道具屋の後、ギルド地下練習場
道具屋での購入で全ゼニー、文字通りすっからかんになった俺たちはギルドに訪れた。
目的はもちろんゴブリンキングだ。
金策について特に思い浮かばなかったとも言うな。
「たのもー! なのじゃ」
フルメイル装備、腰には2丁のリボルバーにポーチという姿になったユーカが思いっきり力を入れてギルドの入り口を叩いた。
「あらー、ユーカちゃん、何かしらー! ん、バックを身につけたわね! これで一端の冒険者ねー」
ゴメスさんはあいも変わらず俺たちを迎えてくれた。
「ゴブリンキングについて聞きにきました。マクソンさんと村に行きましたけど結局何も見つからずじまいでして、マクソンさんもどっかに行ってしまいましたし……」
「マクソンさんの為に何かをしたいのじゃっ!」
「あらー、そうね。わかったわ。あなた達にはキングについて教えておいた方が良さそうね。ここではあれだから、この仕事が終わってからじっくり話しましょう。少し地下の練習場で待っていてくれるかしら? エイル! エイルはいるかしら! この2人を練習場に案内して!」
「はい! はぁい! わかりました!」
そう言われて俺たちはギルドの地下練習場に案内された。
エイルちゃんはギルドで注文を受けてくれた子である。
道中ユーカが勇気を出して
「エイルちゃんはかわいいのじゃ! あ、握手してもらってもいいかのう!」
などと言っていたが
「ここが地下練習場でしゅ! です! ゴメスさんが来るまで自由に使っていてください。それでは!」
エイルちゃんはそう言って速攻で去っていった。
エイルちゃんは緊張しすぎていてユーカの言葉を聞き取れなかったようだ。
地下練習場は射撃練習場のようなところだった。
仕切りの幅が結構広い、3から5メートルぐらいはありそうだ。
少し暖かい、地下だからか?
それにしてもユーカもユーカだがエイルちゃんもなんだかテンパリ具合がすごかったな。
エイルちゃんはそれでもかわいいのがすごいな。
「行ってしまわれたのじゃ……」
どうやらショックが大きかったらしい。
あんな美幼女に無視されるのはショックだろうな。
高嶺の花? 違うか、うまく言えないがショックなのだろうな。
「まぁ仕方ないな。そんなことよりここで道具屋で買った物とか魔法とかを試そうぜ」
「ふむー、それもそうじゃな。もっとエイルちゃんファンクラブ会員として精進せねばならんのじゃ! あ、お兄ちゃんも入る?」
ファンクラブ、あるのか、いやあの可愛さなら出来て当然か。
それよりも会員になったのか。
俺も……いや、やめとこう。
会員云々は無視してレーンに入る。
ユーカも隣に入った。
10から20メートルぐらい先には木の人形がある。
バーン! かち、かち、バーン! パン!かち、かち、 バーン! バーン! バーン!
「ふっ、快感……」
隣でそんな声が聞こえた。
リボルバーで何やってんだあいつ。
「ろくに当たってないし不発が多いんだよなぁ!」
「じゃがロマンじゃな! 次は2丁拳銃じゃ!」
仕切り越しに会話する。
その2丁リボルバーとバックで俺たちのゼニーはすっからかんになったんだよな。
今後使うとしたら弾代かなりかかるんだよなぁ。
弾は300発ほぼ無料でもらえたが、今後は有料だ。
だがロマン。
それはわかる、すごくわかる。
楽しそうだ、負けてられん。
「偉大なる魔の精霊よ、我が魔力に応え、あの木の人形を魔弾でもって破壊せよ!」
ビュン、ドンッ!
よし、やっぱり。
「ふぅ、快感っ! 銃より魔法だよなぁ! この破壊力、たまらんなぁ。ユーカぁ、俺は忍者をやめるかもしれんぞ!」
人形を破壊できた。
この練習場は少し暖かい、つまり魔力が結構ある。
精霊魔法が使えるようだ。
ところで精霊ってなんなんだろうな。
スキルといい図書館で調べたいものだ。
そんなこんなで魔弾を数発撃ってMPが尽きたり、交代してリボルバーも撃たせてもらったりして時間を潰しているとゴメスさんがやって来た。




