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乗馬と競馬の違い・所持している専門書

 ◆乗馬とは◆

 馬に乗ること。様々な分野で馬は人に恩恵を与えてきました。それは序文で語ったように、単純な乗り物としてや、荷物を運ぶ目的もありますが、その美しさ、優美さに惹かれた人間による「パートナー」、相棒としての地位があることも無視はできません。


 我々馬術を愛する者は、人間自身の知識不足から馬に不自由させ、不機嫌にし、結果的に人間にとって都合の悪い馬を作ってしまうことを防ぐために、自分の有した知識をこうして広く伝えることも厭いません。


 優れた馬術家は馬にとってよりよい環境を形作り、広く人々にその魅力を広め、馬に敬意を抱いて乗馬させてもらうことにも感謝して接する人が多いでしょう。


 我々は自らの楽しみのために馬に乗るのですから、楽しめるように、そして馬自体にも楽しんで快適にパートナー生活を送れるように上手くやらなければなりません。


 Twitterでバズったりなんだりありましたが、私が心に決めていることは以下。


 ・馬は己よりも「乗馬」というスポーツの先輩である。己が教えを乞い、馬に教えていただけるくらいの気持ちであるべきであると意識する。


 ・乗馬が終わったあとは、その背中に乗せてもらったのだから敬意を持って隅々まで世話をし、体の汚れを落とす手入れを施し、感謝するべきである。


 ・馬がなにか不都合な動きをしたとき、我を忘れて怒ってはいけない。その不明な行動の理由の多くは、「人間」が変なことをしたのが原因である。


 ・馬はそう学習してしまわない限り、自らの意思で悪さをしようとは考えない。悪さを教えているのは人間である。


 ・馬は機械ではない。いつも同じように、いつも同じだけ正確なパフォーマンスができるわけではない。その時々の気分によって動きも変わる。


 馬の機嫌を上手くとって、いつも同じパフォーマンスをしているように「見せかける」ことができる騎乗者がより良い騎乗者の証である。


 ・馬の動きを邪魔してしまわないように乗ることが、より良い騎乗の第一歩である。人間が邪魔してしまっては、馬ができることもできなくなってしまうことがある。


 ・悪いことをしたときは必ず叱り、いいことをしたときは際限のないくらいに褒めに褒めまくるべきであるし、日常でパートナーと接するときも仲良くなれるように触れ合い、おやつを与えるなどのことをするべきである。


 こんな感じでしょうか。

 私が日々胸に抱いて、守ろうと思っていることです。


 ◆乗馬クラブの役割◆


 そもそも乗馬クラブというものは、どんなものなのか?

 単純に言うと、競馬で引退したけどまだまだ人を乗せられる!という子達の「受け皿」です。


 漫画などの影響もあり、乗馬は優雅な貴族のたしなみという認識が結構すり込まれていると思いますが、実際にはバリバリのスポーツであり、ノリもなんとなく運動部的な一面があります。


 野球は球拾いから始まるように、大学馬術部でも昔の概念となりますが、馬に乗れるのは二年生になってから……みたいな場合が結構あったりしたみたいですね。


 閑話休題。


 競馬の引退馬達は、この乗馬クラブがないと行き場がなくなってしまいます。ですから、牧場とともに乗馬クラブは引退馬達の余生の過ごしかたの一例ということになりますね。


 競馬ではなく、乗馬としての振る舞いかたを引退馬達は教えられ、日々子供から初心者さんの大人まで、いろんな人を乗せてゆったり歩いたり走ったり、ときにはオリンピックでやっていたような「馬場馬術」や「障害飛越競技」の試合に出てみたりなどします。


 意外にも、競馬で活躍できなかった子が障害飛越競技では能力が開花する!なんてこともあったりするので、なかなか分からないものです。


 東京都内の道路の多い場所の真ん中にも、意外と乗馬クラブはあったりするんです。


 チェーン店のようになっている某大手乗馬クラブは全国に点在し、たまに駅でビラ配りしていたりもしますね。そういったところではより多くの馬がいて、初心者さんが馬と触れてみるきっかけになる場所としては良い場所だと言えるでしょう。


