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Re:Maria Rose  作者: 以星 大悟(旧・咖喱家 )
第3章 這い寄る様に始まるセイラム事変
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18.5話 勝利の凱旋

 昼過ぎに全ての戦いに決着が付いた。

 丘の上に布陣するバウマンの私兵団は門の前にいた仲間が次々と掃討される姿に戦意を失って逃げ惑う仲間を見捨てて逃げ出して行った。

 中には抵抗を試みた人も居たらしいけど最新の兵器を使う陸軍の機械化連隊の前には無力で、周辺に潜伏している私兵達の掃討を終えると兵士の人達が整然と並びながら中央から派遣されて来た領主代行を護衛しながら領主館に向けて凱旋を行った。


「すごい……」


 その歩く姿を見たボクはその言葉だけしか出なかった。

 地球の教科書で見た様な姿の人は殆どいなかった。


 海外の映画に出て来る甲冑を近代的に機能的にした様な暗緑色の鎧を着込みボクと変わらない大きさの小銃を構えながら一糸乱れぬ行進をするその姿は圧巻だった。

 その後ろからはシャーリーさんが乗って来た蒸気自動車よりも近代的なフォルムの如何にも頑丈そうで上には戦車の上の部分が乗っている自動車が続いて行く。

 その凱旋を街の住民は大歓声で迎え入れる。

 とてもカッコよかった。


 お母さんはお祖父ちゃんに憧れて軍人を目指しって言っていた。

 たぶん、ボクが今感じている事とは別の思いからだと思うけど、でも憧れたその気持ちが今のボクならとても分かる。


 ボクが通っていた学校では自衛隊の事を悪く言う事が多くて、ボク自身は悪い感情は抱いていなかったけど興味はなかった、だから自衛官になりたいと言ったクラスメイトの気持ちは僕の時には分からなかったけど、今のボクはとても分かる。

 この姿、男子なら憧れずにはいられない。

 きっと女将さん達よりも先にこの人達に出会っていたらボクはお母さんと同じ様に軍人を目指していた。

 

 今のボクはメイド道を、その道を歩みたいという思いがある。

 だからほんの少しで開け、その思いが揺らいだのは秘密だ。


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