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ダンジョンマスターの日記  作者: 如月瑠宮
アンチヒーローマスター
6/9

ダンジョンマスター、奮闘中

連載再開ですが、次の更新は遅れます。

【星暦203年4月28日】

 あーあぁ・・・とうとう依頼を受けた冒険者がこっちに向かってるよ。監視してどんな敵が来るのか対策しようと思ってたけど、少しは出来そうで良かったなぁ。ちなみに冒険者は偵察が得意らしい。会話してる職員の近くまで行ってくれたビーバットに感謝しなければ。何が「偵察に定評がある方だから直ぐにこのダンジョンも攻略される」だって?そんなの絶対にさせない。

 手始めにユリアの屍鬼化。

《屍鬼化/ユリア 80000DP》

《ユリア

 種族 屍鬼猫人族Lv80/Lock

 HP ---/900

 MP ---/480

 称号 屍鬼化

 スキル 体術Lv29 短剣術Lv36 投擲Lv31 隠密Lv27 獣化Lv56》

 うわぁー・・・強い。本当に強い。レベル下げられてなけりゃ負けてたよね。何でレベル下げてたんだろ?奴隷だったし、犯罪者だったのか?まぁ、どうでも良いけど。

 冒険者は結構ゆっくりと歩いてるからまだ余裕がある。体力を温存したいのかな・・・それはそれで良いんだけど。ちなみに冒険者の鑑定はほとんど失敗した。名前がシュンって事しか分からない。装備品も剣と短剣が見えるだけ。ユリア本来の強さと同等なら厳しいなぁ。

 モンスターを足す事も考えたけどあんまり意味は無いと思う。強い相手に雑魚を増やした所で結果は見えている。


【星暦203年4月29日】

 アントが新しい進化をした。スクトゥムっていう盾役。身体中が大きく固く変化していて、まるで甲冑を着てるみたい。まぁ、更に進化した先にもっとがっちりとしたのがあるみたいだけど。これでやれる事が増えたと思いたい。

 敵は近くの村に着いてしまった。あぁ・・・もう、本当に嫌だ。


【星暦203年5月2日】

 本当に何なんだコイツ。少しずつ過ぎて探索は全く進んでいないようだけど、全く安心出来ないでいる。敵の能力がさっぱり分からないから、もしかしたらとんでもないスキルを持ってるんじゃないかと思う。不安しかない。

 気持ち悪い。


【星暦203年5月3日】

 この冒険者、もしかして私と同じ世界から来たとかじゃないよね?鼻歌が某有名アニメの主題歌っぽかった。たまたまだろうか。


【星暦203年5月4日】

 コイツ、私と同じ世界から来てる。確信してしまった。記憶は曖昧になっている部分が多いけど、知識は結構覚えている。それが何でなのかは分からないけど、その方が良かったからなのかな?

 とにかく、コイツはこの世界をゲームみたいに思っているんだろうな。そんな言動が目立つ。こういうのは好きじゃないというか、嫌いというか・・・不快だ。

 アント達に頼んでコイツのマッピングは完全に狂わせて貰おう。入った瞬間に分かってしまうようなスキルは持ってないようだし、そういうダンジョンがある事を知っていようが知らなかろうがゲーム感覚で来てる奴なんかどうなっても良い。私には生死が掛かってるんだ。

 敵の逃げ道は全部塞いで、必ずDPにしよう。まずは死なない程度にちょっかいを出して貰って敵を調べる。DPはなるべく貯めておかなきゃ。

 見事に迷っている敵の慌てぶりは見ていて面白い。でも、油断は出来ないんだ。

 敵の鑑定結果に疲労の文字が出てきた。


【星暦203年5月5日】

 ゴーレムとスケルトンで驚かせたら情けない悲鳴上げた。コイツ、本当にゲーム感覚で来てるんだな・・・折角の異世界召喚なのになんでこんな目にとか言ってる。散々遊んでここが現実だって分からせてからDPが理想的。

 今日は少し戦力追加しても良いかも。

《ブラックサーペント 200DP》

《ポイズンバット 250DP》

《ファントムシャドウ 200DP》

 とりあえず、この位かな?あんまり減らすと不安になる。


【星暦203年5月7日】

 ちょっと遊び過ぎて昨日の日記忘れちゃった・・・思考入力する暇も無いくらいに楽しんでしまった。とりあえず、敵は捕獲出来たから良いんだけど。聞きたい事もあるから今回はかなり良い収穫になる筈。気絶してるから起こす前に聞きたい事整理しておこう。

