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不思議な少女  作者: 巫女
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言霊縛り

真琴まこと…幼稚園の中で一番背が高く美形で黒めの肌、とても優しくはっきりした人


達也たつや…真琴君と仲が良く背も2番目ぐらいに高い、真面目だけど少しいたずら好き


伊月いつき…幼稚園の頃は親友だった

明るくて気が強く、どんなことでも頑張る人

私が幼稚園に入園した後の話。


私はかけっこが一番早くてよくリレーのアンカーを任されていた。

『和海ちゃんやっぱり速いね』

『男の子も顔負けだね』

と幼稚園の先生方に言われていた

「次は負けないからね」

そう言われて振り向くと

さっき競っていた男の子真琴君だった

「私も負けないよ!」

「真琴、次は俺と和海のチームでやるんだから

アンカーは俺だからな」

と言ったのが達也君

「分かってる。」


私と真琴君・達也君この三人が一番かけっこが速かったし仲良しだった。

いつもかけっこしたりお話をしたりしていた。

入園当時は。

一年後ひまわり組に上がった私たちはなにも変わらない筈だった。

私が不思議なものが見えるようになってから3人の関係は崩れ始めた。


ある日兎のミドリが病気にかかり

先生と飼育担当だった私と友達は動物病院に薬を取りに行っているときに不思議なものを見た。


川を渡り左は道路右は畑そんな所を3人で歩いていた。

「私も和海ちゃんみたいに早く走れたらな」

「伊月ちゃんは今でも十分早いよ‼」

「そんなことないよ」

「小学校に行ったらきっと私より速くなるよ」

「そうかなぁ?」

「うん‼絶対に速くなるよ。」


となんの根拠もなく言った。

ただ私にはそうなる気がした。

そしてふと不思議な感覚がして後ろを振り向くと

バスが来るのが見えた。

何となく目が離せなくて見ていたら

ガラス窓が壊れていて電気もついていない

誰も乗っていない、運転手もいなかった。

ただそのバスは通り過ぎていくだけだった。

暫く見ていたらいきなり見えなくなった。

その事を友達の伊月ちゃんに言ったら

「バスなんて通ってないよ?

この道にさっきから何も通ってないよ。」

と言われた。それでやっと気づいたあれは俗に言う『幽霊バス』なんだってそれから不思議な者が時々見たり感じたりするようになった。


月日はたち私たちは卒園した

そして同じ敷地内に有る小学校に殆どの人が入学することになったが、真琴君や他の人も何人か違う学校に行くらしく私は寂しさを覚えた。



小学校には私のお兄ちゃん2人が既に入学していたので緊張や不安感は全くなかった。

ただ友達が出来るだろうか?伊月ちゃんと離ればなれになるのかなぁ?そんな思いだけだった

入学式3週間前ぐらいの夜に不思議な夢を見た。


白いベッド・白い天井・カーテンで区切られた部屋。

其処で死んでいるように動かない呼吸もしていないように寝ている私の大好きなお祖母ちゃんがいた。それを私は上から見たり横から見たりしていた。


私は飛び起きて時計を見るとまだ朝の4時23分だった。私は汗だくになっていたので寝巻きを変えて再び寝た。

起きてからお母さんとお父さんに夢の事を話した

「夢で、お祖母ちゃんが病室で眠っているのを見たの。まるで死んでいるような感じで、私は上から見たり横から見たりしていたの。」

と言うとお母さんは

「おかしな夢を見たね。

大丈夫だよ。」

と背中を擦りながら安心させてくれた

お父さんは何も言わずただ考え事をしていた


この頃私と雅樹兄さんと敏也兄さんは隣の家に住んでいる母方の祖母の家に預けられていた。

雅樹兄さんは2年ほど父方の祖父の家で育てられていたが母方の叔母と祖母が預かると言い出しそれから祖母の家で預かってもらっていた。

敏也兄さんは3年ほど父方の祖父の家で預かってもらっていたが私が生まれたことにより祖母が預かる事になり私が1・2歳の頃に祖父の家に預けられ幼稚園に入園するまで自分の家と祖父の家を行き来していた。


隣の叔母と祖母の家を行くのは2つの方法があり

階段のしたの物置の隙間がありそこから行き来したり玄関から入ったりとその日の気分次第だったけど殆どが物置の隙間から往復していた。

(その隙間をトンネルって言っていた)

叔母は買い物を付いてきたらお菓子を買ってくれた。朝も昼のご飯も野菜系から肉系様々なレパートリーがあって飽きることがなかったし、まるでお姫様のように身の回りの事を整えてくれた。

そしてたまに祖父の家に行くと私がよく飲んでいたコーヒーに砂糖を3杯ミルクを2杯入れて渡してくれた。そして幾度に私の小さき頃の話を良く聞かされた。

入院中の父方のお婆ちゃを思い会いたくなった。

そんな平和な日々が崩れ始めた。

入学まで1週間になろうとしたとき、深夜にお母さんの携帯に電話がかかってきた。

そのとき私は何故か胸騒ぎがして起きていたらお母さんが2階に上がってきて

「雅樹・敏也・和海 さっさと起きて‼」

と焦った声で私たちを起こした。

私は軽く着替えまだ4月でも少し深夜は肌寒いので上着を羽織急いで外に出るとタクシーが止まっていた。

お母さんは鍵を閉めて私たちが乗り込んだのを確認すると運転手に

「〇〇病院までお願いします」

と言った。

私達兄妹は何も聞かされてないが、病院名を聞いたときに直ぐに察した。

『お婆ちゃんの容態が悪化したと』

私は再び忘れていたあの夢を思いだし

一人心の中で嘆いた。

病院の手術室横の廊下で暫く待っていたら

仕事中だった伯父さんとお父さんが駆けつけてきた。勿論祖父も連れて。

外が明るくなり始めた頃手術室の扉が開き

一人の人が出てきた。

そして何かお父さんと伯父さんに話その人はどこかへ行った。

そして伯父さんは自分の家族に伝えに行き

お父さんは

「頑張ったけどもう疲れたからゆっくりと休ませてあげよう」と言った。


今でも鮮明に覚えてる。

自分の力の無さ・助けられる時間や道もあったはずなのにそれを無にした自分への怒り。


その後お父さんに連れられ私たちは休憩室に行き

飲み物を買ってもらった。

私は再び手術室前に行きその直ぐ横の壁にもたれ掛かりお嗚咽をこらしながら密かに泣いていたら

お父さんが私を抱きしめ涙が止まったのを確認すると

「もう休ませてあげてな。

何度も入院して退院しての繰り返しをしてたんだから、もう疲れたって。

『和海、敏也を守ってあげてな。

お前には守れる力が有るから頼んだよ。』」


私は再び泣きそうになるのを堪えただ頷いた。


その言葉が言霊縛りとなって私を縛り付けるとはその頃誰も知らなかった。


この出来事以来私は感情を知らないうちに抑え

小学生らしく幼く笑うことも殆ど無かった。

暗いお話になってしまいました。

次は小学校の先生の言霊縛りと生活について

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