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166、介入

 ──光。


 全てを包み込む光。


 陽光だけで満たされたような、全ての生き物が安心してその身を委ねる温かい光。

 影すらも生み出さぬ真っ白な空間がここにはあった。


 いつからそこに居たのか、真っ白な羽を生やした3つの人影が立っている。

 その姿は絵画に描かれる理想の人物のように荘厳で威厳に満ち溢れた人(あら)ざる者たち。


 天からの使いと書いて『天使』。


 彼らはその場で屈んで両手と片膝を床につける。同時に大きな羽を畳んで小さく纏まると、一歩前に出ていた男性と思しき天使が口を開いた。


「主の命により参上致しました。ご命令を。」


 天使たちの目の前がキラリと光り輝く。同時に耳を(つんざ)く超高音が辺り一面に広がるが、天使たちはその音に不快感を示すことなく受け入れる。しばらく鳴っていた高音は徐々に消えていき、天使たちはさらにその頭を下げた。


「ご下命賜りました。我らは天命に従い、エデンズガーデンへと下ります。」


 天使たちは跪いた姿のまま光の中に溶けて消える。


 ここは世界を創造し、世界を育む者の居場所。敵も味方も存在しない究極の中立である『天位』と呼ばれる場所。


 その究極が今、均衡を破る──。

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