 まずは、元の世界の事。本当に私と同じ世界からなのか確認しなきゃ。時期が同じとは限らないし、歴史とか分かる相手だと良いな。そうか、馬鹿だとこの確認に手間が掛かるのか・・・

 次は、この世界の事だな。ダンジョンの評価も詳しく知りたい。外の情報は多い方が良いと思う。残念ながら、今の私はこの世界で赤ちゃんと変わらないから。

 後は聞きながらの方が良いかも・・・知らない事が多過ぎる。

 さて、そろそろ起こそう。護衛としてユリアとエリザベスを両脇に呼ぶ。ユリアに起こして貰えば敵は喚き始めた。五月蠅い。助けろとか言ってるけど、私が誰かは分かってないのかな?私はここの家主だよー。

 その後は楽しい楽しい尋問タイム。

 元の世界はやっぱり私と同じみたい。それで私よりも前にこっちに来ている。前と言っても何十年も前では無く二、三年前。偵察に定評があるって評価を貰えるんだから一定期間は前だと思っていたから驚きはしない。本当は後の方が元の世界で異常があったとか分かるから良かったんだけど。

 で、この世界の事は常識から教えて貰った。まぁ、思ったよりも少なかった。三年じゃ本当に詳しくは分からないのか、コイツが馬鹿なのか。この世界の誰かを捕まえた方が良いかも。

 尋問タイムが終わると命乞いを始める敵は用済みだから、サクッとユリアに殺して貰う。首を簡単に折ってしまう様子は何というか力の差が凄かった。

 そんなに強い印象は無かったのにDPはなんと50000である。異世界人ボーナスでもついているのか。しかし、DPは美味しかったが経験値は雀の涙で1レベル上がっただけ。

《玉城 若葉 ワカバ・タマキ

 種族 ダンジョンマスターLv26→Lv27

 HP 380/380→390/390

 MP 7500/15500→8000/16000

 称号 星夜の大魔道 無慈悲の主人

 スキル 鑑定 MP自動回復Lv9 回復魔法Lv3 製薬Lv1 風魔法Lv2》

 スキルの成長も少しずつだけど、確実に上がっているから嬉しい。

 そして、問題はコイツの死体である。屍鬼化するのも一つの手ではあるけど、コイツ・・・異世界特典的な力でもあったのか、死んでから鑑定したらレベル低いのが分かったんだよね。戦力になりそうにない。スケルトンメーカーに突っ込むか。


【星暦203年5月8日】

 コマンダーが増えた。これで複数の部隊で攻撃出来る筈。

 依頼が失敗したのが分かるまで猶予はあるだろうけど、まだまだ安心して暮らせる余裕は無い。少しずつだけど、拡張されていく第3階層を見ながら自分へのご褒美を考える。昨日のリザルトはDPだけは良かったから、ちょっと散財したくなってしまった。定期的にこういう事が出来たらそれで良いんだけどな。

《緑茶サーバー 100DP》

 久し振りのお茶は懐かしくて美味しい。飲み物と主食だけの食事とはそろそろおさらばしたい所ではある。薬草は育てられているのだから米以外の野菜とかなら出来る気がする。そのまま食べられて、今は必要無いんだろうけど栄養ありそうなのと言えば・・・トマトとレタスを畑に植える。

 味気ないだろうけどこれでサラダが食べられるようになるだろう。こんな場所に居ると楽しみが限られて困る。

 次も偵察で済むのか、被害を考慮して制圧戦をするのか・・・どう出るにしても徹底抗戦は決まってるんだけど。ビーバットからの情報ではまだ動きは無いみたい。ただ、ちょっと時間が掛かってるとは思われている。こういう場合は何日くらいで冒険者死亡の判断をするんだろう。聞けば良かった。

 ダンジョンの拡張を見守りながらビーバットの偵察を進める。ビーバット以外の偵察向きのモンスター探した方が良いかもしれない。勿論、ダンジョンでも活躍出来るのが一番だけど。

 聞き出すのが良いんだろうけど、喋れるモンスターって今の所見た事無いんだよね。屍鬼なら喋れるけど死んだ筈の冒険者が現れるって疑われそう。生前に比べると色々劣るみたいだし・・・問答出来るレベルのモンスターなんているのかな?

 私が外に出るには私がまだ不安な位には弱いし、不在中のダンジョンが心配・・・当分先だろうから情報収集が大変だ。

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