ビバ14★仲間が増えて夢が消えました
朝がきた。
「さあ、全員そろったね?」
瑞希の一言で全員集合した。
「今日こそ本体を倒すぞ!」
「「「「おーっ」」」」
猶予はまだある。だがこれ以上長引かせる訳にもいかない。
「じゃあ日光中心部に行きますか! さあ行基、テレポートしてくれ」
「いきます!」
瞬間、座標移動が発動し、鑑真たちをまばゆい光が包んだ。
「やっぱり荒らされてるな」
あれは日光東照宮。幼い頃母と二人で行ったことがある。でも、昔あったようなものじゃなく、今の姿は半壊だ。
その前に、女の人が空を飛んでいた。
「で、あそこの小悪魔みたいな人誰なんだよ…。空飛んでるし」
「まさか人間体になれるなんて…あの龍は何者なの!?」
紗良が驚いている。よほど恐ろしい生き物なのだろう。一応聞いてみた。
「ワイヴァーンなのか。んで、その人間体になるってすごいことなの?」
「ええすごいわ。現在確認されているのは、死裁竜ニーズホッグが男の子供になる姿しかないの」
なるほど。そりゃすげえな。
と、たわいもないのかどうかよくわからない会話をしていると。女の人がこちらを向き、近寄ってきた。そして女は鑑真たちにしゃべりかけた。
「あら、そこのボーイアンドガールズも私を殺しにきたのん?」
「僕は男ですよ! まああなたを殺して女になりますけど」
行基が怒鳴る。
「いいじゃないの、それくらい間違えても。だってあなたはこうなるもん」
その時ワイヴァーンは手からボールを作りだし行基に投げた。
それが爆発した。そのとき行基は耐えたのだが、
「まだまだ吹き飛ばされないぞ、ボヤ○キーでもなけりゃバ○キ○マンでもないしロ○ット団でもない僕が」
吹っ飛ばされた。
「本当に星のようにキラーンってなるのね」
「どうだった? 私のサプライズはぁん? もっと遊びたくないのん?」
「遊びたいです!」
鑑真は「夜に」と言い忘れていた。
「純情ボーイ大好きよん! でもでもぉ、こんなのつまんないぃ! 私と遊ぶならもっと試練を乗り越えないとぉ!」
「いえ、今すぐにでもラブホに」
「おにいちゃん駄目だよ」
腕を摘ままれた。
「純情じゃないボーイには特別にダミー百体をどうぞぉ! じゃあまた後でねぇ!」
というとワイヴァーンは消えた。だが、前方から百体の黒翼龍が襲いかかってきた。
「龍ってこんな出てくるもんなの?」
「普通ならあり得ないわ!」
流石にボスドラゴン百体とか出てきたら廃人でも萎えるとおもう。
「んじゃ、一体ずつ…ん?」
「お兄ちゃん、この前のダミーより強くなってるよ!」
「エ゛エ゛ッ゛!?」
いや本気でエに濁点つきました。
「八十…八十一…」
「ダメ! もうこっちに来ますわ!」
残り総数十五体で、鑑真たちは捕まった。
「ううっ、痛いっ」
「うああっ」
「これを火で炙ってと。…ん?」
火を跳ね返された。
「くぅーっ! どうすれば…」
と辺りを見回すと、ワイヴァーンたちが喧嘩していた。どうやら、
「その胸のデカい子抱かせろ!」
「このぺちゃ要らん!」
と言っているようだ。そして喧嘩は殴り合いに発展した。締め上げられた人々は解放された。
「これで一件落着、か」
ワイヴァーン十五体全員自滅で終わった。
とナイスタイミングで、行基が空から落ちてきた。
「空の上から見てましたよ。さて、本家のもとに行きましょう」
またまばゆい光が包み、鑑真たちの座標を移動させた。
「寝てる」
どうやらさっきの力のおかげで疲れてしまったようだ。
「起こすか」
すると、ワイヴァーンは気配を察知したのか起きてきた。
「君達もうついたのん? 私今ちょっと疲れてるのん。少し寝かせてほしいのん」
「いや、俺らはお前を殺しに来たんだ」
「じゃあ、仲間になってあげるのん」
「は!?」
「今戦う気分じゃないのん。だからパーティーに入れてほしいのん」
「お、お前な」
「断るのん? じゃあ首から上ちょんぎるねぇ」
「やっぱ仲間になって下さい!」
こうしてワイヴァーンが家に住み着くことになった。
鑑真は警察に電話していた。
「え? 報奨金なし?」
『そりゃそうですよ、殺すのが任務であり侍らかすのは任務じゃないです』
「まあそれもそうか」
この瞬間、いろんな人の夢があっけなく散った。




