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外伝 フレイヤとヴェルダンディのおしごと

「・・・・・」

「何か言ってくださいよ!」

「あなたは死にました」

「え!?」

「何で私が・・・・・・」

「それって僕のセリフですよね!?」


フレイヤが青年と向かい合っている、が、不貞腐れてやる気がない。

見かねて部下の女神が割って入る。

「ちょっとすいませ~ん。フレイヤ様、こっちに来てもらえますか~?」

「突然なによ、ヴェルダンディ。」

「良いからちょっとこっちに来て下さい!すいませ~ん、ちょっとフレイヤ様を借りますね~!」

少し離れたところで二人は話し始めた。取り残された青年は呆然としている。


「何よ?」憮然とフレイヤは聞く。

「本当は生まれ変わりの仕事はフレイヤ様の本当の仕事じゃないんですよね?わかります。」宥めるようにヴェルダンディは言う。

「わかってるなら!(ひと)がいないならしょうがないけど、アンタですら見てる余裕があるんでしょ!?寒いオヤジギャグ言うだけの『自称過去の女神』と『未来は決まってるんです、頑張るだけ無駄ですよ~』ってお尻かきながら寝転がってお菓子食べてる『自称未来の女神』だけじゃなくって!」

「・・・スクルドは私が責任を持ってしばいておきます。ですがオーディン様がフレイヤ様に仕事を任せるのには別の理由があると思いますよ?」

「お父様が変な名前だからかしら?『何で俺はニョルズなんて名前なんだ!』ってお酒を飲むと愚痴るのよ。うざったいたらありゃしない!」

「違います!関係ありません!」

「もしかして!私が人間に恋してるからロキあたりに嫌がらせされてるのかしら?オッタルとは清い交際です!みんなに言われてるような事、本当にないんだから・・・」

「違います!あと気持ち悪いんで照れないで下さい!需要ないですから!」

「じゃあ何でなのよ?」

「私なら男を男に、女を女に簡単に生まれ変わらせる事が出来ます」

「だったらアンタがやれば良いじゃないのよ?私はこの男を女に生まれ変わらせる事しか出来ないのよ?」

「でも私に出来ない事もあります。フレイヤ様が生まれ変わらせた人には前世の記憶があります。前世の失敗を繰り返さないように精一杯生きます。その結果、みんな幸せになります。私に出来るのは男を男に、女を女に生まれ変わらせる事だけです。生まれ変わらせた人が自殺した事も、大量殺人をおこした事もあります。」

「・・・・・」

「フレイヤ様にしか出来ない事なんです。もう少し頑張ってみませんか?」

「わたったわ。もう少し頑張ってみる!」

「何でわかっちゃうのかしら?チョロいわ!」

「ん?何か言った?」

「いえ、何も。さあ、じゃあ元の場所に戻りましょうか?」


「ごめんなさい、言ってた事ダダ聞こえでした。僕、女に生まれ変わるんですよね?」



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