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英雄の剣は空から落ちてくる1

コロナの影響で暇になったので久しぶりに投稿します。


 [ダーダンダーダン・ダダンダンダダン]


 ある日研究所内に警告音が鳴り響いた。


「緊急事態発生!!」

「なんだ?。何が起こった!?」


 緊急事態と言う言葉に、白衣を着た一人の男性が驚いて聞き返した。


「そ、空から七つの物体が、我が王国に向かって落ちてきます」

「なんだと!?何処に落ちるか解らんのか」

「今調べてます」


 大慌てで何処に落ちるか、MPCマジカルパーソナルコンピュータを使って落下地点を計算している一人の青年の姿があった。


『説明しよう。マジカルパーソナルコンピュータとは、使用者の魔力に反応して起動する、マジックアイテムなのである。それを、略してMPC。一家に一台欲しい代物だ。詳しくは近くのマジックアイテム店へ。』


「所長。誰に言ってるんですか?」

「え?誰ってMPCの開発者?」

「なんで?」

「ワンチャン、CM依頼来ないかなーって」

「はぁー。そんな事より、落下地点の計算終わりました。所長」


 ため息を吐きながら、計算が終わったと告げられた。


(それよりも今、そんな事って言った?言ったよね?俺、所長だよ。この研究所で一番偉いんだよ?)


 て言うツッコミたい気持ちを抑えて、助手君に何処に落ちるのかと聞いた。


「それで助手君、どこら辺に落ちるんだい?」

「えーっと、此処と…………あとは、この辺りに落ちると思われます」


 一番近い所で、ダバーヨ王国首都(しゅと)中央広場(ちゅうおうひろば)

 そこは、大きな噴水があって、日中はいつも人で賑わっている。

 そんな所に落ちれば、大変なことになるのは明らかだ。

 人々は悲鳴を上げ、逃げ惑う。落下の衝撃をもろに受けてしまった人達は、きっと見るも無惨な姿に成り果てるだろう。


 逆に一番遠い所は、ヨナ村と言う小さな農村の近くに落ちるようで、被害はそれほどでないかもしれない。

 あとは、山だったり、森だったりと人がいない所に落ちる事が分かった。


「人的被害が出そうなのは一ヶ所だけか」

「そうみたいですね。これを不幸中の幸いと言っていいのか、分からないですね」


 本当にその言葉通りだと思う。だがしかーし、これはチャーンスゥ、実験する絶好の機会を得たと確信した。


 今こそ、我が研究の成果を見せる時が来た。


「助手君、魔力(まりょく)収束砲(しゅうそくほう)の準備を!今すぐにあれを撃ち落とせ」

「所長、あれはまだ……」

「なにかね?助手君」

「強度にまだ問題があるんですよ。それでも使うんですか?」

「安心したまえ、私の理論は完璧だ。万に一つも失敗はせんよ」

「どうなっても知りませんからね」


 そう言って、渋々魔力収束砲の準備をする。


『またまたやって来た。説明しようのコーナー。魔力収束砲とは、その名の通り、大気中にある魔力を収束して高濃度に圧縮して放つ兵器の事だ。これを使えば、どんなに分厚い城壁だろうと簡単に撃ち破る事ができる。いやー、これを開発するのに丸八年もかかっちゃったよ。もお、本当マジで、でも頑張った。よく頑張ったよね。私』