 ただ、そこでは基本的に多頭、多人数でのレッスンが多いため、順番が回ってくるまで歩くだけとか、暇になったりとか、「あそこはメリーゴーランドをやってるだけ」なんて揶揄のされかたをする場所でもあるので、馬に触れて乗りかたを覚えられたらちゃちゃっと「マンツーマン」でレッスンをしてくれる乗馬クラブを探したほうがいいかもしれません。


 わりと馬具を買うように勧めてくる場所でもあるので、それが鬱陶しいようなら一般的なマンツーマンレッスンのある乗馬クラブへ行くべきです。


 ただ、そこの大手乗馬クラブは全国に乗馬の楽しさ、一般に広く広める一助となり、昔は競走馬を引退すると即お肉状態だった競走馬達を救うこととなった場所でもあります。


 基本的に乗馬クラブは見学OKのところが多いので、近場にあるクラブをホームページで調べてみたりしてから思い切って遊びに行ってもいいかもしれません。


 乗馬クラブの馬は、日々必要なだけの運動をして、のんびり可愛がってもらいながら過ごすため、のどかな雰囲気が漂ようクラブでは馬もカッカッ怒らず、のへ〜っとした緩い雰囲気で暮らしていくことができます。


 自分のご飯代のためにたまにお仕事してしっかりお手入れしてもらって寿命まで面倒みてもらうって感じでしょうか。


 乗馬クラブでの馬はだいたい20〜30歳くらいまで生きます。



 ◆競馬とは◆

 結局競馬ってなんなの?って話ですよね。

 これは豆知識ですが、実は競馬って馬の本能を刺激し、利用して作られているんです。


 馬が団子になって全力疾走しているシチュエーションって、野生下ではどんなときだと思います?


 ……肉食動物から集団で逃げているときです。


 それと同じシチュエーションを作ることによって、「一番前に行きたい=一番安全が確保できる場所に行きたい」という本能的な欲求を刺激しているのです。


 だから馬も本気で頑張れるわけですね。

 たまにゴールドシップのように、観客の声援が大きければ大きいほど頑張れるような生粋のエンターテイナーも存在しますが、わりとあのような存在は稀だと思います。


 競馬場は屋台なども出ていたりして、賭けなくても結構楽しげな場所だって記憶がありますが……今のご時世だと行けなくなっちゃいました。


 府中競馬場とかだと、少年団という乗馬を教わる子供達のグループがあったりして、その馬達を借りて馬に乗ることも昔はできたりしました。今はできるかどうかちょっと分かりませんが、競馬場は競馬だけをするところとは限らないのです。


 私の場合、乗馬が専門なのであまり詳しくは語れませんでしたが、以上のことが、昔教わったことです。


 ◆所持している専門書◆


 念のため、自身が所有している専門書を写真で貼っておくことにします。


 これから先、専門書の内容を引用したり、写真を利用したりして出典も記載する予定ですが、こうして所持していることを見せるのもまた、読んでくださっている皆さんへの知識の保証になると思うからです。


 使用資料


 ・乗馬教本(2012年 15刷)


挿絵(By みてみん)


 ・初心者のための乗馬テキスト let's enjoy riding 改訂版


挿絵(By みてみん)


 ・馬を飼うための完全ガイド HORSE CARE MANUAL 改訂版


挿絵(By みてみん)


 ・新馬の医学書 オールカラー完全版(2012年 一刷)

挿絵(By みてみん)




 次回は、Twitterのほうで掘り下げる質問を受けたので、その回答プラス解説を足した「馬が嘔吐やゲップをできない理由・身体構造」です。


 本日の夜9時くらいに投稿できるようにします。

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