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うぼうと宣告されてから、数日のこと。
うぼうの意味をところどころで聞きながら、やはり恋という本筋が進まない日常生活に不満というか、不足を感じていた。
「助手よ、結局私はどうすればいいんだ」
「また振出しにもどりましたね、朝起きるたびにすべてを忘れているのですか先生は?」
「そんなわけあるか、私だって昨日の延長線上に今があることくらいはわかっている、だから朝そうそう、こんな陰気な言葉を話したんじゃないか、記憶がなくっていたら、きっともっとハピネスなことを言っているよ」
「そうなんです?」
「ああ、ためしに記憶がなくった程で今日の出だしを飾るなら、こうだ・・・”ハローニューワルド”」
「なんですかそれは・・・なんのひねりもないじゃないですか」
そんなどうでもいい日々をただどうでもよく、過ごしていた。
「先生!!!締め切りがありますからね忘れないでくださいよ」
「そうなのか・・・」
うだるようなだるさのなか、まさかの締め切りがあることに、もうこれは絶望というか、困窮のふちにいるようで、なんともなんとも、自羅列になっていく。
「私は恋がしたいのであって、締め切りは二の次なんだ」
「この時期を逃したら終わりですよ・・・」
「どういうことだそれは!!!!」
「いいですか、今回の文学大賞には一生の保証がついているんです、当てるだけで、一生暮らせるだけの地位がもらえます」
「なんだと・・・夢のような話過ぎて、不覚にも迷う」
「どうします?一生か恋か?」
「むろん両方とるというのが私の寸法だよ」
「なるほど、強欲な意見ではありますが、それくらいの気概がなければ、今は輝きませんね」
「ああ、それじゃ、筆を執る、そしてメールも送る」
「わかりました、どうぞ、それで誰に・・・?」
「な・・・・いないのだった・・・」
「いえ、先生には友人はいらっしゃいますよ、ただしかし連絡先を交換していません」
「終わったな、素直に文学賞の道を行く」
「なぜそんな自由奔放に生きていけるんですか、さっきまでの決意と熱意と好意はどこへいったんですか?」
「その三つはすでに言えたものだ、私のあずかり知らぬところだ」
「はー・・・」
それから雑多な会話は続いたのだが、結論としては、連絡先がないので、連絡先をもらうことから始まるのだった。
次回・・・果たして、連絡先を手に入れることができるのか・・・・(恋したい相手と)?