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NO1  召喚された小説家

誤字や脱字などを編集したものになります。

~勝手に召喚された"なろう小説家"~

ペンは剣より強し 第1部 改稿済み

        1    

召喚された小説家




彼は、困惑していた。周りをみると4人の黒のローブを着ている人。窓の無い部屋。所々に火を灯した松明。部屋の広さは15~20畳ぐらいか、そこで尻餅をついてる。


(.....ここは?てか、誰だ?俺は...どうしてこうなった?)






今日は、彼が書いてるファンタジー小説がようやく書き終わったのだ。書き上げるのに数年掛かったファンタジー小説だ。自宅に帰ってきて、簡単な夕食を食べ書き上がったのがついさっきだったはず。それからの後の記憶が抜けてる。気がついたら、見知らぬ部屋で尻餅をついてる状況だ。


「...えっと....ここはどこだ??」

「ふぅ...まずは召喚完了だな。僕は、カイルだ。この世界はエスタス。場所は、アズールの辺境だ。はじめまして異世界の人よ。」


彼の問いを答えた人は頭から顔にかかってるフードをとりながらそう答えた。

彼は、問いに答えたカイルをみる。黒髪の長髪で顔は端正のとれた優男。かなりのイケメンだ。


「私は、ミルよ。よろしくね異世界人!」

「エルです。大丈夫ですか?」

「やぁ、レイだよ。よろしく。」


残りの3人がフードをとりながら答えていく。彼は、現状を理解できないまま4人を見上げていた。



あれから、4人に連れられリビングで事の顛末を説明された。

この世界はエスタス。いわゆるファンタジー世界だそうだ。


世界には魔力があり魔法が使える世界だ。この世界には大まかに分類して『人族』『亜人族』『精霊族』『魔族』の4つに分けられている。各種族事に国家や集落が存在してる。


数十年前に世界を巻き込む世界大戦があった。その時に大活躍をしたのが『勇者カイル』『賢人ミル』『大魔法使いレイ』『癒しの聖女エル』の4人だそうだ。

最初は人族同士の争いだったのがそこに魔族が入り込み、亜人族、精霊族も巻き込むむ世界大戦が勃発。その大戦中に異世界から召喚されたのがこの4人。


彼は、かなりに衝撃を受けた。自分と同じ異世界人だったからだ。すぐに問いかけた。


「あんた達も異世界人なのか?」

「そうだ。僕は時代は違うけど同じ日本人だと思うよ。前の名前は、神野正だ。君は?」

そう答えた黒髪イケメンのカイル。


「俺は、神野寺正一だ。」と答える。


「私は時代も場所も世界も違うわよ、セーイチ。」

そう答えたのは、赤髪を女性のミルだ。

ミルは、口調からもわかるように少し我の強いキャリアウーマン的な感じのする女性だ。


「私は、多分正一さんと近い時代だと思いますよ。」

そう言ったのはもう一人の女性でエル。水色?空色?の髪をした優しそうな女性だ。

多分、男なら1度は好きになるような女性特有の母性的な雰囲気を纏った女性だ。


「自分は場所も世界も違うよ、セーイチ君。」

最後の一人は、濃い緑色の髪をしたレイ。西洋人特有の顔をしたイケメンだ。海外のイケメン俳優みたいな顔だ。かなりの女性に好かれるだろ。


こうみると皆かなりの美男子、美女揃いだ。彼は、至って平凡な中堅リーマンだ。顔も良くも悪くも普通だ。多少、目付きは悪いと自覚はしてるが....


「さて、軽い紹介もすんだし話を進めよう。」

そうカイルが発言し話は進む。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー


「と、事の重要事項とある程度の説明をしたけど多少は理解してもらえたかな?」

数時間の説明後、カイルは正一に言ってきた。


「あぁ、大分理解に苦しむが現状はわかった。」

ざっくりだが説明の要点は理解した。

正一を召喚した理由は、先の大戦でカイル達4人を中心とした戦士達が奮闘して終息したがある問題は解決して無く、その元凶は分かっているがカイル達にはその元凶を取り除くだけの力はもう残っていない。


考えられる解決案を話し合ったがどれも決め手に掛け、さらに時間も限られているので一番可能性が高くしかし、一番避けたかった手段を選んだ結果が正一を召喚する事。


召喚には、もちろんそれ相応の対価と代償が伴う。

対価は、膨大な魔力が必要だ。そこは、大戦を終息に導いた勇者一行だ。貴重なマジックアイテムなどを使用し、それに加えて異世界人補正がかかる。


ファンタジー小説に出てくる召喚だとだいたいが一方通行だ。転移や召喚された人物は元の世界には帰れないというのが定番だ。


カイル達4人は人族国家の1つ『ゼリアス王国』によって異世界召喚された。召喚時にある程度の身体能力と個人特有の固有能力いわゆるユニークスキルを得ている。なぜ、召喚時にそのような能力を授かったのかはまた、説明すると言われた。(ちなみに、俺にもあるらしい。)