「今度は誰に言ってるんですか?と言うか最後、心の声がだだ漏れですよ」

「そんなこと気にしたら敗けだよ?助手君」

「イラッときたので殴っていいですか?」

「やめてー、顔だけはやめてくれ!?殴るならお腹にしてくれ、このバッキバキに割れた腹筋にしてくれ~、お願いだから~~」


 悪ふざけはこのぐらいにして、そろそろ本気であれを打ち落とすかな。

 でも、ぶっちゃけこの魔力収束砲は、威力ばかり求めすぎて使えて二~三回なんだよね。もし一回で壊れたらどうしよう。マジで。

 あーもう、めんどくさいから考えるのやーめた。こう言う時は前向きに考えて、こう思うようにしよう。


『芸術は爆発だーーーー!!』


「やっぱり爆発するんですね!?」

「爆発するのは、落ちてくるあれだけでこの魔力収束砲は、爆発しないからね。多分」

「多分!?この業界で多分って単語が出たら百二十パーセント爆発するんですけど」

「まぁまぁ、落ち着いてきっと爆発なんかしないから」

「落ち着いてなんかいられませんよ。爆発したら上から何て言われるか分かったもんじゃないですよ」


 爆発するかしないかで言い争っていると大音量で機械音声が鳴り響いた。


『魔力充填百パーセント』

『目標をよく狙って引き金を引いてください』


 よっしゃー。魔力が溜まったぜ。なんと驚きの三分、たった三分で魔力が溜まると言う驚きの早さ。私、天才じゃね。すごくね。もっと誉めてくれてもいいと思うけど、て言うか早く打ちたい。とにかく打ちたい。そんなわけで、あの台詞を言いながら打ちたいと思います。

 この台詞知ってる人がいたら嬉しいな。


「所長。目標を狙い打つぜ!!」

「ちょっ……まっ」


 カチャ、ドーーーン


 魔力収束砲は、目標目掛けて一直線に飛んでいった。

 それにしても助手が何か言いかけてたけど、話聞くまえに打っちゃったけどいいよね。何かあったら責任はちゃんと取るし、だから問題ないよね。


『魔力収束砲目標に命中』


 ッシャー、当たった。私って本当天才、射撃まで出来るなんて自分の才能が怖いわー。

 さてと、あれはどうなったのかな?


「助手君。隕石はどうなった?」

「……」

「おーい、助手君?」


 返事がないただの屍のようだ。

 じゃなくて、おっかしいなー助手君どこ行ったんだろう?

 そう思って辺りを見渡すと、なんと、助手の姿どころか他の職員までもが居なくなっていた。


<テッテレー>


 静まり返った研究所内に着信音が鳴り響いた。


「もしもし」

「所長。今何処に居るんですか?」

「何処って研究所だけど」

「えっ?所長……」


『ピッピッピッピ』


 何事だ!?

 急に大音量で研究所内に変な音が鳴り響いた。


『魔力収束砲。爆発まであと一分』


「もしもし。助手君?」

「何ですか?所長」

「あと一分で爆発するみたいなんだけど」

「えっ?早く逃げてください」

「私も逃げたいんだけどさ」


『研究所内の全隔壁閉鎖』

『爆発まで残り三十秒』


 残り三十秒?やばくね?取り敢えずあれを探して、あとは、助手君をどうやって驚かせるかだね。


「この通り逃げられないみたいなんだよね」

「どうにか外に出れないんですか?」

「無理だね。だって作ってないからね他の出入口」

「そんな、死んじゃうんですか?所長」

「大丈夫だから、私は死なないよ。それじゃ切るね」

「あっ……」


 ピッ


 よし、あれも見つけたし、最後は隕石がどうなったのかを見て終わるか。


『爆発まで残り十、九、八』


「あれは、剣?」


 巨大モニターに写し出されたのは一本の剣だった。

 なぜ隕石の中から剣が出てくるんだ?そもそもあれは、隕石だったのか?不思議だ。


『五、四、三』


 ヤバい、時間がない。色々考えるの後にしよう。


「防御結界。展開」


『二、一、芸術は爆発だ!!』


 チュドーーーォォン


「所長ーーーぉぉう」


 助手の声が天高く響いた。


 これが後に語られる【なんて人迷惑な事件】なんだと人々は、後世に語り継がれていったとかいかなかったとか。

この小説は続きが書けしだい投稿していきます。

なのでストックとか無いです。


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