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女神様の眷属  作者: みぬま
エインルッツ王国 炭鉱街ドイロック編
38/113

★神々の語らい:ラクロノース

 * * *



「……それで、アキオに何をしたのだ? ラクロノース」


 アキオくんを地上に送り返すなり、振り返ったサリスタに凄まれた。おお、恐い恐い。


「いやぁ、別にわしは何も」

「嘘をつくな」


 怪しまれてるなぁ。でもここはとぼけておく。わざわざ確認してきたってことは確信があるわけじゃないんだろうし、別にわしも大したことをしたわけでもないし。

 ただ彼の性質を確認して、今後どう関わるか、彼に救世主たちを任せて大丈夫か探ってみただけで、何も仕込んだりはしていない。


「まぁいい、そなたを監視すればいいだけのことだ」

「ええー? わし、監視されちゃうの?」

「自業自得だ」


 冷たい視線を向けられて苦笑する。

 サリスタも彼のことは相当気に入っているらしい。まぁ気持ちはわかるよ、彼はわしらを畏れないからね。

 ともあれ。


「アキオくんに手を出したって言うなら、テックスもスワイズもストレイルも同罪じゃない?」

「彼らは善意……いや、テックスは楽しんでるだけか。それでも過度な干渉はしていない。そなたは積極的に干渉するつもりなんだろう? 珍しいこともあるものだ」


 思ったより見抜かれている気がする。けど、止めはしないらしい。

 そこにどんな意図があるにせよ、多少干渉しても許してくれるということだろう。


「わしだってたまにはちゃんと働くさ。それよりもういい? 一仕事したから休みたいんだけど」

「……アキオを害することだけはするなよ」


 おお、何という信用のなさ。


「しないよ。今回は本当に反省してるんだ。わしが油断したせいで召喚に干渉されてアキオくんはこの世界に召喚され、命を落としたんだ。だからせめて、手助けくらいしないとね」


 そう答えれば「ならいい」とだけ言い残してサリスタは去っていった。

 その姿を見送って、深いため息を吐く。


 わしだって可能ならサリスタに目をつけられるようなことはしたくない。でも、わしにもプライドというものはある。外から干渉されて予定外に喚び寄せてしまった者がこの世界で命を落とすことになったのは、わしにとっても許し難い出来事だったのだから。


「どこのどいつか知らんが、必ず報いを受けさせてやるよ──アキオくんを巻き込んでね!」


 最後はポイッと他人任せになってしまうがそれは仕方がない。神による地上への過度な干渉は世界を壊しかねないのだから。

 そういう意味でも召喚に干渉してきた者に関しては早々に何とかしなければいけないんだけど。


「そこはあれだ、我が眷属たちに頑張ってもらおう」


 わしの失態を少しでも挽回するためにも、救世主たちを元の世界に帰すためにも、我が眷属たちには馬車馬のように働いてもらわないとね。

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