物語の始まり
ハイサーイ(こんにちは)。金城れいやです。
初投稿です。
よろしくお願いします。
「おじいちゃん」
「おじいさま」
十歳の双子の姉妹が、庭からこちらに走り寄ってきた。
「どうした?ハルカ、フユカ」
茶髪でポニーテールの子が、長女のハルカ。超が付くほどのお転婆娘で、ちょっとでも目を離すと、直ぐに居なくなるので、たまに家族総出でハルカを探しに行ったこともあった。
妹のフユカは、黒髪を腰まで伸ばした子で、姉とは性格が正反対の人見知りでいつも誰かと(主にハルカ)一緒じゃないと、外に出れない程の人見知りだ。
たまにじいちゃん、フユカの将来が心配で天国に行けないよ。
「私達、おじいちゃんの昔話が聞きたい」
「聞きたいです」
可愛い孫娘に、目をキラキラさせながらお願いされたら、じいちゃん断れないよ。
これはもう、あれだね。じいちゃん張り切って話しちゃおっかな。
「よし、分かった。話してあげるから皆呼んでおいで」
「うん、聞きたい人だけ呼んでくるよ」
「おじいさま、呼んで来ますね」
それから数分後。(はいここ、好きなBGM流して)
「おじいちゃん。連れてきたよ」
「フユカも連れてきました」
そう言って、二人が戻ってきた。
いっぱい集まったなー。と言うか、何で俺の息子と娘までいるんだ?
ハルカとフユカ。それから、ナツキにアキラ、ここまでは分かる。俺の可愛い孫達だからだ。しかし、何で?俺の息子のハルトと、娘のマフユまでいるんだよ。
「なぁー。何でお前たちまでいるんだ?」
「それはあんまりだぜ親父。ハルカ達が、「おじいちゃんが、昔のお話聞かせてくれるって」なんて言うから来たんだぜ」
「そうよお父さん。昔あれほどお願いしても、話してくれなかったじゃない」
確かに昔、幼かったハルト達に、話して欲しいとお願いされた時もあったけど、あの時は恥ずかしくて断っていた。
「いや……何て言うかさ……あの時はまだ、『英雄様』なんて言われてたから、恥ずかしくて……その……まぁー、とにかく!!今日話すんだからもういいじゃない。ね!!」
モジモジしながら、あの時の心境を語ったものの、途中で恥ずかしくなり、多少強引に話題を変えることにした。
「親父」
「お父さん」
二人の呆れたような、何とも言えない視線が痛い。
それと、そのジト目もやめて。怖いから。
反省しているから、その目だけはやめて~~。
「ゴホッ、ゲホッ、グハッ……親子の会話はこのくらいにして、そろそろ本題に戻ろうかな」
「おじいさま。大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。フユカ、心配してくれてありがとう」
「そうですか?なら、早くお話してください。いつまで待たせるおつもりですか、おじいさま」
「……」
フユカの氷のような冷たい視線が突き刺さる。
怖い、怖いよ。フユカさん。顔は笑ってるのに、目が笑ってない。
多少……いや、かなり大袈裟に咳払いしたことは謝るから。だから、その背筋が凍りそうになる笑いかたはやめてください。お願いします。
それにしてもフユカは将来、『女王様』とか呼ばれるようになって、M男どもをムチでシバき倒しそうになりそうで、さっきとはまた別の意味で心配だよ。じいちゃんは。
「えー、なんの集まりだっけ?これ?年取ると色々と物忘れが激しくてね。テヘッ」
「「「「テヘッ、じゃねぇーよ!!」」」」
家族が一体になった瞬間だった。
「ツッコミが激しい。お茶目にボケただけなのに」
落ち込んだふりをして、周りを見渡すと皆の目が、「早く話せよクソジジィ」って目をしている。実際には言ってないんだけど、無言の圧力って言うか何て言うか、雰囲気がそう思わせるのか、とにかく早く話せよオーラがすごい。
「じゃあ、どこから聞きたい?」
「おじいちゃんが、どうやって『英雄様』になったのか知りたい」
そこからか~。話長くなるんだけどなぁー。
「少し長くなるけどいいかな?」
「大丈夫。早く話して」
「じゃあ始めるよ。寝ないでちゃんと聞いてね」
「おじいさま。そのお話のタイトルは何て言うの?」
「タイトルか?考えてなかったなぁ」
タイトルなんて発想無かった何て言えない。だって自分の昔の話なのに予めタイトルを用意してるって、どんだけ話したいんだよってなるし。
タイトルどうしようかなぁと思案する。
「決めた。タイトルは……」
タイトルも決め、話始めると皆、目を輝かせながら各々反応を示す。
それでは、笑いあり、涙があったり?無かったり?シリアスな展開で、皆を暗い空気に包んだり、そんな物語が始まったり、始まらなかったり。
そう言う物語を話せたらいいなぁー。
分かりにくい所があったら教えて下さい。修正します。誤字、脱字も教えてくれたら助かります。
あとは、アドバイスなどもくれたら嬉しいです。