星つくりのお爺さんと小鳥
ここは地球ではないどこか。天よりも更に、更に高い場所のお話。
そこには一人のお爺さんと一羽の小鳥がいました。
お爺さんは毎日毎日お星様を育てるお仕事をしています。
小鳥はお爺さんの大切な友達です。
小鳥がお爺さんに問いかけました。
「お爺さんお爺さん。今日もお星様を育てているの?」
お爺さんは答えました。
「そうだよ。これが私のお仕事だからね。」
お爺さんはそう言うと、お星さまの基となる粘土のようなものをこねこね、丁寧にこねていきます。
小鳥は問いかけます。
「なんだかパンを作るのに似ているね。ちょっとお腹が空いてきちゃった。」
お爺さんは言います。
「ほっほっほ。確かに似ているね。もう少ししたらご飯にしよう。」
ご飯を食べた後も、お爺さんのお仕事は続きます。
「次はお星様をお空に植えるんだよね?」
小鳥はそう言うと、お爺さんが答えます。
「うん、そうだよ。このお星さまの基をお空に植えて大きく育てるんだよ。」
お爺さんは不思議な不思議な靴を履きます。
そして、不思議な靴を履いたお爺さんはお空に登っていきます。
「この辺りで良いかな。」
お爺さんはそう独り言を呟くと、お星さまの基をお空に植えつけます。
お空に植えられたお星さまの基はしばらくすると淡く輝きだしました。
「よし、できた。」
次に淡く輝きだしたお星さまの基に粉を振りかけます。
そこで小鳥は言いました。
「この粉で、お星さまは大きくなるんだよね?」
お爺さんは答えます。
「よく覚えていたね。そう、この粉を少しづつ振りかけてあげると、だんだんとお星さまになっていくんだよ。」
褒められた小鳥は嬉しそうに飛び回ります。
その様子を嬉しそうに眺めていたお爺さんが言いました。
「さて、大きくなったお星さまがあるからそろそろ収獲しようか。」
「うん!」
小鳥は元気にうなづきました。さあ、ここから小鳥にも大事な大事なお仕事があります。
大きくなったお星さまを収獲するお仕事です。
大きくなったお星さまを小さな小鳥が果たして収獲できるのでしょうか?
大きく立派になったお星さまの下へ一人と一羽はやってきました。
「さあ、頼んだよ。」
お爺さんに言われた小鳥はひとつ頷くと、天高く飛び立ちます。
しかしどうしたことでしょう。天高く飛び立ったはずの小鳥の大きさが一向に小さくなりません。むしろだんだん大きくなっていきます。
そうです。小鳥の大きさが変わらなかったのではありません。なんと小鳥が大きな大きな鷲になったのです。
大きく、大きく。お星さまよりも大きくなった小鳥、ではなく鷲はお星さまに近づくと、鋭く大きな鉤爪でお星さまを掴みます。
鷲は掴んだお星さまを「えいやっ!」と持ち上げました。そしてその持ち上げたお星さまを、なんと捨ててしまいました。
お爺さんに当たる! 危ない! と思いきや大丈夫です。
捨てた方向はお爺さんの方向ではなく、地球のある方向です。
地球に落ちていったお星さまは地球に近づくにつれて白く力強く輝きだしました。そして、だんだんと小さく、見えなくなっていきました。
一仕事を終えて小鳥に戻った鷲がお爺さんのいる場所に戻ってきて言いました。
「これで地球に幸せが降り注ぐんだよね?」
お爺さんは答えます。
「そうだよ。大きくなったお星さまの力を地球へ送り届けることによって、人々を幸せにしたり、願いを届けるんだ。君のおかげだよ。ありがとう。」
「えへへ、とっても嬉しいな。」
小鳥はそう言うとその場を飛び回りました。
にこにことその様子を見ていたお爺さんは言います。
「さて、お家に帰ろう。次のお星さまの基を作らなくては。」
「うん!」
そして一人と一羽はお家へ戻っていきました。
ここは地球ではないどこか。天よりも更に、更に高い場所。
今日も地球に幸せを届けるため、一人のお爺さんと一羽の小鳥はお星さまを育てています。