場を見て大声で叫んだ。うるせぇ~

「.....」

「何を黙っているんだ貴様、さっさと答えろ!!ここはあのSランク冒険者クラン、『神格の剣』の本拠地だ!ここをこんなに荒らしたのは貴様なのかと聞いているんだ!?」

疑問ばかりを一方的にぶつけてくる男。多分偉い人なんだろう、あんま興味ないけど。まあ話す気も価値もないから無視だ無視。

「何を黙っているんだ!さっさと答えろ!」

そう言い放ち腰に備えた剣を抜く男、さっきまで戦っていた『勇者』と比べてなんともお粗末な構えだこと。

「さっきからぴぃぴぃうるせぇよ、そんな大声じゃなくても聞こえてるっての」

「なんだ貴様、何者だ!!」

「関係あるか?それ、状況見て判断しろよ、目ついてんのか?お前」

そう言い俺は足元に転がっている『勇者』の頭を踏みつける俺。それでようやっと『勇者』もといSランク冒険者であるウルディア・グリアスが俺の足元にいることに気付いた様子

「貴様!その足を今すぐどけろ!!」

「どかしてみろよ」

「総員!構えろ!今すぐこの者を捕らえるぞぉ!」

号令を受けた兵士たちはいっせいに戦闘態勢を取る。いつの間にか俺を囲んでいた兵士全員が俺に向かって剣を向けている。そのちょっと後ろには魔法を詠唱する者の姿も見える。


「捕らえる....ね、なんとも甘い考えだこと」

2,3人殺して危機感を感じさせてやろうか、なんて考えていると......

「かかれぇぇ!!!」

の号令と共に剣を持った兵士が一斉に俺に向かって近寄ってきた。


そっからは目も当てられないようなひどいもんだった、さっきの『勇者』との戦闘でさえそんなに盛り上がらなかったのに雑兵相手に躱すだけの作業なんて何の面白みも感じられない。

そこから1分か2分か、ただ切りかかってくる剣を躱すだけの単純作業を続けた。そろそろ飽きたなぁってなったころに俺は動き出す。


「『魔法創造』発動。『魔剣召喚』習得。『魔剣召喚』煉獄剣」

魔力によって創り出した魔剣、炎魔法をその刃に宿したデカい剣、一度剣を振るえば高威力の爆炎が刀身から出るオリジナルの魔剣である。


突っ込んでくる兵士を一掃するように俺は周囲全方向に向かって爆炎を放つ。いきなり現れた巨剣と爆炎に偉そうな男は驚いた表情をしている。そんなことはどうでもいい、そんなことよりこんなちまちま兵士を殺しているようじゃ時間がかかりすぎる。

「なぁ、どうせなら一気に全員でかかってきてくれないか?その方がこっちは楽なんだよ、人思いにさ、すぱっといってやるからさっさと来いよ」

「......」

驚きと怒りが交じり合ったなんとも言えない表情でこっちを睨んでくる男、こっちの要望を聞いてくれる感じはないな、まあ、あきらめてちまちま殺していくか


そう決心し俺は完全に腰が引けている兵士の集団のもとに飛んで接近。煉獄剣を振り下ろし、巻き起こる爆炎。

「ぞろぞろと数だけ揃えやがって、俺が掃除してやるよ」

そこからは別の意味で目が当てられない殺傷が始まる、なんの抵抗もできずに切り殺される兵士、巻き起こる爆発で焼け死ぬ兵士、様々な方法で急激に数を減らしていく兵士たち、その様子を見ることしかできない偉そうな男。


