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その光は罠かもしれない。

結局、夕食を何にするか迷った挙げ句、考えることが面倒になりカップラーメンを食べることにした。女子高生が夕食にカップ麺を一人啜っているのもどうかと思ったが誰も見ている訳でもなく自分が満足しているから良しとしよう。そう思いながら三分を待つ間にテレビをつけてザッピングする。特に面白そうな番組は無く恋愛ドラマかクイズ番組とスポーツ中継と私の好きなものは特に無かったので録画しておいたアニメでも観るかとレコーダーの電源をつける。最近はアニメの数が多すぎて視聴スピードが追いつかなくて苦労する。個人的に百合物優先だが絶対では無いのでお気に入りを見つける為に満遍なく全てに目を通す。中には倍速再生で観るなんて異常者がいる様だが私からすればそれは作品への冒涜だ。今すぐそのテレビを破壊しろと言いたい。基本的にたとえつまらなくても最後までは完走する。面白い作品は録画をして何度も観る。その上で高校生には少しと言うよりはかなり勇気のいる買い物である円盤を購入する。円盤を買いつつも録画版もちゃんと保存をしておくのは理由がある。放送時と円盤では修正が入ったり細かな違いが観ることができるので私としては二度美味しいいや、何十にも美味しいと思っている。ただアニメは大量に生産されるのだが自分の財布からは大量に札束が量産されない為、非常に困る。アルバイトも考えたのだが圧倒的コミュ力のなさを学校だけでなく家族にすら発揮している私が到底てが出せるはずがなく、月の小遣いとネットでちまちまとポイント集めをして小銭を貯めながら厳選して購入を決めている。何しろ一発勝負だ。円盤を揃えるとなると一作以上を購入することは不可能に近い、つまり最終回でやらかす作品を円盤レースしていた場合、ゴール前で落とし穴に落とされる様なものだ。しかし困ったことに意外とこの頃の作品はどれもそれなりに観れる作品が多い。お金設けを企む世間の人たちがオタクのちょろさにやっと気がついたのだろう。というよりもオタクと言う言葉が軽くなったのかもしれない。私のクラスでも寝たふりをしながら聞き耳を立てているとアニメについて話してい生徒が男女問わずいている。しかし自分が楽しんでいる作品を馬鹿にされると「浅い考えのやつだ。そのシーンは次に繋がってるのだよ」と言って・・・やらない。心の中だけだ。

 そんなことを考えながら今週分の一つ作品を観終える。この作品は個人的にはかなり好きだ。話は至って平凡な日常系のゆるいギャグアニメだが百合っぽさが自分のポイントに突き刺さって見続けている。勿論、円盤も注文済みだ。特典が今回はどこが一番いいか、テスト前にパソコンの前で比較することに数時間を費やしテストが赤点スレスレだったぐらいだったがその価値があると勝手に思っている。残念ながらネットの評判はイマイチだが大批判や炎上もなく私の様な人間がひっそり楽しむ作品になっている気がする。

 「ふぅ癒されたな・・・」

 ぽつりとつぶやいた後、スマホを探す、そう言えばパソコンに繋いで充電したままだった。部屋に行くのも面倒だなぁと10代にあるまじき肉体スペックを持つ私がフルパワーで起動する。チカチカとパソコンの画面が光る自室に戻って来た。

 これがどうやら自分の人生の大きな分岐ということにまだ辿り着いていない彼女は気がついていない。


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