馬の夏バテ防止方法
本日は短いですが!馬の夏バテ防止についてです。
人間がそうであるように、馬にも夏バテが存在します。
あの大きな体で、そして人間よりも体温が高いからこそ現代の夏はかなりヤバいですね。
基本的には馬房にとりつけてある扇風機を使用しますが、厩舎内は風通しをよくしていても結構蒸したりするので、厩舎の上部につけた扇風機以外にもさらに二台体制で業務用扇風機を置いたりします。
また、馬用にミストの出る大型扇風機や、厩舎の上部に長い管を取り付けてミストを発する機材などを購入して使う場合もございます。
こうして物理的に馬の体を冷却します。
また、人が夏バテ防止として塩飴を舐めるように、馬房に自由に舐めることができるように大きな岩塩を吊るしておきます。岩塩の大きさは、通常食材で使われるカボチャ一個分くらいです。
それの真ん中に穴が空いていて、紐を通せるようになっている業務用岩塩が家畜用に売っています。
馬が自由に舐められるようになっていることが大事です。馬も自分の体のことを無意識に自覚しているので、自分で対処します。
ただし、飲み水はウォーターカップという自動でボタンを鼻で押すと水が出る機械を導入していなければ、人間が足してあげる必要があるので水はしっかり足してあげましょう。
他にも、馬の夏バテ用にガーリックの成分が入ったサプリや、イオンサプリをご飯に追加してあげる場合があります。
運動後に人間用のポカリの粉などを、バケツに半分だけ溶かして飲ませてあげるのも有効です。
馬は甘い味が好きなので、薄くポカリを溶かしてあげると食いつきがとても良くなります。
また、夏バテで食欲不振が出たとき、ご飯にきな粉を少しだけ追加する場合や、黒蜜を垂らしてあげる場合を見たことがあります。
夏はかなり辛い季節となりますので、人間がしっかりとケアしてあげる必要があるのです。
オリンピックでも、馬の競技は昼間はやらずに早朝か夕方からの開催となっておりました。
乗馬クラブでもそれは同じです。夏の間は4時や5時の早朝から営業を開始し、昼から長い休み時間を経て、夕方4時や5時からまた営業を始めるなどします。
馬の健やかな生活に人間が合わせてあげることも大事なのです。熱中症は馬もなりますので、私達もかなり気をつけています。もちろん、人間も。
この時期には甘くて体をクールダウンさせることができるバナナなどもよく与えます。
人間も食べるスイカなどを分けて一緒に食べることなどもしたり。
お互いに熱中症にならないよう尊重し合う生活を心がけ、馬と一緒に夏を乗り越えていくのが大切です。
次回は時期的なものもありますし、馬と冬の装いについてお話いたしましょう。馬も服を着るよ!ってお話です。




