序章
本作品は作者の手元が狂って出来た作品です。気分を害する表現や描写及び設定が見られるかもしれません。
もし本作品をお読みになられている最中に発熱、吐き気、目眩などの症状が現れたら最寄りの病院へお急ぎ下さい。インフルエンザの可能性があります。
――冒険者。
それは世界を探索する者たちの総称である。
世界にあまねく存在する前人未到の地、未開の森や高くそびえる山脈、謎を秘めた遺跡、暗く不気味なダンジョンなどの奥地を探索するのだ。ある者はそこにあるとされる財宝を、あるものはその栄光と名声を手に入れるために。それぞれの思いを胸に、彼らは探索えと乗り出した。
数々の偉業を成し遂げてきた者もいれば、日の目を見ることなく散っていく者もいた。得られるものは大きいが、それゆえに危険も多い。言わばこれは命を賭した博打である。
ここ数十年で冒険者の死亡者数は鰻登りだった。偉業とはなかなか達成出来ないから偉業なのだ。そう易々成功する者はいない。
ある時からか、冒険者たちは徒党を組み始めた。チームとして戦うのだ。それからしばらく死亡者数は減少傾向となった。これにより冒険者たちの問題も収束したかと思われたが、しかしまた新たな問題が生まれた。
それは新参者の死亡率上昇だ。特に十代の若者たちが多かった。
新参者は知識や経験が浅く、熟練者より単純に判断能力が劣る。死と隣り合わせの冒険者たちにとって一瞬の判断の遅れがそのまま死へと直結する。次代を担うべき若者が多く犠牲になるこの状況は、熟練の冒険者たちにとっても由々しきものであった。冒険者にならなければ問題は解決するのだが、それでは本末転倒だ。
この現状を憂いた何人かの冒険者は考えた。
知識や経験が無いならば、身につくまで指導すればいいのではないか。
実際、徒党を組んでいた団体の幾つかは新参者を引き入れ仲間にする過程で実戦による養成を行っていた。それをもっと大々的に行おうというのだ。
そして出来たのが冒険者養成校。若い世代の冒険者を対象にした、冒険者を養成する学校だ。ここで冒険者を目指す少年少女たちは様々な指導を受け、冒険者としての知識と経験を積み上げる。
世界各地から有名な冒険者たちを教師として招き、より密度の高い指導を行った。その甲斐あって、若き冒険者たちは確実に成長していった。
それから十数年ほどが経つと、十代の冒険者からも有力な者が輩出されるようになった。彼らの活躍により、冒険者養成校の有用性は証明された。
現在、世界に冒険者養成校は三つ設立されている。生徒数も当時に比べ倍以上に増えた。
冒険者の卵となった彼らは、それぞれの夢を叶えるべく切磋琢磨していた。
これはそんな若き冒険者たちの物語。
作者は感想等を頂くと元気が湧きます。




