どうしよう
その日は帰宅後も私の脳はパニックに陥っていた。そうだ、こんな時こそネットで調べればいいのだ。
すぐにスマホを開き検索する。「三年生が声をかけて来たらどうしたらいいのか」
当たり前だがそんな意味のわからない問に対しての回答は持ち合わせていない様で出てくるのはつまらないアフェリエイト記事かネット小説、ブログのつぶやきばかりだ。
「だめかぁ・・・」
そう思いながらスクロールしていると一つの広告に目が止まる。いつもならこの広告はスルーしていただろう。というか実際に何度かみたことはあったが私には関係が全く無いと一度たりともリンクを踏んだことが無かった。
「友達レンタル」
その広告のタイトルにはこう書かれていた。
何度も見た胡散臭い、広告バナーだ。正直鬱陶しいとしか思ったことが無かったのだが何故か手を止めてしまった。押したからと言っていきなりお金が発生する様な広告には見えない。これでも一応、その辺りの危険感知能力はある方だと自負している。ただこれらの広告に効果があるかどうかは全く無いだろうと思っている中でのタップだったので自分でもタップした様に見せかけてスライドさせまた戻ってくるを何度も繰り返し、まるで今どき珍しい本屋でエロ本を買うか悩んでいる人の様なことをスマホの画面上で行なった結果、何とか押してしまうことに成功した。
「これはあくまで偵察だ」
一人しかいない自分の部屋で誰に言い聞かせるでも無い言い訳をしながら内容を読んでいく。
どうやら男女特に関係なくサービスは利用できる様でそれも男性の場合は男性をレンタルすることしかできないのに対して女性は男女どちらでも大丈夫なので安心です!という全く安心とは言えない言葉で昨今の男女不平等を目の当たりにした。そもそも、女性側が両方選べる時点で安心ではに上に何故、女性なら安心だと言えるのか?貴様たちは世の中をどれだけ知っているのだ。とぶつぶつと勝手にサイトにアクセスし熟読しながら不満を垂れまくる。料金は一回あたり1時間単位で設定でき延長も可能、平日はフリータイム用意!など何ともカラオケボックスの様な仕様にこれは自分はカラオケ屋のサイトを見ているのではと思わずトップページの上まで戻って再確認するがどうやら間違っていなかったらしい。
支払いは女性は当日現金、男性は事前決済というどこまでもどこかのマッチングサイトかと思えるシステムにも類似している。というよりほぼ名前が違うだけでそうなのでは・・・と今更ながら思ってします。しかしサイトのフレーズが自分の目を握りしめるような言葉が羅列させており申し込んでしまいそうだ。
「待て、待つんだ。本当に信用していいのか?詐欺とか誘拐とか無いか?」
幸い、誘拐や詐欺をされるほどの特段飛び抜けた美貌もお金も持ち合わせていないとは言え肩書きはJKだ。そう!一応JKとやらに種族としては分類されるらしい。そこからの枝分かれでどうもかなり端っこに追いやられている様な気もするがそれはそっとしておこう。今はJKだ!それが大事。そう考えながらひとまずビビり症にも関わらず大胆、そしてビビり症の私はいつでも放置や破棄できる様に作ってある捨てアドを使って登録だけをしてみようかと考えた。あくまでお金の発生は使用時のみなので登録だけなら問題ない。しかもどう考えても18歳以上しか使用できない系統のアプリなのだが登録できてしまうという、マクドナルドもびっくりなお手軽さなのだ。
ここから晩御飯を終え、風呂に入り、就寝の時間まで悩んだ結果。寝る前に例の先輩の「会いにいく」という言葉を思い出しこれは可愛い女の子と話す為の鍛錬なのだと言い聞かせ登録をした。
そもそもレンタルできる女の子は可愛いのか?ということについて考える余裕は無かった為、朝起きて昨日の自分を殴りたいと思ったのは無かったことにしておこう。




