第2話 学校でのお姫様
「ま、舞姫さん、今週末僕と一緒に遊園地に行きませんか。」
「すみません、私はあなたことをあまり知りませんし、今週末は予定が入っているので有益には行けません。」
と、男子生徒が勇気を出して告白してみるも、お姫様、舞姫愛梨朱の言葉によってすぐに振られていた。
「舞姫さんなー、容姿端麗、成績優秀、運動神経も抜群で超ハイスペックな人なんだけどなー、ハードルが高いっていうかなんて言うか、男子生徒がこれまで猛アピールしてるのに全部断られててむしろ可哀想になって来るレベルだよなー。」
そう、舞姫愛梨朱は1つ上のイケメンと言われる先輩や学年一番人気の男子生徒からもアプローチを受けたこともあったが、見向きもせずに一蹴しているのである。断るのも理由があるのだが、本人は誰にも口外していないのである。
「確かに可愛いし、舞姫みたいなのが彼女なら人生勝ちになるのかなー。」
なんて言っていると
「お前の彼女って、舞姫さんみたいな人なの?」
「はぁ?なんでそうなった。」
「いや、お前が彼女以外の女子のことでそうゆう風に言うことなかったから似てるのかなって思って。」
「いや、舞姫みたいに顔もいいしスタイルもいいけど性格はもっと柔らかくて全然違うよ。」
そう、俺の彼女は舞姫にも劣らず可愛いのだが、性格は全然違く、むしろデレデレ甘々に近いのである。
「だよなぁ、その方が勇斗に合ってるっていうかなんていうか」
などと健がボソボソ喋っていると予鈴がなった。「やっべ」と言いながら自分の席に戻る友人を見ながら勇斗もカバンから荷物を出して机の中に入れ始めた。