表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Fear-i-  作者: act-i
1/1

Chapter i.「letter」

注意:ホラーが苦手な方の閲覧はお控えください。

Chapter i.「letter」


アルバートはブラウンと酒屋「ROCK」で飲んでいた。。


上司の悪口、自分の妻の愚痴や子供自慢話など他愛の無い話を交わしていた。


「二人で飲むのもあれだし、アメリアとビアンカ、あとクリストファーも呼ぼう。」


「名案だ。」」


***

アルバートとブラウンが住んでいる「アンバー」には不思議な噂があった。


KILLMAN(キルマン)


毎年この季節(11月)になると出没する凶悪殺人犯の俗称。


去年は8人の男女、一昨年は5名の男女が襲われた。


襲撃された男女は皆、残酷な姿となって発見される。


その不可能に近い遺体がKILLMAN(キルマン)のシンボルとも言われている。


KILLMAN(キルマン)、彼(彼女)は証拠を一切残さない。


ただ、KILLMAN(キルマン)のシンボルと言われている場所がある。


廃屋である。


その前の日には無かった廃屋が次の日には遺体と共に廃屋が出現するのだ。


廃屋の壁には「|Your defeat.《お前らの負けだ。》」と血で描かれている。


そして夜中の捜査終了後、死体を安置した次の日、廃屋は消えているという。


今年は誰がKILLMAN(キルマン)の駒になるのだろうか。


***

5人で夜中の2時まで飲んでいた。


後から来たクリストファーはもう酔いつぶれていた。


まともに話せるのはアルバートとビアンカの二人だけであった。


「全く。この人達は眠るまで飲んで。ホント、呆れた。」


ビアンカが微笑んで言った。


「とにかくもうすぐ閉店だ。こいつら起こして家に帰さなきゃな。」


アルバートとビアンカは3人を起こし、車に乗せた。


***

「…痛ッ」


ものすごい頭痛でアルバートは目を覚ました。


酔いがまだ回っているのか、視界がはっきりしなかった。


「寒ッ!」


頭痛と同時にアルバートは寒さを感じた。


目をこすり視界をはっきりさせるとそこはコンクリート壁の倉庫のような場所であった。


隣にはクリストファーが横たわっており、その付近にアメリア、ブラウン、ビアンカの3人も居た。


「ここはどこだ?」


隣にいるクリストファーを起こした。


「おい、クリストファー。起きろ。」


全然起きなかった。


取り合えずその隣にいたアメリアを起こした。


「アメリア、起きろ。おい。」


アメリアは揺すったらすぐに起きた。


「どうしたの?アルバート。ていうかここどこ…?」


「知らない…俺も皆も起きたらここに。」


アメリアは酔いが残っているらしく状況把握に時間がかかった。


その後ブラウンとビアンカを起こした。


皆戸惑いを隠せない様子だった。


最初に恐怖に煽られたのはビアンカだった。


「何よここ。家に帰らせなさいよ!」


「ビアンカ落ち着け。」


「と、取り合えず出口を探そう。」


5人はコンクリートの壁を裸電球一個の明かりで必死に出口を探した。


四方をコンクリートに囲まれた倉庫では出口のような物は見つからなかった。ドアさえ無かったのだ。


「出口みたいなものがない…?」


「おかしいぞ。どうやって俺らをこの部屋に入れたんだ?」


「っていうか、クリストファーまだ起きないのか?」


「そ…そういえば…」


「おい、クリストファー!おい!」


クリストファーは起きない。


「死んでるんじゃないの…?」


ビアンカが言った。


「バカ!縁起でもないこと言うな!」


と、そのときだった。


上からヒラヒラと紙が一枚落ちてきた。


アルバートは気づいた。


「おい、紙が落ちてきたぞ。」


紙はコンクリートの床にポツンと落ち着いた。


「上に穴が開いてるのかしら?」


アメリアが言った。


例え、上に穴が開いてたとしてもアルバート達に登っていく術は無かった。


ブラウンが紙を拾い上げた。


「何か書いてある…、読むぞ。」


全員が頷いた。


「こんにちは。私の名前はKILLMAN(キルマン)です。」


全員の背筋に悪寒が走った。


ブラウンは続けた。


「今回は私のゲームに参加してくれてどうもありがとう。」


ゲーム…何だそれ?


「まずは最初の課題。そこに倒れてる青年がいるね。」


クリストファーの事か。


「その人は死んでいます。」


「何だって?」


「やっぱり…」


パニックに陥った。


「今からその人を助けるためにゲームをやってもらいます。」


アルバートはクリストファーを必死で揺すった。


「おい、クリストファー!起きてくれよ!おい!」


考えてみるとクリストファーはかなり冷たくなっていた。


手紙を続けてもらうようブラウンに要求した。


「ゲームの内容。この部屋では10分ごとに隠し扉が開く仕掛けになっています。」


「扉の向こうには薬品があります。」


「その薬品を彼に飲ませれば見事元通り。」


「でもその部屋には毒ガスが散布されてます。」


「人間が吸引すると死亡は確定するガスです。」


「死亡まで15分の猶予があります。」


「つまり一人が取りに言ったら、薬品は取れるけどその5分後に取りに行った人が死んじゃうっていう仕組みです。」


「誰かが取りにいかないと彼は死ぬけど、取りに行ったらその人が死ぬ。」


「30分あります。つまり扉が開くのは3回」


「よく考えてね。」


続く...


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