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プロローグ
西暦二〇一二年、第四次世界大戦を宇宙人に平定された地球は、宇宙保護区域に指定された。それはすなわち、地球という大きな檻を与えられた絶滅寸前の生物になったことを意味する。
地球人の仕事は、文化を保護しつつ生きること。
時代の流れが目に見えるほど大きく動いた二十一世紀初頭、二人の天才が現れた。
一人は、宇宙人の知識を地球人にわかりやすく変換して数々の功績を残し、『地球保護システム』を完成させた。
一人は、『アース』を改造して殺人娯楽ゲームを作成し、数々の被害者を作るだけでは飽きたらず、自らも殺人鬼となった。
しかし……はたしてそれは真実だろうか?