「おい、お前は黙ってみてるだけか?」

「だ、黙れぇ!貴様なんて、我が国の聖騎士団長の手にかかれば一瞬で....」

「聖騎士団長?なんだそれ?」

「我が国が誇る最高戦力である聖騎士団、その中でも最強の団長だ!貴様ごとき.....」

「なんだそいつ、面白そうなやつだな、呼べよ」

「は......?」

「いやだから、呼べよ。そいつ、強いんだろ?ここに転がってる『勇者』より強いんだったらこいつを殺さないでやるよ」

「いや、あの団長は....今は、用事があって...」

歯切れ悪いなこいつ、さっさと団長とやらを呼べよ、まあ呼ばないってんならこの転がってる『勇者』を殺すだけだ、なんて考えていたら遠くの方から威勢のいい男の声が近づいてきていることに気付いた


「おいおい!急に呼ばれて急いで戻ってきたら、随分と面白そうなことやってんじゃねぇかよ!オレも混ぜろよぉ!!」

遠くから近づいてきたその男はデカい男だった、パッと見ただけでも2mはある。それでもって筋骨隆々。身長と同じくらいの刃の大きさの巨大な剣を担いだイケメンがやってきた。なんだこいつ。

「誰だぁお前?噂の聖騎士団長様か?」

「あぁ?!お前こそ誰だ!オレは急に呼び出されただけだ。Sランクの冒険者クランが崩壊状態だっていうから来てみたらほんとにボロッボロじゃねぇかよ、お前か?これをやったのは」

そう言いながらどんどんと近づいてくる大男、近づけば近づくほどでけぇなこいつ。

「そうだって言ったらどうなんだ?戦るか?」

「戦るか、戦らないかで言ったら戦ることになるな、この際お前がこれをやったかどうかは関係ねぇ、今すぐ戦やろうぜ」

そう言うと同時に大剣を振り上げ思いっきり俺に向かって振りかざしてきた。


ゴウゥッッ!!

大剣が深く大きな音を立てて風を切る。大剣をよく見ると魔力が通っているのが見える。魔剣....じゃないな、こいつが剣に魔力を通してる。こいつ、結構やるかもしれないな。


ちなみに剣、というか自分の持っている武器に魔力を通すこと、『魔纏』は高い魔力操作の技術が必要とされる、そこに転がっている『勇者』でもできないことだ。ってことは魔力操作の技術だけで言ったらこいつは『勇者』よりも強いってことになる。


だからなんだってことだ。『魔纏』なんて俺だってとっくに習得してるし、別に特別なことでもない。

「煉獄剣、解除。『魔剣召喚』発動。無剣、召喚」

ただ固いだけの特徴ない剣、俺はその剣で大男が振ってきた剣を受け止める。


ガギンッッ!!と固く音が鳴り響く、それから止まることなく大男は連続で切りかかってくる。さっきの『勇者』よりも洗礼された美しい剣だった、俺はただ防ぎ、いなし、避ける。そんな俺を見て大男は文句を言ってくる。

「おいおい、さっきから何だよ!防ぐだけかよ!かかって来いよ!!!『透破』!」

大男が技を放つ、俺は今までの通りに剣で受け止めたが体にダメージが入る。ちゃんと防いだはずなんだがな、不思議な技だ。身体強化の延長か?とりあえずこいつの剣を受けるのはやめた方がいいと判断。俺は剣を避け、いなすことに尽力する。


だがこれではさっきと状況は変わらない、そろそろ俺からも仕掛けるか....


「『無剣』居合。『疾風斬』」

スパンッ.....

居合。まあ鞘はないけど形だけだ、腰の位置のとどめた刀を一気に引き抜くと同時に俺は前方に駆け出す。大男の首を目掛けてはなった俺の居合は確かに当たった....ように思えたが薄皮一枚を切るに止まった。

「確かに当てたんだけどなぁ避けた?」

「さぁどうだろうな?」

大男は今度はこっちの番だ。とつぶやくと今さっきの俺と同じ構えを取る。

「........模倣剣」




小さな声でそう聞こえた気がした.......少しの反応もできずに俺の首は飛ばされたのである。

「終いだ」

助っ人参上。

四葉君ピンチ!?

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