6話
6話
やっと生まれてから1年と少しが経った
最近は動いたりするようになったし
話したりが少しできるようになったので
「まま!」
「はあい〜なんですか〜」
「ほん!」
「本を読んでほしいの〜?」
「うん!」
こうして寝る前に、本を読んでもらっていた
「そろそろ終わろうかしら〜」
「なーで?」
なんでと言ったつもりだ
「明日はパパが帰ってくるから早く寝ま〜す」
「おおー」
生まれてから初めて会うんじゃないか?
そう考えながら今日は早めの就寝となった
「やっほーリルですよー」
「まだそれか」
最初よりかなり話しやすくなったし
声を聞いていると少し安心する
「まだってなんですかー、私は気に入ってるんですよ」
最初に言ってみて、はまったようだ
「そうか」
「そうです!」
「明日は、パパが帰ってくるらしい」
「そうなんですか、最近はあまり変わった事が起こりませんでしたからね」
「そうだな。そう言えばこの会話って長くならないのか?」
「ちょっとずつ長くなってますよ、まあ電話ボックスみたいな感じですかね、
少しずつ入れられるお金が増える、みたいな?
電話みたいなって言いましたから切る事はいつでも出来るんですよ
まあいつも時間ギリギリまで話をしてくれているので言い忘れてましたけど」
「そうだったのか」
「そんな事喋っている間に、時間ですね」
「そうか」
「じゃあまた明日」
「ああまた明日」