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ビバ★鑑真ーDo you need the best HARLEM?ー  作者:
ビバ1章★異世界?ビギナー始めました
2/19

ビバ2★早くも不倫生活始めました

 「ちょっと待ってね! それ取り消した方がいいよ! 俺、はっきり言って社会の底辺的な存在だよ? 政治家のポッポとかより地位低いんだよ?」

 「そんなものは関係ないわ。ここでは強さこそが全てなの」

 どうやらマジのようだ。それに、姉の画像でオ○ニーするよりもこの子とラブラブした方がよっぽどいい。お天道さん、もう帰り道要らないよ!


 「契約、交わしてくれるの?」

 「会社じゃねえんだから」

 「ニートがそんなこと知ってるのかしら?」

 「言葉だけですすいません」

 ほんわかした心を一瞬で抉られた。


 「解ったよ。恋人ならなってやるよ」

 「何でそうなるのかしら」

 「それは言ってから痛感しました!」

 

 しかし鑑真の告白は思いも寄らないポイントへと運ばれた。


 「………………まあいいわよ。その代わり私に恥をかかせないで」

 

 えっ?

 マジですか?


 キタコレ!ヤバい順風満帆だ!オギャーよりもハイスクールライフよりもよっぽどいいぞ!

 とそんな妄想をしていると、紗良がボソッと呟いた。


 「別にあんたの顔がかっこいいとか、いろいろ素敵とか、思ってないんだからねっ」

 「お前、冷徹な様に見えてツンデレなの? 可愛いなあ。今すぐ抱きしめたい」

 数秒後、それを聞いていた紗良に凍りづけにされた。

 そして刹那。

 鑑真の両手が炎に包まれる。そして…

 氷を、溶かしたのではなく、消した。


 「おお、これはすごい!発動方法がわかったぞ!名づけて、解凍ディフロストなんかどうだろう」

 「厨二臭い名前ね。でもそれに見合う程度の格好良さはあったわ」

 「ウイッス」

 鑑真が誉められた、というのはちょっとやそっとのことではない。なんと10年ぶりなのだ。しかも格好いいなんてこんな美女に言われて…ああ…

 「…別に、あなたが格好いいなんて、言ってないわ」

 「だろうね」

 わかってましたよ。


 「しかしここはひでえな。場所変えないか?流石にこんな死体ゴロゴロじゃ喋りづらい」

 確かに鑑真の言うとおり、ここは殺風景だ。死体がゴロゴロ転がっていて、まさにおそろしい。しかし、

 「喋らないといけないのかしら。もし違うのなら今ここで殺めてあげるわ」

 「止めてくださいお命だけは!」

 どうやら紗良は鑑真を犬にしたいようだ。


 「でも、間違った意見ではないわね。わかったわ。近くの宿場を紹介してあげる」

 本当にたまにこの方は女神様になる。


 そして、ずんずんと道を歩いていく。

 「この木の量、整備とかしてないの?マジで歩きにくい」

 「無理よ。この世界に政府は存在してないようなものだもの」

 おーい鳩さん!こっちで働けるぞ!

 「これってさぁ、俺のさっきので消せないかな?」

 「やってみる価値はあるわね。ただ、焼け野原になっても知らないわよ」

 それが狙いです。

 「んじゃ、やってみますわ」


 鑑真は、精神を集中させた。そして、火のイメージを手の先に送り込む。

 すると…


 ごうっ!

 巨大な炎が姿を現した。そしてその炎は、周りを焼いていった。


 その後。

 「予想はしてました。こうなるんでした。ほんとすいません」

 「まったく、仕方ないわね。今回は私の能力でなんとかなったけれど、あなた一人では死んでたわよ」

 実はというと、鑑真はあれから山火事に発展させてしまい、なんとか紗良に助けてもらっていたのだ。なんと子供らしいんでしょう。

 「でも、もう見えたわね。あれがこっちの世界の宿場町よ。ここのポイントは、日光東照宮に近い、今市いまいちよ」


 到着。

 今市の中から一番やすい宿場に入った。なんせお金がないもんでね。ニートだから。

 中にはいると、一人の少女がやってきた。

 「いらっしゃいませ!あ、そこの殿方、少しお話があるのですが」

 「山火事の件か?」

 「いえ」

 紗良は放っておいて、少女について行くことにした。

 

 「呼び出してすみません。私は山本龍羅です。変な名前ですか? それでも女の子なんですよ」

 「おお、俺は山田鑑真だ。てか、俺の方が変な名前だし」

 龍羅はそれから喋り始めた。

 「突然ですみません、あのですね…」

 「ん?」

 「私の主人になってください」

 「オッケー」

 かくして婚約は一瞬で決まった。しかし、思わぬ人からの返事は鑑真を震撼させた。

 「いきなり不倫なんて、ご主人様は不倫が好きなのね」

 「えっ?」

 やってしまった。さっきのやりとりを紗良に見られていたのだ。


 もちろん爆死。何かと悲しい人生が始まる予感のした鑑真だった。

 

 

 


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