準設定 人に言われて婚約破棄を決めた男の話
ーーあらすじ
こんな世界に生まれなかったら、僕たちの関係は悲劇的な終わり方を迎えなかったのだろうか。
ある日を境に人口の9割が消滅したこの世界では、自由な意思で結婚相手を決める事などできない
人類を再び繁栄させるために、遺伝子の面からみて相性の良い相手と結婚しなければならなかった。
僕と彼女も、その中の一組だ。
世界が決めた、夫婦になるべき男女。
けれど最初、僕は彼女に歩み寄ろうとしたし、理解しようともした。
その歯車が狂い始めたのは、僕の意志が弱かったからなのか、それとも……。
ーー人物
〇カルツ
主人公。自分の意思が弱い。
人に強く言われると自分の意見を曲げてしまう。
動物が好きで、絵をよく描いている。
絵の腕は人より少し上手。
小さい頃は絵描きさんになりたかったが、彼の将来の夢は貴族として商売するという指示で塗り替えられてしまった。
〇ルツァーナ
とりえのない無能令嬢として多くの人から嘲笑されている。
家族からも見放されている。
遺伝子的にもすぐれたと事のない、平均以下とみられている。
しかし、何事も一生懸命で努力家であり、くじけない石を持っている。
人に優しくすることができて、落ちこぼれだと言われている人への声掛けを忘れない。
イチゴが好きで、手作りのジャムをパンに塗って食べるティータイムがお気に入り。
ーー章構成
01 世界の状況
02 世界が決めた結婚相手
03 無能少女と気弱少年
04 ぎこちないお見合い
05 結婚式を挙げて
06 ゆっくりと互いを知っていく
07 分岐点は自覚しないところにあった
08 大きくなる周囲の声
09 覆った運命の声
10 彼女を陥れる者達
11 僕の心は嘲笑にのまれたらしい
12 僕の結婚相手だった君は、断頭台に散った