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狼たちの聖域 〜最凶ヤンキー校に舞い降りた天使〜  作者: あやん


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鉄壁の身体測定と、子猫の背伸び

1. 「食べない」という選択肢はない

屋上での弁当タイム、ゆうが阿久津たちに苺を差し出した時のこと。


「あ、あの、阿久津さん……これ、食べて……?」

「い、いやぁ、俺らみたいなもんがカシラの用意した高級品なんて……」


阿久津が冷や汗を流しながら遠慮しようとした瞬間、獅子堂の眼光がナイフのように鋭くなった。

「阿久津。……ゆうが『食べてほしい』と言っている。それを断るということは、ゆうの真心をドブに捨てるということか?」

「ひぇっ、理不尽すぎる……! いただきます! 喜んでいただきます!!」


阿久津と羽柴は、獅子堂の殺気に震えながら苺を頬張る。「……うめぇ(涙の味)」「ゆう君、ありがとう(命拾いした……)」

ゆうだけが「えへへ、よかったぁ」と、獅子堂の独占欲に気づかず無邪気に笑っているのだった。


2. ゆう専用、特設測定会場

そして午後。学校行事の健康診断が始まった。

一般生徒は体育館でガヤガヤと騒ぎながら測定するのだが、ゆうだけは**「特別応接室」**に連行されていた。


「し、獅子堂くん、みんなと一緒に測らなくていいの……?」

「あんな野蛮な連中とお前を並べられるか。……羽柴、準備はいいか」

「はいはい。保健室から測定器、強奪……じゃなくて借りてきましたよ」


獅子堂の命令で、ゆう一人のための**「完全プライベート健康診断」**が幕を開けた。


3. 小さな抵抗、バレバレの背伸び

まずは身長。

ゆうは内心、焦っていた。この学校のヤンキーたちはみんな180センチを超える大男ばかり。少しでも大きく見せないと、また獅子堂に子供扱いされてしまう。


(……す、少しだけなら……!)


ゆうが測定器に乗った瞬間。カカトを**グッ……**と、必死に浮かせた。

「…………」

獅子堂、阿久津、羽柴の三人が、無言でゆうの足元を見つめる。

靴下越しに、プルプルと震える可愛いカカト。


「……ゆう。どうした、足がりそうなのか?」

獅子堂が至近距離で顔を覗き込む。


「……ち、違うの! 僕、これくらいあるはずなんだもん……っ!」

涙目で必死に背伸びを続けるゆうに、獅子堂の理性が音を立てて崩れそうになる。

「……っ。阿久津、羽柴。外へ出ろ。今すぐだ。……これ以上この光景を見たら、俺がどうにかなりそうだ」

「あー、はいはい。カシラの鼻血が出る前に退散しますよ」


側近二人が出ていくと、獅子堂は背伸びをしたままのゆうを、後ろからひょいっと抱き上げた。


4. 体重は「綿菓子」レベル

「あうっ、獅子堂くん!?」

「測るまでもない。……お前は軽すぎる。昨日の弁当でも足りなかったか」

そのまま体重計に乗せられたゆうの数値を見て、獅子堂は眉間に深い皺を刻んだ。

平均値を大きく下回るその数値は、獅子堂にとっては「今すぐ保護して一日5食食べさせなければならない」危険信号にしか見えなかった。


「……これからは、朝食も俺が作る。放課後の買い食いも禁止だ。俺がすべて管理する」

「えぇぇっ! 管理!? 自由がないよぅ……っ!」


「お前の自由は、俺の腕の中だけだ。……いいな?」

獅子堂は、ショックでふにゃふにゃと泣き出したゆうを抱きしめ、そのあまりの「小ささ」と「柔らかさ」を心ゆくまで堪能するのだった。

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