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8 消えたよじっちゃん

目が覚めたら朝だった、当たり前だね

ちょっとだけ期待してまぶたをソロリと片目だけ開けてみた

やっぱり戻ってない

意識が浮上した時には気付いてましたけど

寝心地最悪だから

座ったままで寝たから首は凝るしあちこちの関節が痛い

あのまま寝ちゃったんだ、ちょっと水分補給したら緊張が解けたみたい

LEDに慣れた目には薄暗い中で揺らめく炎は催眠効果バツグンでした


相変わらず声は聞こえないけど周囲がざわついてる気配が感じられた

壁の向こう側でお兄さん達が何かしてるみたい

とにかく凝った体をほぐそう、ゆっくり足を伸ばして驚いた

私の足は左の親指の爪に白い星がある、はずなんだけど…消えてる

物心ついたときから3、4ミリの白い星形の星があった。普通は爪が伸びるとだんだん先に移動して消えてしまうはずの爪の星が同じ所にずっとあった

特に痛みもないし、可愛い形だからそのままほっといた

それがいつのまにか消えてる、でも

変な事が立て続けで小さい変化はすぐに意識の隅に追いやられた

問題なのは私が裸足だということだよね

野宿するような場所で靴を売ってるような店があるはずない。この軟弱な足の裏で舗装もされてない場所で歩けるか?

足の裏が何分耐えられるか脳内シュミレーション中に茶髪お兄さんがやってきた

目が合ってまたギョッとしてる

朝っぱらからすみませんね~もう自虐ツッコミもむなしい

直ぐに立ち直ったお兄さんの手にはペラリとした皮性の紐のついたスリッパ?

履き物までご用意下さってありがとうございます

グラディエーターサンダルもどきを履かせてくれた。なるほど紐の調整でフリーサイズなんですね


朝ご飯にクラッカーと紅茶らしき物をいただきました。一晩寝たら開き直ってしまった

腹が壊れる時は壊れる、毒を食らわば皿までだ

でも食べにくい、このチョーカー微妙に締まる

飲み込みの時に喉仏のとこを圧迫するのがイヤ


お兄さん達はここから移動するみたいだ私にもついて来いって

行きますよ他にどうしようもないもん

赤毛のお兄さんがフードのついたマントを渡してくれた被るのね

その前にトイレタイム

うん…お兄さん達勘違いしてた事が判明

私は女子です!皮下脂肪が付くべきところに付いてなくても女子です!

一個でも誤解が解けて良かった、それも早めで

お風呂タイムとかだとヤバかった、私的に


さてお兄さん達は荷物を背負って私は手ぶらで出発、朝日を背にして歩き出した

先頭は赤髪のお兄さんと若い男の子、緑色の瞳はいいけど、髪も緑。思わずじっくり見ちゃった

少し離れて私、茶髪のお兄さんが私のちょっと離れて後ろに居てその後ろが長いマント野郎と若い金髪くん

人間関係を見てると、茶髪のお兄さんが一番上?赤毛のお兄さんが二番、次が長いマント野郎で次に金髪くんと緑の子が続くっぽい

ただ歩くだけ、雑談も出来ないから退屈だった

イケメン率高いなぁとか余計な事に意識が向く

だんだん気温が上がってきた、草と潅木と砂

鳥取砂丘の端っこといった感じ、暑さはじっちゃん家に近くなってきた

暑さでイライラしないようにしょうもない事を考える

あだ名つけよう、互いに名前も教えられないから好きに呼ぼう

茶髪さんは全身茶色い見事なコーディネートだ茶色といえば母の手抜き弁当だそして一番偉いから隊長さん。ここに母弁隊長の誕生

緑の君は、ある日パパと2人で~グリーングリーン丘の上には~音楽室でのフレーズが、アルヒ君にしよう

赤毛緑目のお兄さん、赤とみどり、あーかいきつ○とみどりの○ぬき!あなたはマルちゃん

ロングコート野郎はそのままでもいいか

いやあの長い紺色の髪が揺れてタコかイカのあしみたい。水色の目も発光ダイオードに見える

あんたはダイオーだ

金髪くんのキラキラ金色は童話の金のオノの色

オノ君でいいや

そしてそのまま歩きっぱなしで1日が過ぎた

母弁隊長とマルちゃんが主に世話をやいてくれる後はアルヒ君が脚の靴擦れとかを治療してくれた

すごい、一瞬で傷も痛みも消えた

でも疲れはとれないらしくその夜もいつの間にか寝落ちしていた

そして次の日もただ西に向かって歩く

度々休憩をとり私の足が遅いのもあってあんまり進んだ感じがしなかったが日が前方に傾き出した頃から地面の様子が変わってきた

砂が減りちゃんと石畳っぽくなってきた

しばらく進んだら母弁隊長が皆を止めた

前方を見てるとガラガラとした音と影と砂埃がやってきた

馬が7、8頭?と馬車?

初めて見たよマジな馬車、馬ってでかいんですねサラブレットよりも脚太い馬達

母弁隊長が私の横を通り過ぎる時に私のフードをさら前側に引っ張ってから進み出た

そうでした、私ってここでは衝撃的な顔なんですよね




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