表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/15

第七話 悪魔と呼ばれる者達。

「悪魔……」



『悪魔……それは下界の生き物を神の信仰から悪の道へと誘惑し堕落へと導く存在。堕落した者。極悪非道な者。神々に仇なす者』


『まぁ……とにかく悪いやっちゃな』


 シルクさんの話でも過去に国々が力を合わせて悪魔を討ったって話もあるし。

 シルクさん自身も悪魔にあんな傷を……


『でもな、この考え実は間違いやで。元々悪魔はそんなに気性の荒いもんちゃうねん。基本は地上の生き物になんか興味なんかないから。自分に危害が加わる時にやっと反撃するんや、自分から危害は加えん。他は理性がないか半端もんか』


『ほんで、ここから本題や。じゃあ何で悪魔がこんなに悪く言われてるかやけど…』



 神話時代。

 天使の中に"ルシフェル"と呼ばれる者がいた。その者の力は強大で一部の神をも凌ぐ権威を持っていた。しかし、その者の格は何者にでも平等であり、謙虚であり、非常に慎ましやかであった。そのおかげか、一部の神々や他の天使からの信頼が厚かった。

 それを気持ち良く思わなかった多くの神々は。

 ルシフェルを陥れ下界へと堕天させた。

 それから、かつて天使であった者はルシファーと名を変え。地上にその身を隠した。

 そうして、地上で慎ましやかに暮らすルシファーは、様々な種族との交流を深めていった。時が流れるにつれ、地上にルシファーを信頼する者が多くなった。

 そんな様子を監視していた神々はもちろん、その姿を面白く思わず。

 ルシファーとは神に仇なす者だと……悪魔なのだと。信者たちに教えを説いた。


 それからルシファーは地上に生きる事をやめ。地の底…地獄で暮らすようになった。

 そして、時が経ち地獄には身勝手な神々に嫌気がさし堕天してしまった天使達や元々棲んでいた魔物がルシファーを魔の王として国を興した。

 それが現在の魔界であり、ルシファーが魔王と呼ばれる所以である。


 神々は自分の言うことを聞かず堕天して行った天使達に腹を立てた。

 しかし、神々は直接下界へ行き、干渉する事は許されない。

 下界に干渉できる強力な天使達も皆堕天していった。

 そんな手出しのできない状況に陥り、怒りの矛先は地上の生き物に向いた。



 地上の生き物達は神々による洗脳で争いを起こし多くの命を失った。

 そんな様子を見たルシファーは悲しみ……怒った。


 地上の争いを止めるため魔王・ルシファーは神々と戦った。


 結果は神々の勝利。

 ルシファーを負かした神々は喜び悦に浸った。して、地上の争いは無くなった。


 そして、ルシファーは深い傷を負い地獄で息を引き取った……




『それから何万年と経った現在。神々はまた地上へちょっかいを出そうとしている』

「また戦争が起きるって事?」

『せや、何の理由もなく色々な種族が対立して戦争を起こす……もちろん同族でも』

「酷いな…」

『そこでや、儂ら悪魔と呼ばれる種族。つまり堕天使は唯一神々を殺せる。その中でも儂らは魔王・ルシファーの血を受け継ぐ者や』



「だから『神を殺せ』って……」


 10年前の約束……



『せや、だからこれからお前には強くなってもらわなあかん』

「待て待て。僕には現時点で君の言うことを全て信じる事は出来ない」

『まぁ……そらそうやろうな?でもとりあえず強くなっておくに越したことはないやろ?』

「いや、まぁそうだね…でも僕はレベルが……」

『せやった、お前。レベルが上がる条件知らんかったんや』



「条件?」

『せや?儂ら堕天使のレベルアップの条件はちょっと変わっとってな……』



『女の血を吸うこと』

いつもご拝読いただきありがとうございます。


皆様の反応がすごく励みになっております。

作品への感想などございましたら是非書いて頂きたいです。

全て読ましていただき返信させていただきます!!


今後とも宜しくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