馬の感情表現・耳と尻尾
本日は馬の機嫌についてお話しします。
馬がそのときどう思っているのか、嫌なのか嫌じゃないのか? それを見分ける秘訣は『耳』にあります!
まず一枚目。
これは『普通』の状態。
馬がこちらの存在に気づいていないうえで耳が前を向いているor耳が横を向いている。これがリラックスした状態を表します。なんとも思っていない通常時がこれと思って差し支えないでしょう。
次に二枚目。
写真を撮っていることに気がつきました!
耳がカメラ側を向いて興味津々にしている様子が分かると思います。
こうして声をかけられたときなどに、その音の方向を首ごと向いて耳を向けてくれる動作をしているときは、
「あなたの話・声に興味があります。あなたの言葉を聞く気があります」
という意味があります!
耳をピンと立ててこちらの言葉をよく聞き、指示に従おう・なにか用かな?と思ってくれている状態です。
ご機嫌なときも耳は立てるので、いい気分で人と触れ合っても構わないよという状態でもあります。
よそを向いていても、声をかけると耳だけ声の方向に向けてくるツンデレさんもわりといますよ!
最後の三枚目。
耳を後ろにペタッと伏せていることが分かるでしょうか?
これは「不機嫌」の証です。
耳を「しぼる・しぼっている」とも呼びます。
最初はカメラに興味を向けて「なにかくれるの?」と可愛い顔をしていましたが、なにもないと分かった途端に「なんだ、なんもないのかよ。ならこっち来ないでくれる?」という反応に早変わりです。
もし、どこかの乗馬クラブなどに見学に行くことがあったら、この状態の馬には絶対に近寄らないようにしてください。へたしたら噛みます。噛みつきます。
もっと不機嫌な子は、もっと耳をペッタリ頭にくっつけるようにして「怒る」のでもっと分かりやすいです。
また、耳ではなく尻尾の話になりますが……馬は尻尾を振って喜ぶことはありません。
馬が尻尾を振るときは、基本的に体に纏わりつくハエを追い払うときか、手入れでブラシをしている人間が気に入らないところを触っているとき、露骨にムチのようにぶち当ててくるときくらいです。
絶対わざとですよあれ。だって嫌そうにしているところ触らなくなったら尻尾で顔面叩いてくるなんてことありませんし。
ちなみに馬の尻尾は結構ごわついて固いので、めちゃくちゃ痛いです。目に当たったらしばらく目を開けられなくなるくらいやばいです。ナイロンとか、テグスの糸とか、あの辺の感触を思い出していただければ、だいたいそんな感じの質感と言えます。
すっごい的確に当てたいところに尻尾を当てることができるくらい、繊細な動きができますが、メガネをしているスタッフが後ろ側にいると、たまに尻尾に引っ掛けられてメガネがフライアウェイすることも懸念事項。
と、閑話休題。
馬は人と触れ合って、喜んで尻尾を振ることはありませんが、放牧中などでうきうきしているときや、障害飛越競技などで興奮しているときなど、尻尾を上に高々と上げることがあります。
一応これは喜びのサインのひとつです。よほどテンションが上がらないと見られないので、わりとレア行動ですね。
さすがにこのときの写真はありません。
見かけても写真撮ろうとしている間に終わったり、そもそもこの行動しているときが馬場で楽しくヒャッハーしながら駆け回っているときなので、ブレッブレになってまともに撮れないんですよね。それだけが残念。
こんなところでしょうか?
さて、馬の機嫌についてを解説してみましたが、いかがでしょうか?
昨今、ウマ娘で界隈が盛り上がったりなどしています。
中には聖地巡礼と言わんばかりに馬に触れてみよう!見学しに行ってみよう! という行動派な人もいることでしょう。
もし、行ってみることがあったら、まずはホームページを調べて見学可かどうかを調べ、それから競馬場や牧場へ行ってこの知識を役立ててください!
乗馬クラブも人が増えるのはウェルカムなので、興味を持っていただけたらお近くの地域で乗馬クラブを探してみてくださいね♪
だいたいの地域にひとつはあるはずですので!
体験乗馬だけなら、恐らく思っているより安価ですよ!
あと、お金持ちのたしなみやら道楽やらと思い込まれることもよくあるのですが、乗馬はスポーツですので、思っているよりずっと運動になります。特に足の筋肉とか腹筋とか鍛えられるのでオススメ。
普段使わない筋肉を使うため、ちゃんと真面目に運動すればダイエットにもなったりするのです。
私達乗馬クラブスタッフはお客さんが増えることを歓迎しております。
今回はここまで。
次回は、Twitterでも話題にしましたので「馬の食べられるもの・食べられないもの・嗜好品」についてです。
また、日曜は疲れて寝てしまうので、休み前の月曜か休みの火曜の夜にここは更新していくこととします。
何度か一日待たせてしまってすみません(・ω・`)
毎週、月曜夜か火曜夜に更新ということで方針を決定します。
毎週月曜夜、火曜夜のどちらかに更新。