その召喚時に送還に関する能力も隠されて授かったそうだ。だが、使うには膨大な魔力と今まで培ってきたすべての知識や能力を犠牲にすれば元の世界に帰れるらしい。


らしいとは、実際に送還魔法を使った異世界人の記録はないそうだ。でも、送還に関する知識は自分達の頭の中に有り理論上可能とある。


カイル達4人がその気になれば送還魔法も使用可能だと言っていた。なぜ元の世界に帰らないのか?と、問えば、この世界に愛着もあり又、ある問題がしてないから帰れないと言った。


カイル達が元の世界に帰ればいずれこの世界は混沌の世界になり破滅してしまう。かといって自分達には世界を救うだけの力はすでにはなく先の大戦以上の力が必要となる。よって手詰まり....。


そこで、自分達の人生を代償にして召喚魔法を使用する事を決めたそうだ。

ただ、通常の召喚魔法ではある問題が解決しない為『ゼリアス王国』に古くから伝わる召喚魔法を解析し、さらに自分達の知識も加えてオリジナルの召喚魔法を編み出した。そして、召喚魔法を使用し召喚されたの正一だ。


(多くの疑問が残るが、要は手詰まりになった世界を救って欲しい...と。)

「......いくつか質問があるが?」

「答えられ事なら答えるよ。」


「俺に、世界を救う力があるとおもってるのか?」

「今の君では、まだ無理だ。でも可能性はこれしかないと思ってる。」


「俺は、元の世界に帰れるのか?」

「....可能性は限りなく少ないと思う。本来の召喚魔法ではないからだ。送還に関する知識は君には備わって無いだろう?」

(たしかに、送還魔法に関する知識は俺にはないな。)


「俺は、自分の意思に関係なくこの世界に呼ばれたんだよな?そんな俺に手詰まりになったから世界を救ってくれと頼むのか?」


カイルは苦い顔をしながら答える。

「.......それは、本当に弁明する余地はないと思ってる。謝罪してもしきれないと思う。でも、君にしか可能性は残ってないんだ。僕たちにも取れる手段はこれしかなかった。本当に、すまないと思ってる。」


そう言って、カイルは頭を下げる。

「.....ふぅ...まだ、色々聞きたい事はあるが今は、頭を整理したい。1人で休める部屋はあるか?」

「あぁ、案内しよう。ついてきてくれ。」


カイルに案内された部屋は、簡易的だが綺麗なベッドに椅子に机、洋服タンスが備えつけられた簡素な部屋だった。

「この部屋を自由に使ってくれて構わないよ。水とコップは机にあるから。食事は、部屋に用意しようか?」

「いや、今日はもう休む。少し落ち着きたい。」


「.....そうか。何かあればリビング来てくれるか机に置いてある鈴をならせばいいから。それじゃ、また.....」

「あぁ....。」


正一は、精神的に疲れていた。

(ふぅ...参った。かなり、面倒な話に巻き込まれたみたいだ。現状、魔法が使えるファンタジー世界に召喚され、これから世界を救うために何かしなきゃいけないらしい。

自分の書いてたファンタジー小説とは全然違うな...。しかも、ファンタジー小説家が異世界召喚って何だよ....。しかも、元の世界にはほぼ帰れないときた。どうすればいいんだよ.....くそっ....。)


彼は夕暮れの窓を見ながら、自然と眠りについた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーー

正一が部屋で眠っている深夜、リビングでは4人が話していた。

「カイル、彼は大丈夫かしら?」

「大丈夫なわけないじゃない!勝手に召喚されて世界を救ってくれって。私なら、何言ってんのって感じよ!」


「自分もそう思うよ。けど、実際はこれしかないし受け入れてもらうしかないでしょ?カイルだって、覚悟の上だしね。」

「....確かに、可能性としてはこの方法が最も高い。僕たちのあらゆる可能性を模索した結果...しかし、彼にとっては不快だろうと思う気持ちは痛いほどわかる...しかし....」


「もぉ~~!今さら、言ってもしょうがないじゃん!召喚しちゃったし、時間ないし!召喚出来たんだからとりあえず、可能性は高くなったんだから!あとは、あたし達と彼の頑張りにかけるしかないじゃない!」

「そうよね、今さら何を言ってもしょうがないわね。あとは、残りの時間をどうするかよね。」

「そーだね。時間は限られてるからね。頑張るしかないでしょ。」

「.....あぁ、時間は限られてるからな。レイ、エル、ミル...あと少しだが頼む。」

「りょーかい」「えぇ、わかったわ」「頼まれたわよ!」



そうやって新たなるファンタジーの物語が今始まった!


第2部は作成中です。

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