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4 暑くなりそうだ(隊長さん視点)

やっと名前が…

辺境伯爵との会合と夕食会も済み用意された客室に2人で引き上げようとした時

伯の側近から指示書が届いておりますと差し出された

部屋に入れると日中の熱気がまだ室内に籠もっている

ハリーが窓を開け換気してくれている間に指示書を開ける

思いがけない内容も一部分あるがたいしたこと無い指示だ

そのまま彼に手渡すと、見慣れた顔の眉間にシワがよった。珍しい

「気に入らない?」

「上からの指示に気に入る気に入らないなどありません、面倒だと感じただけです」


このオステオスペルマス州は温泉があちこちに湧いている

特にモレア火山の麓に多いが、地震も群発する

建物に被害が出るし地下水が飲めなくなり村を移転することもある

そんな廃村で大きな魔法が使われたらしくその調査の指示だった

たまにいるのだ、自分の限界を知りたいとか新たな魔法を試したいと廃村ならば地震で壊れてるのだから大丈夫だろうなんて勝手な理屈で無茶をする輩が

この辺りは耕作地もあるし規模の大きな魔法は空間に歪みが生じる。周りに影響することもある

魔法の痕跡を見つけ犯人にはきっちりと罰を与えなければ

だが、それは面倒というほどでは無い

では指示書の内容で彼が引っかかったのはメンバーのほうか

シア・ヨーク 30歳 水色の瞳、紺色の長髪

愛想のない顔色の悪い男だ。魔法省入りは3年前、魔法遣いにしては骨太な身体つき、色合いからすればなかなかの力を持っていそうだ

リュカ・ノーマン 19歳 青い瞳に金髪 20歳前から魔法省入りしたなら実力はかなりだろう

見た目だけで入れるほど魔法省も腐って無いはずだ

オリバー・アーヴィン 18歳 緑の瞳に緑の髪

典型的な治療魔法遣いだ

アーヴィン……辺境伯爵の末っ子だ、筋骨隆々な一族の中ではさぞかし違和感があっただろう

指示書には先の食事会で紹介されたこの3名を南軍の砦へ連れて行かなければならない事も追記されていた

「シア・ヨークかい?」

ハリーの視線は左下へと逸らされた、他人を悪く言う事の無い彼だが。目は口ほどに語っていた

「明日の廃村の調査は私に任せていただけませんか?」

いままでも彼の意見を尊重してハズれは無い

「…すべて頼むよ…」

「ありがとうございます…」


翌日、夜明け前に魔法遣い3名と共に辺境伯爵の砦を後にする。本来なら北西に行くルートを北に行く

左側から朝日を受けながら日除けのフードを目深に被る

若い2人は薄い色の簡易型マントを羽織っている

ヨークは1人魔法遣いの長いローブを纏っている長く色の濃いローブは暑いうえに動きを妨げるし移動には向かない

しかし、これが魔法遣いだと言われればそうだ

基本的に魔法遣いは身体を覆っている。暑いだろうに

騎馬で半日の距離だ昼過ぎには着くだろう

何事もなければいい……しかし暑くなりそうだ

隊長さんの名前が…

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